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いたって普通なブルームバロウのレビュー
はじめに
お久しぶりです、たこめがねです。
新弾、「ブルームバロウ」の発売がいよいよ迫りましたね。
この時期には、プレリリースも既におおよそ済まされていることでしょう。
一方で延長されたローテーションにもついに執行の時が来ました、スタンダードは大きく変わります。
スタンダードは大きく変わりますが、私のやることは変わりません。
カードを見て楽しみテキストに一喜一憂する。
そんな平々凡々な、カードゲーマーとして当たり前にしているレビューを、今回の記事としてまとめさせていただきます。
この記事は「ブルームバロウ」のレビューです。
MtGを楽しんでいる皆さまにおいては、自身の感想・考察との突き合わせなどをお楽しみいただければ幸いです。
注意点として、私の視点はスタンダードかつグルール(赤緑)のストンピィ(あるいはグルールアグロ)の立場に非常に偏っており、その角度からの評価を不要とされる方には楽しみきれないかもしれません。
また、今回は私のこれまでの記事と異なり、レアリティに関わりなく言及を思いついたもののみを書き連ねていく形式を取らせていただきます。
では、以下からカードナンバー順に進めます。
時間・体力とご相談の上、読み進めてください。
各カードのレビュー
・《跳ねる春、ベーザ》
M0002
前置きですが俺は弱いと思いました。まず目を引くのが能力語が無いこと、サイズとETBのみがこのカードのパワーということ。サイズ自体はコスト相応、タフネス5はなかなかの固さ。ETBは黄昏の享楽よろしく相手側が優位である要素を埋めるような効果が発揮される。黄昏の享楽自体は採用実績もあり体感としてもそこそこの出力があると感じ取れた。しかし一方で、4マナのETBとしてはパワー不足であるとも感じる効果。自分の方が少ない、という条件は狙って達成するのは難しく、同数の時何も起きない条件であることも相まって思い通りの出力を引き出せないのではないか。ライフ回復とブロッカーの提供をするアグロ対面が最も噛み合うだろうが、その場合最も強い効果のドローができない可能性が大きい。相手に左右されてコストに見合わない小さな効果になる可能性を孕んでいると考えられる。基本的に弱いと思うが、対アグロの性能は一定の保証はしやすいだろうということでサイド要員で採用される可能性は肯定する。
・《世話人の才能》
R0006
ドローエンジンとして可能性を感じるが、最速で設置してそのターンからドローできる動きが見えない、3マナ設置自体も重めだしね。ミッドレンジのパワカという感じでもないし、最速の出力に疑問が出るようなのは力不足になりがちではないか。
・《薄暮の休戦》
R0009
英雄的介入の下位互換と言われているのを見かけた、否定できない……。せめて1マナならよかったのだが。
・《露滴療法》
U0010
3体リアニメイトは派手だが2マナ以下とかなり狭い、何を戻せば強いんだろうね。
・《花足の剣豪》
U0014
1マナながら雄姿によりロードのような全体強化ができ、これを誘発させれば自身も1/2/2の及第点のサイズが保証される。また新生と他のテキストの相性も良く、サイズに関わらない誘発条件と横並びする性質に噛み合う全体強化は新生のカードデザインのモデルケースに使えそうな美しさ。総じて適切なデッキで1マナ域を埋められる優秀なアグロクリーチャーということが期待できる、ヒロイック向けスペルを充分量入れるかロードを積むかしよう。
・《跳び込め》
U0016
軍族童の突発と同様の1枚で3体のトークンを生成する、トークン大量生成カード、流石にマナシンボルは現代基準で軽くなっている。今弾の兎が露骨に横並び構築を推奨している、というか最近の緑白が横並びをあまりしなかった分濃厚に感じるくらい推してる、これもその一手か。3マナのカードとしては出力が低いため、シナジーを形成できるカードの先置きが望ましい、つまり2マナで先置きするカードがあると特に良いだろう。
・《愉快なアレチネズミ》
U0019
このサイズこのマナシンボルでドローエンジンとは……。贈呈というリミテッドメカニズムの雰囲気がするものを扱わなければ構築級でもおかしくなかったと思う。
・《お別れの突風》
U0024
明滅と除去を使い分けできる、しっかりインスタント。贈呈が安めなのもポイント。でも現スタンは明滅がパッとしないからなー。使い分けに魅力を感じるとしてダブルシンボルに見合うか。
・《巣ごもりの季節》
M0029
パーマネント除去を2回撃てるのが特徴だが、有力な置き物はスタン落ちか環境落ちした感じがあり役割がなさそう。トークン生成は流石に力不足か。破壊不能カウンターを乗せるリアニメイトは派手だが、果たして何を戻せばいいのだろうか。
