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【#ミリアニ】第3幕と楽しむこと、ENJOY H@RMONY(9~12話)

10年パンチを食らった老人の雑多な感想。


『Sentimental Venus』と境界の話

自分は正直やると思っていなかった。
なぜSVをやりたかったのかはパンフで綿田監督が触れているので割愛。
主観的に書く。

2nd LIVEのあの場面の本質は、実は次曲の『Hello コンチェルト』にある。
つまり「演者の素晴らしいパフォーマンスとP(客)の応援のパワーでトラブル乗り越えられました、やったね! 」で会場が一体になる、の、その先に到達したキセキの時間だ。

もはや単なる演者でもなく単なる観客 / 消費者でもない。
ステージと客席の境界が消失し、鼓動が同期し、その空間がひとつの生き物になったかのような万能感。
そこに至ったのはライブBDに収録されているように、12話で描かれているように、みんなで繋いだという確信があったからだと思う。

未来の言葉から単に過去の出来事の再現ではなく、あのシーンを描くことで伝えたいことがあるのだという意思を感じられたので清々しい気持ちで見ることができた。
直後の『瑠璃色金魚と花菖蒲』を反則技と言わずしてなんと言おうか。

作話的にも、メンバーが順次デビューしたことで盛り上がりに相乗効果が生まれ、こけら落とし公演までの時間でそれなりにファンが付いていたのだろうと察せられてなんとかセーフかな。

探したら繪里子さんがMORのマスターソングでSVを選曲したときの実況ポストが出てきた。


『トワラー』と11話

原っぱライブの手触り、温度を誰よりも強く感じていたのがジュリアだったということの説得力に押しつぶされるかと思った。
だってジュリアにとってもこの場所(劇場)は新天地だ。
しかもアイドルとして。

でもどこでだって、みんなで作って心を届けるのは怖くて、でも楽しいんだよ。
それは彼女の原風景だ。ギターを弾いて歌う意味だ。

ジュリアが居るTeam7thだから届けられるシーンでもあったと思う。
歌ったのはジュリアだけだったけどそれぞれが音楽の原点を体現した振る舞いだったのが実に良くて…
歩は心の躍動を巧みに表現し、可奈は楽しく、麗花は何にも縛られず自由に。
カッコ悪くたって、下手くそだって、楽しい。
そして自分が楽しまないと誰も楽しませることはできない。

いかにも”まとも”なチャリティコンサートだろうが、内輪ノリで始まった手づくりの出し物ステージだろうが、アイドルに / 表現に / 届けたい人に真剣に向き合うこと、そのために楽しむこと何も変わらない。

『トワラー』も含めて11話は一番効いた。
"音を楽しむ"の体現。
劇場の中で関係し合って、支え合って、高め合うみんなの姿。
それこそが765プロイズムであり、大好きなミリオンライブだったから。

繋げることと続けること

ミリシタに繋げるっていう導線自体は劇場先行公開が始まる前からそうなるだろうなと思ってはいたけど、ああして見せられるとあまりにも眩しい。
劇中の先に待っている輝かしい未来。

振り返って、なんて愛おしい6年間だったのだろうと思う。

自分はコンテンツにめちゃくちゃ貢献できているわけでもなければコミュニティを盛り上げたりできるわけでもない、なかった。
でも、とにかく、この子たち(アイドルとそのキャスト)の手を放すまいと続けることだけを考えた。
グリマス終了発表の直後に『FairyTaleじゃいられない』に励まされたからだ。

変わりゆく季節に
寂しささえ おぼえてしまっても それは
自分の物語 進んでる証拠
凛と前を向いて 行かなきゃ

続けてきて本当に良かった。
楽しんできて良かった。
ミリオンを自分のプライマリーコンテンツに据えてきたことが俺の誇り。

今、多幸感と本当に報われたんだなという安心感に包まれている。

でも本番はここからだろう。
これがゴールじゃなくてスタートなんだ。
どうかどうか、一人でも多くの人に届きますように。

その他

  • 雪歩はだま…らなくていい!

  • 『Snow White』

これは今でも変わってない 本当に歌詞が美しい

  • 函館公演の『READY!!』
    1話ToPもだけど、アニマスへの導線も自然に、いやらしくなく作れているのが素晴らしい。
    この人たちがまだ駆け出しだった頃の作品があるって言ったら見たくもなる(贔屓目)

  • 「りんごって木から地面に落ちるよねー」と口にするかのような無垢なニュアンスで「負けちゃうかもねーだって本気じゃないから。それだと今のままだから」って言えちゃう美希がたまらない。アッキーの職人技

  • 美希は翼の奮起のきっかけに過ぎず、源泉は未来と静香だったというのあまりにも丁寧

  • 静香パパ
    インターネットで家の中でスーツなことをいじられているのを見るにつけ「たぶんワーカーホリックなんだろうな」と感じていた。
    それがまさかの、疲れ、傷ついて、でも孤独に耐えているというどこにでもいる社会人の姿と、静香の歌に癒されるという昇華。
    物語の構造的な障害に捨て置かず、彼を血の通った人間として救う展開が胸を打つ

  • 可奈はきみコ詞は持ち歌にあるけどササキジュン曲をもらえて(歌えることになって)良かった

  • 未来のじゃんけん、一人負けからの最終日一人勝ちはもしかしたらみんなが示し合わせてくれたのかな

  • 『オレンジノキオク』の作家陣、ミリオンには初提供なんだけど、編曲の住谷翔平さんはシャニ『Let's get a chance』の編曲もやられていた
    それはさすがにエモいだろ(MOIW2023day1 M.26)

  • 『REFRAIN REL@TION』
    客席に降りるのは境界を飛び越えたということだよ


作家ビンゴ 結果発表

高田暁先生、本当にありがとう LTPからずっと大好きです

Nostalgic Orchestraは会社や企画でお忙しいのかな。
周年ドル別 桃子100位常連ランカーの櫻澤ヒカル先生、嬉しい。『バトンタッチ』爽やかだった。

初期に多く提供があった中土智博先生の曲とアレンジ、何よりギターがめちゃくちゃ好きだったのだけれどご縁がなく無念。


”これが愛だよ”

1幕2幕3幕と感想を書いたが、アニメそのものに"書かされている"かのような、自然と突き動かされるものを感じた。
見ていて気持ち良かった部分、嬉しかった部分に言及して並べるだけでぼちぼち良い感想文になってしまう。
つまり作品がそれくらい真っすぐに届けてくれるのを、ただ受け取っているだけ。
こんなアニメつくれんのか。。


綿田監督、加藤先生、白箱のみなさん、楽曲の作家陣
いつもミリオンライブを作ってくれている制作チーム
キャストのみんな

本当にありがとう。

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