・《歴戦の巣穴守り》
U0030
アンコモンとはいえ1マナパワー3は構築級。攻撃時限定ということで後攻の時に足を引っ張る懸念はあるが、デッキを考える価値はあるだろう。要求としては2ターン目にトークンを展開することであり、既に活躍したスクレルヴの巣などはトークン展開が3ターン目以降となりアンチシナジー。
・《百舌部隊》
U0031
二段攻撃を始め有力な能力語3つセットは目を引いた、が3/1/3は力不足だな。
・《落星の祈祷》
R0034
年毎にスタンダードに数枚追加されるのが恒例の全体除去、その一枚。これは除去に巻き込んだ自分のクリーチャーを蘇生できる。そもそも蘇生したいクリーチャーを戦場に維持するデッキに全体除去を入れたいか?入れたとして気安く唱えられるか?という構造的問題もあり入るデッキは選ぶ。とりあえずアトラクサランプの全体除去の枠に入らないかと思いついた。
・《渓間の冒険呼び》
R0036
最近はもはや珍しくない2/2/3メリットクリーチャー。ロード能力のみでもパフォーマンス上々。シンプルにクリーチャー呪文を唱えていくだけで占術と横並びにより充分以上の恩恵をもたらせる。4同族に恩恵をもたらすレアサイクルっぽい、サイクルだとしたら多分5色で1番強いと予想できた。4つの同族にタレントが少ないというのが懸念、リミデッドで強い程度では現代スタンダードで生き残れない、これ自身もデッキの軸になるほどのパワーはないため周りを固めるカードのパワーが重要。白だし人間をサポートできたらカードパワーも高く維持できただろうが、果たして4同族はどうなるか。
・《巣穴の戦導者》
M0038
3マナでよくない? その場合新生も3マナだな、サイズも少し下げよう。エーデリン見た後だと重く見えるよなあ。
・《群青の獣縛り》
R0041
攻撃こそ必要だが能力消失系の1枚、対象も広く機体にも当たる。2/2を受け止める1/3警戒というのも気が利いてる。これ自身は攻め手として弱く特に召喚酔いするのが重たい、他に太い攻め手をデッキに用意したい。能力消失生物とあまり対峙したことがないので真価を測りかねる。
・《陰気な港魔道士》
R0047
カエルのメカニズムである明滅・セルフバウンスに対応したドローエンジン。しかし自然に満たせる条件ではない分対応する効果のカードが充分な枚数必要なはずだが……、足りるようには見えない、まあよくあることさ。
・《渦泥の蟹》
U0048
青単にどうか。瞬速は素晴らしいが墓地を肥やすスペルがローテーションにより多く消えるためこの軽減効果を扱えるかが疑問。ダブルシンボルであることによって軽減しても2マナと重めなのも気がかり。
・《岸無き海、エルージュ》
M0049
青が非常に濃く島の数を要求しており青単で使うことを強く示唆している……ようでいて洪水を起こせば2色程度なら島で染められるかも?洪水カウンターというのが惹かれる。青単は少し触ったことがあり、壁になるクリーチャーを早く出したいが傲慢なジンの3マナでも重くジレンマを感じた覚えがある。4マナで瞬速もないのは扱いづらく、それがそのまま採用率の低下に繋がると予想する。
・《洪水の大口へ》
U0052
青のカードプールは1マナインスタントの層が気になるもの、とりあえずパーマネントバウンスが存在してくれるのは僥倖か。
・《仔狸寝入り》
R0053
コントロール奪取エンチャントは青のちょっとした定番、だがどうにも活躍の機会が少ない、サイド要員であることの理解はしているがね。グルール使いとしても青のコントロール奪取で盤面をひっくり返されたことは数度あるゆえ。とまあカードの性質を踏まえた上で、これはデメリットが重めで選択肢の中では優先度が低いと考えられる、かしこ。
・《カワウソボールの精鋭、キッツァ》
M0054
目玉の呪文コピーはコストが重く発動条件が重い、片方だけならどうにでもなったろうが……。他の能力は、まあ果敢で尻が硬くなるのでビートダウン的には邪魔くさい、くらいか。期待をかける人が思い描くほどの活躍はできないんじゃねえかな。
・《長川に潜むもの》
U0057
目玉の明滅効果は自身の召喚時のみ、自身が3マナと重い、護法1はスタンダードの速度感ではそこまで硬くない。全体的にスペック不足、カエルデッキを組む意義にはならないか。そもそもカエルにタレントが足りてない説はある。
・《長川の引き込み》
U0058
マナシンボルの濃い本質の散乱、あるいは相手にドローさせてしまう対抗呪文。ひとまず状況に左右されづらい条件で対抗呪文になるというのは評価したい。ドローのデメリット、青いデッキには重いと思うけどなあ。マストカウンターを確実に止められる安心感はありそうなので、青シンボルは濃いが活躍は多色デッキでこそ、といった可能性があるか?
・《マネドリ》
R0061
コピー系の中では比較的柔軟そう。Xではなく支払ったマナの点数というのが現代的な気の利き方。コピー効果というものの強さ次第でカードパワーに期待できるが、コピー効果が構築でどこまで活躍するかは存じ上げない。
・《機織りの季節》
M0068
青の全体除去として見るのがいいか。1個効果もドローと腐らないものであり、1個効果のみでも6マナ5ドローは標準的で悪くない。2個効果も実は強かったり? しかし重いな……。
・《川岸の物あさり》
U0070
1マナならマッチするデッキもありそうだった、2マナだとどうだろうな。
・《呪文渦》
U0072
青がカラーパイとしてやりたがる打ち消しとドローのインスタント両構えを1枚で行える。4マナドローの枠に入る可能性を感じた、いやまあ重いんだけどね。
・《嵐追いの才能》
R0075
1マナ果敢クリーチャーというだけで目を引く。また、果敢クリーチャーの問題である重ね引きの弱さをこれ自身がエンチャントである点でフォローしているのはデザインの妙。レベル2は重いが、イゼットスペルの「ドローは一応重ねられたが土地を引いていき出力が低下していく現象」を幾分フォローしてくれる。見た目より使用感のいいカードとして評価されると読む。
・《稲妻罠の教練者》
R0078
大した効果でもないのに新生コストが吊り上げられているとお見受けする。サイズも小さいし能力語ないし、厳しいなあ。
・《渓間の洪水呼び》
R0079
青の4同族レアは非生物サポート。これ自身が瞬速を持ち設置を行いやすく、非生物に瞬速を与える。まあ瞬速を与えられて何が強くなるかは私はよくわからない、ビートダウンばっか握ってるからなあ……。ジェスカイの隆盛類似の効果を4同族に与える、これを使い果敢よろしく全体強化するのが基本的なカードデザインだろう。このアンタップを活かす方法としてまず思いついたのが召集、セゴビアへの侵攻の裏面と相性がいい。しかし、非生物のカードプールへの理解がなさすぎて強いのか弱いのか噛み合わないのか判別しかねるな、あはは。
・《山賊の才能》
U0083
ハンデス戦術と噛み合うクラスエンチャント。スタンダードから下環境まで黒単ハンデスは細々と使用者のいるデッキのようなのでそこへの供給だろう。元々スペルによるハンデスで盤面に干渉しないターンがあるため、生物でないことや盤面に触らないことがマイナス評価としてどの程度か測りきれない。見た目からして低い性能ではないがどこまで使われるかは実践待ちだろう。
・《残虐爪の強奪》
R0088
2マナピーピングハンデスとしては及第点でむしろダブルシンボル分減点されるであろうが、実質コントロール奪取になる贈呈効果がクサい。序盤は贈呈による互いの手札交換、終盤には前方確認、と動けるミッドレンジに採用しうるカードではないだろうか。黒もミッドレンジも使った回数少ないからよくわからん、強そう(小並感)。
・《暗黒星の占い師》
R0090
闇の腹心いわゆるボブの能力を持った3マナコウモリ。元ネタの2マナとこれの3マナの差こそ大きいが非常に強力なことは証明されている。これ自身もタフネス3の飛行とある程度ライフを守れるのがさらに良い。マナコストはシングルシンボル、新生は1マナ、サイズも小さすぎるということはない、総じて強めにデザインしようとウィザーズが意図した雰囲気を感じる。一方で現スタンでファイレクシアの闘技場が目立った実績を残せていないこと、ライフを苛烈に攻める赤や赤白のアグロが存在しているであろうことなど、不安要素はある。幸い黒は現在除去が強い時期であり、軽量カードで固めてもデッキパワーの低下はある程度抑えやすくライフルーズの負荷を低くしやすい、甘めに今年度は一定数見かけることになると予想する。また黒が強いんですか?
・《不吉見》
C0091
骨読み互換、おおよそ墓地に送れるこちらが強いか。特に統率者戦の黒への供給と見れるか。
・《鞘破りの群れ》
U0098
似たようなのは既にいるし活躍はほぼ無い、活躍の機会はなさそうだな。
・《玉虫色の蔦打ち》
R0099
上陸によりバーンを飛ばし、新生によりこれを加速させる。この火力のバーンでは勝てないと考える。上陸はそもそもアグロ的な能力であり、手札の土地が尽きると途端に大きく出力を落としてしまう、それまでに焼き切れる火力に見えない。これ自身の後引きにも脆い。おそらく手札の土地が減ってきたら新生で唱えるのだろうが、3マナまで土地を置いた時点で手札の土地を消耗しすぎていて焼け石に水ではないだろうか。土地プレイの多いランプは現スタンにも存在するがtierの高いものは全体除去を積んでおりシスクリであるこれとアンチシナジーとなっている。同じ黒でも1/2/2の生物の方がダメージレースへの貢献では上回る可能性まで考えられる。総じて低評価、ということになるか。
・《羽の夜のマーハ》
M0100
強そうな5マナ生物、また黒ですか。飛行持ちにしては標準以上のサイズに護法ディスカードを併せ持つ、護法は墓地の侵入者の実績を考えればかなり凶悪。しかしこの程度は現代の中型としては最低限の水準といった感じがする、追加能力の質次第だよね。追加能力はタフネス1への弱体化、うーんまあまあ……。自身はトランプルと相まってライフを攻める力が高い、タフネス1相手なら自軍のコンバットが誰でも1:1交換以上確定、という強みが考えられ、これはどちらかといえば攻勢向けの能力であることが伺える。アクロゾズあたりと席を譲り合い、攻め意識ならマーハで守り意識ならアクロゾズとなるのではないか、単純にサイズもアクロゾズより大きいしね。今後の黒の5マナ域として常に選択肢に上がる程度の強さは持っていると考える、いわゆる値段を吸う側じゃないかしら。
・《骨術師の達人》
R0103
給餌コストは重いが墓地の生物を唱え直せる擬似リアニメイトシスクリ、スタンダードに存在する近いものは剛胆な古生物学者だろう。中型以上の生物を充分に採用したデッキなら盤面がかなり粘り強くなるはず。一方で終盤にトップした時に召喚酔いで力不足になる点や接死こそあれ序盤に仕事がない点、さらに全体除去に非常に弱い点が懸念となる。総合すると、使うデッキでは使われるが頻繁に見かけるほどにはならない、ぐらいか? 一応、似たようなカードたちが構築実績に乏しいあたり、跳ねる可能性は低いだろう、と加えておく。わざわざ使うデッキが存在しない可能性もあるか、うーむ。
・《しつこい湿地忍び》
U0104
ネズミではお馴染みの、命が安い頭でっかち。スレッショルドをどうにか達成すれば、これが蘇って特攻仕掛けてくる。シンプルにいやらしくライフを攻めるアタッカーとして評価できる、構築級のカードだと考える。
・《腐敗口のバイパー》
M0107
タイタン条件で責め苦サイクルのような効果を発動、さらにそれがカウンターにより累加されていく。また黒らしい自己軽減がありタイタンよりマナシンボルも薄く、一方で能力語などの追加はない。マスト除去の大型として存在感を放てるだろう、なにしろその圧力は効果を全てライフで払わせると着地で4点、攻撃で8点、2ターンでライフ12点分となりかなりの速度だからだ、ここまで圧力があるならライフルーズも主張ができる。コスト軽減も現代スタンダードでは重いタイタン並みの6マナを緩和してくれて、かつ早めの着地により自身にカウンターを置く機会を増やせる、よく噛み合った自己完結性の高いテキストだろう。黒の6マナ域としてゲームが後ろに寄った時期にお呼びがかかることが想像できる、構築戦でも充分活躍しうるスペックだと考えられた、いいんじゃないですかね。
・《清掃人の才能》
R0111
順に、効果が小さい、発動条件が重めで効果が小さい、コストが重すぎる、と見た。端的に言って活躍しないと思う、黒のアンコモンのクラスとレアリティを取り替えた方がいいのでは?
・《損失の季節》
M0112
黒の全体除去、にあたるだろうか。2個3個の能力が味方生物を必要としておりコントロール向けという風情ではない。味方には死亡しても損が少ない生物を用意しておきたい。一方でメタゲーム上に存在していて過剰な横並べをする現在の召集系デッキに対しては全体除去になりえない可能性に留意。また劣勢を五分程度に持ち込むことは容易いが、劣勢を優勢に傾ける切り返しとまでは期待しかねる効果だ。総じてパワーはあるが噛み合う戦況とデッキを見つけられるか次第ではないだろうか。
・《渓間の腐敗呼び》
R0119
4同族サイクルのレアの1枚。効果はシンプルに攻撃時のドレイン。攻撃と横並びが必要と重いがダメージレース中のドレインは非常に強力。相手としては是非とも打ち取りたいが、威迫によりむしろブロックを引きつける役割を持ちそう。とはいえサイズの小ささとヘイトの高さからこれ自身の寿命は短いと予想する。4同族を並べるというコストは重いがデッキの組み方次第で放置できないドレイン量にはできるはず、しかし攻勢では強いが守勢でどこまで活躍できるか疑問もある。事前評価としてはあまり高くはつけられない、強い時は強く感じるだろうけどね。
・《渦巻く精神、ウィック》
R0120
スタンダードでは無理がある。おわり。
・《美術家の才能》
R0124
レベル1効果が弱い、全てのコストが効果に対して重い、話にならない。
・《鍛治の才能》
U0125
装備品のことを私はそこそこ評価しています、このゲームの構築ってこなれててもコンバットを軽んじきれませんからねえ。そこでこのカード、まず1マナと軽くサイズ修整効果を持つ、それでいて装備踏み倒し、二段攻撃速攻付与と装備品ビートダウンと噛み合う追加効果を持っていますね。まあ装備品ビートダウンは生物と装備品と装備コストでマナがかつかつだからレベルアップする暇はないかもしれないけど、コストも重めだし。装備品でデッキを組める時期になったら有力な候補になりうる程度のパワーは薫ってる気がします。
・《厚顔な収集者》
U0128
赤で先制攻撃を持ちメリット効果付きというのはめでたい、先制攻撃でコンバット強いのは白だけの強みじゃないぞとね。攻撃のたびにマナを産む、これ自体は赤のマナ加速をウィザーズが忘れていないということで悪くない。しかし速攻や戦闘関連の効果が多い赤で戦闘前にマナ加速できないのはかなり悪い。あと後攻のときどうするんだ?後2でこれ置いて先3が3/3/3置くだけで腐るぞ? まあこの程度じゃ構築級にはならないですね、赤のカードパワーは本当に低いなあ。
・《裏道の交換者》
R0129
アライグマの積算メカニズムを持つ……何がしたいんだ? 多分、多分だが、マナ加速で手札を消耗したところにドローエンジンとして使えて毎ターンドローを回そうという感じのデザインだろう。まあ……これ作ったデザイナーは分かってるだろうけどな、これ弱いな。まず、全捨てドローは弱い、よほどうまく調整しないと弱い、赤のドローが弱い一因はカラーパイのドローを全捨てドローを割り当てたからだろうな、適当な全捨てドローを思い浮かべて「あれは強かったぞ」と抜かすアホはその陰に埋もれている無数の全捨てドローカードを知らない無知だ。そもそも積算4はどうやって達成するんだ?これ置いて土地詰まったらどうするんだ?これが初手に見えて土地3ならキープするよな?4枚目の土地を引かないこともあるよな?その場合はなんだ?この昼行燈が何かの役に立つのか?何もできませんねはいおしまい。積算4を達成できるとして、その前に手札を消費できるか?通常ドローが1ターンに1回あるんだぞ?できないなら常に手札を捨てる無駄の多いゲームプランになるな、というかプランを投げ捨てながらゲームを進めるのか? そうならないためには低コストのカードを追加で使っていく必要があるな、積算4を達成できるタイミングの低コストカードでゲームに強い影響を及ぼせるカード……赤緑にはないな?大体黒の除去か青の打ち消しだな、これはそもそも赤と全捨てドローは噛み合わないな。ということで弱いです、MtG慣れててこれが強く見える人いないでしょ、仮に効果が全捨て4ドローだとしても弱いよこれ。
・《光輝の魔道士》
U0131
ポストケッシグの炎吹き、新生付き。地味に使ってる人がいるんだよね、この置き火力効果。ケッシグの炎吹きについてはローテーションで落ちるということで、新しくこれが戦力になるのではないでしょうか。手札が少なくなり土地が伸びる終盤には新生+残り少ない呪文で効率よく火力を伸ばすんじゃないでしょうか、知らんけど。
・《運命の大嵐、ドラゴンホーク》
M0132
小さな世界に大きなドラゴンが。タイタン条件で衝動的ドローor本体火力の、ヴァラクートの探検を思わせる効果を持つ。ドローの期限はインティと同じそのターン限りであり、かなり弱い。サイズは標準的で物足りない、能力も飛行とこれだけ、とアドバンテージ要因としては諸々気が利いてるドラコサウルスに勝るところがないだろう。やはりここは効果条件のパワー4以上を並べるビートダウンないし踏み倒しデッキで火力側を伸ばす方向が望ましいだろう、密輸人の驚きでどうにか並べたいね、まあその場合こいつが伝説なことが足を引っ張るが。あとは……ソルフィムでダメージ倍化? おおよそ火力として採用されるだろうカード、まあ5マナでこの程度の火力ならそのうち安くなる程度の採用率だろうさ。
・《熾火心の挑戦者》
R0133
2/2/2速攻の派生、とりあえず弱くはない系譜なので最低限のカードパワーはあるものとして構えよう。果敢を見て今推されてる果敢レッドに組み込まれそうだが、2マナ生物を増やすと動きが重くなりそうではある、精鋭射手団の目立ちたがりが固定枠にいるだろうしね。それよりもグルールで使えるかだよ、使えるんじゃない? 他の2マナ速攻と違うのは能動的にアドバンテージを取れるところ、自然とデッキにアド源を仕込めるのがとても偉い、本当に赤はアドバンテージ取るの苦手だな。呪文限定ならコンバットなんて入れねーよバカがよーとなってたが能力でいいなら+1/+1カウンター周りを筆頭に候補は少なくない、果敢なんて無くても充分働けるね。アグロのみならずビートダウンの速攻枠としても可能性があるカードと見る、赤単需要で値段が落ちそうにないのは不満。
・《熾火祭》
R0134
使いづらそう。設置5マナ重い、自ターン限定だし後続供給不可なのでリーアよりシンプルに使いづらい、弱そうだ。おもちゃレアだろうけどおもちゃとしてなら秘儀の砲撃の方が出力あって楽しめたんじゃないかな。実用性としては機械兵団のチャンドラでよくない? いや、これらが別の役割なのは流石にわかるけどさ、多分このカードは名前あげた連中より使用感悪いんじゃないかなって。
・《炎貯えのヤモリ》
U0135
炎樹族の使者っぽい能力。条件は少し重いがデッキに置き火力要素を組み込めればいくらか軽く感じるはず。後続を連打してこその効果であり出力の落ちる時間があることが懸念されるが、そこを起動効果でカバー、というか起動効果が終盤の手札を回す役にも立つので長期戦にも効果のレンジが合っていて好感。アグロ寄りの効果が目玉だが長引いても仕事がある良質なデザイン、赤緑にもゲームレンジの幅広いデザイン欲しいなー、ちらっ。
・《心火の英雄》
U0138
1マナ生物の採用候補、雄姿によりカウンターによる強化を行える。グルールでも能力による味方の強化は少なからず行え、それによりこの1マナ域の出力を引き上げられるのは歓迎するところ、後引きであっても能力で誘発を済ませる点が幸いして構築を寄せていれば早めに充分なサイズまで上げやすくなるだろう。コンバットというよりじっくりサイズの大きい盤面を育てる緑白カウンターらしい志向になるだろうか。現行のグルールでの最高のペアはヴォルダーレンの興奮探しだろう、雄姿も誘発するし自身投げ飛ばしと死亡時火力でダメージ効率は絶大だ。我がグルール以外では、グルールコンバットの騒音の悪獣と席を争うが、死亡時効果を能動的な発動ができないのが弱みとして案外大きいか。まあ、並んで枠を取る可能性も大いにあるが。また、ハツカネズミを雄姿寄りで組むなら1マナ域を埋めることになりそうだ。
・《かまど生まれの戦闘家》
R0139
帳簿裂きあたりを思い起こさせるセカンドスペル効果、バーン。セカンドスペルは弱い(格言)、まあプレイヤーを指定していないから少しは発動機会はあるか。しかし帳簿裂きを比較対象にするとサイズと能力語が弱すぎて目も当てられない、この戦闘性能は駄目だろう、威迫の方がいくらかマシだったのでは? そもそも設置3マナは強くしようと思ってつけるコストではない、もう駄目だよこれ。最後に付け加えると、焼炉の懲罰者が騒がれてた時期あったよね、まあ一部のプレイヤーがサイド候補にするくらいは……うーん、本当にいけるかお前?自分で駄目そうなら駄目って言ってくれよ?
・《雇われ爪》
R0140
アンコモンでよくない? 能力のコストが重く、進んで起動したい効果ではない。つまり効果起動をチラつかせながら数点チョロまかす、進化した潜伏工作員のような用法になるだろう、1ターン目に置かないと通用しないな、なら4積み確定か。熊サイズではチラつかせの効果起動を実際に踏み切られると一方を取られ次のターンには3/4をチラつかせられるのでストッパーになりえない。トカゲデッキの先鋒としては悪くないが、使用者の手触りとしてスペックが高いカードには見えそうもない、といった感想。
・《多様なネズミ》
R0143
ハツカネズミに二段攻撃かトランプルを与える、ただし自ターンのみ、また新生によりこれを2回誘発させることができる。シナジー色の強いカード、2/1/2二段攻撃は構築級のカードではない、というか相手ターンに二段攻撃でない時点で話にならない。デッキ単位でどこまでシナジーを搾り取れるかが採用の有無に現れるだろう。ハツカネズミなら雄姿の誘発に使える点が魅力的。
・《弱者の力》
C0144
スペル系の成立に重要なキャントリップ付き1マナスペル。存在するよという確認だけ。
・《地震牙の猪》
U0146
到達トランプル速攻を持つリミテッドカード。リミテッドカードではあるが、特に赤は到達を持つ強いカードが少ないので比較的構築級なのでは?という狂気を得てしまう。ウィザーズは赤の到達を強くしような。
・《狂気の一齧り》
U0147
緑では主要な除去効果である噛みつき効果、昔から赤にもあるか少数なのでもの珍しい。赤の火力は基本的に弱い除去なのでコスト比の大きな火力になりうるこのカードは一応チェックする程度の価値はある。まあリミテッドの雄姿向けなんだろうけど、構築の火力が除去として不甲斐ないから仕方ない。
・《勇者の季節》
M0152
最初に思ったのが、赤のできること弱いなぁ……、はい。質の良いアドバンテージをカラーパイ的に取りづらいんだろうなぁ……。まあ効果が弱いということはカードも弱いという認識でいいと思う。一応使い道として1個効果3回と2個効果1回で3マナ以下の解決策を探す動きはできる、2枚しか掘れないの弱い……、あっ!?ああっ!?ここまでずっとこの擁護を抱えてこのカード評価してたけどこいつ宝物をタップで生成しやがる!?!?もう駄目だこいつ、駄目駄目。5マナで4枚衝動的ドローもソーサリーだと構築級にならない効果量だしなぁ……。宝物が率直にゲームに影響を及ぼせるアドバンテージならラノエルを減らそうなんてデッキはないんだわ、マナソースは注ぎ先を確保できるアド源があってこそよ。一応3個効果にも触れると本体に飛ばないのでキツいです、呪文連打できるデッキは5マナのカードを求めてない。
・《嵐を断つ者》
M0154
率直に言うとスタンダードでの活躍は見込めない。立ち位置としては悪魔的な客室係のようなおもちゃ枠。ストームの名の通り呪文の回数を増やすと災害的な恩恵を与える、が……。団結の方が呪文キャストより達成容易だろうし、その上でこのカードよりコストも低い悪魔的な客室係がおもちゃとして遊ぶ人がいる程度の実績、という。スペル連打条件の類似カードが活躍してなかったのにこれは上手くいくというのは願望が入った展望であろう。すぐに遊び終わるおもちゃだと思いますよ。
・《陽背骨のオオヤマネコ》
R0155
おまけ効果×3といった風情、4マナにしてはパワー不足、サイズ以外落第。一瞬非基本土地枚数の2倍のダメージと錯覚してコントロールに10点くらい出せるかとちょっと評価を改めようとしたが、実際のところは同数なので話にならない、火力が足りない。シェオルドレッド?あいつはダメージ効果の方が脅威度高いと思う、ライフ回復気にするようなデッキなら膠着した時点で敗色濃厚なんだからこの程度のみみっちいメタ効果で切り返せるわけねえだろ。俺なら「威迫」と「タイタン条件、アーティファクトトークン破壊して2点バーン」を追加する。ウィザーズは赤のシスクリを作るのが下手なのではないだろうか。効果このまま2/3/2とかでよくない?
・《渓間の炎呼び》
R0158
生きた機械化戦、ただし4同族限定。生物であることにより機械化戦よりも対処されやすくなり、4同族と狭い範囲に限られたことで出力も下がった。ライフを攻めるのは4同族の中ではトカゲだろうが、デッキに入るであろうライフルーズを加速できないのが噛み合わないか、選択肢にはなるだろうがデッキを大きく強くできるほどのパワーはないように見える、あるいはバーンに予想より噛み合う……? むしろ数を並べるハツカネズミの方が脅威度は高くなりそうに思った。
・《戦の囀り》
C0160
槌手と似た効果だと思ったら互換だった。つまり、まあ、残念ながら構築級ではない、なかったんだ。ハマるシチュエーション自体はあるけど引きたくない時間の方が多かった、そういう感じ。
・《烈風のヘラジカ》
U0173
緑の能力語全部盛りみたいなリミテッドカード、特に瞬速があるのが良い。緑は瞬速生物いないとインスタントタイミングですることないからな、実質的にソーサリータイミングでしか動かない色になる。あ、構築での活躍は長老ガーガロスが苦しんでた時点で無いです。安上がり構築なら巨大な戦慄大口よりはいいと思う。
・《山積みの収穫》
C0175
ランパンカード、3マナでデッキから1枚は標準でありここにおまけが付くのが通例。このカードは食物であり、ETBで3マナ分の仕事をして生け贄誘発でもう一度同じことができる。シンプルにライフ回復とマナ加速を並行できるのはランプ向き、カード1枚から土地2枚を持ってくるのもカードアドバンテージの観点から有益。そして……それ以外はぱっとしないな。これを自身の効果以外で生け贄に活用できるデッキはあるだろうが、そういったデッキの大概は土地を伸ばす必然性がなく3マナ設置を重く感じるだろう。まあランプで試されるカード、だな。
・《名誉あるリス隊長》
U0178
おおっ、と思ったが3マナではな……。リスか食物により自己強化に自己強化を重ねるビルドアップリス。トランプルこそあるけど単体除去で終わりだろうな……。横並べをするなら全体除去が刺さりそれをこのカードは特に解消もしないので、尚更除去に弱いカードといった印象を受ける。ライフを多少攻める気があろうが20は削るの難しいんだわ。
・《狩人の才能》
U0179
除去ソーサリーのように扱え、その後もマナが余ればメリット効果を残せるクラスエンチャント。使い切りの除去よりもゲームにいい影響を与えられるだろう。緑の除去がそもそも弱いという欠点はあるし、そもそもコスト比の効果は弱めなので実績はあまり出せないと予想する。一方で、緑は除去が薄いので除去としての採用候補には後々まで残るとは予想する。
・《亭主の才能》
R0180
入るとしたら+1/+1カウンターシナジーを活かすデッキだろうが、ビートダウンにおいて生物でないということは罪深い……、レンジャー・クラスはうまくやったよ。護法も1では気休めの状況が多くなりそうだ。3マナで使うなら秘匿しない八百長試合に似ている、それ使う? レベル1〜2までのコストが低めなのでレベル3次第で見直す機会はあるが4マナ追加で枝分かれの進化は出力が低い。可能性があるとすればレベル3のみを目当てに特殊なカウンターを扱うデッキだろうか、例えば……毒カウンターとか? ハマれば強いだろうけどその記憶に嵌ることの方が危険か。
・《鋭い目の管理者》
R0181
往年の名カード、漁る軟泥との比較は覚悟してるんだろうな? 結論を先に言えば漁る軟泥の方が強い。比較した上で。強み、切り崩し圏外かつ2/3に一方取れる素のサイズ、能力起動が不特定色マナ、同族シナジーが少しマシ、トランプルを得られなくもない。弱み、マナシンボル濃い、サイズアップが難しい上に段階的に大きくなれない、サイズ上限が決まってる、ライフ回復が無い、カウンターシナジーが使えない。特に、サイズアップの条件が厳しい、+1/+1カウンターを乗せないので段階的に大きくなれない、というのが使い勝手が悪い。緑は生物主体のデッキであり4種類ものカードを墓地に送るのは難しい、下環境のスペル寄りデッキですら類似条件の昂揚達成のためにアーティファクトやソーサリーの採用&プレイに気を遣っている始末、スタンダードの緑の濃いマナシンボルを払えるデッキに望むべくもない。段階的に大きくなれないとは、漁る軟泥ならできた4/4や5/5に成長するのをチラつかせて対ビートダウンの地上をシャットアウト、という働きができないということだ。漁る軟泥よりは弱い、とは断言していいだろう。しかしカードパワー自体は若干高めであり、素のサイズもあって採用するデッキは存在するはずだ、サイズアップには期待されないだろうが。
・《森の轟き、ルムラ》
M0183
色々書いてあるが、大型寄りの生物なのにトランプルが無い、耐性も無い。ランプの中継としても6マナは重く払えるならそもそも本命から叩きつけるべきでは? 土地を回収するならもっとコストの低い手段があるのではないか? おまけの巨大生物に期待するには6マナは重すぎるのではないか? サイズは充分なのでランプで全体火力を使い相手盤面一掃こいつは生存更地を進撃、というのはあり得るかもしれない。
・《霧息吹の古老》
R0184
横をバウンスするのは強制かあ……、1/2/2は別に特別強くないからなあ……。サイズアップするにしても横にも生物を立たせて多面的に攻撃できないと捌くのは容易い、これ自身に回避能力も耐性も無いわけだし。単騎駆けやってられないのにメリット小さすぎ、といった感想に終始する、残念。
・《脚当ての陣形》
U0186
置き物破壊はもちろん、グルールとしては大型飛行を確定除去できるモードも魅力的。既存の類似したモードを持つカードもサイドに入れるか悩むラインだったが、これはキャントリップがついたことによりさらに潰しが効いて良い。アトラクサランプが生存したならサイドの枠を取るか。
・《脚当ての補充兵》
R0187
1/2/1ではあるからアグロ適性はある、新生も一応持ち、お情けのトランプルは無いよりあった方がいいやつ。1/2/1は色々いるがこいつは……判別しかねるな。基本的に弱い、雄姿やカウンター戦略こそ噛み合うがそれも動けてこそ、能力が受動的すぎるため適当に放置されて全体除去にでも巻き込まれてはい1枚損追加、となるのがオチ。1/2/1のサイズだけだと驚異にはならねんだ。一方で、単体除去で捌くデッキには横に除去を当てられてどんどんサイズアップしてライフを攻められるので強い……可能性はある? わからん、これが強いタイミングは使わないと見切れないと感じる。基本的に弱いというのはつまり、対面にタフネス3が立った瞬間何もできず棒立ちを続け手札1枚使ったくせにダメージレースにまるで貢献できず新生してもそれは変わらずいたずらに太陽降下のカウントを増やすだけ、という受動的な脅威である点から棒立ちの時間を増やす未来がありありと浮かぶということだ。横にマスト除去を用意し続けられるなら受動的な効果を僅かに能動的に使える、光輝王の野心家の出番だな(もうあいつの顔をスタンダードで見たくねえ)……、はい、タンブルワグあたりで妥協しましょうね。まあ、残念。
・《屑鉄撃ち》
R0191
耐性の無い3マナ生物増やしてもまるで革新は起きない。ミグロズ枠、メインから置き物に触れる手数を増やすためのカード、忘却の輪系列をメインから対処できる。着地で仕事ができるのは素晴らしい、3/4/4は立派、到達も偉い、トランプルが無いのは駄目、マナシンボルが濃いのも駄目、緑は無駄にマナシンボルが濃い、この程度じゃ多色に出張できねえよ何チキってんだ。3マナあって回避能力が無いのが重たい。……特に言うことない、か。スタンダードに3マナパワー4は何種かいるけど、みんな似たようなものよ、みんな重い、除去当たって終わり、これはETBがぼちぼちだから比較的マシだけど緑の苦境を覆せるテキストではない。
・《集会の季節》
M0192
まず1個効果はバーランとしては出力不足、あれは案外横並びしないと殺傷力が足りないので最大5個のカウンターしか乗せられないのは上昇幅が足りないか全ての生物に割り振りきれないかがオチ。やはり2個効果の置き物全破壊が特色、しかしローテーションで婚礼の発表が落ちたしどこまで置き物環境があり得るか……そもそもあり得たとして6マナは重くないか? 3個のドローモードは統率者戦ならまず使われるだろう、構築戦ではどうかな。総評としては、期待しない方がいい。
・《耕作する高原導き》
R0196
2マナマナクリに価値はない。熊スタートでタップ効果で育つマナクリ、新生で同じ効果の1/1を追加できる。生存すればじっくり育つが、攻撃を捨てる判断を毎ターン求められ負担が大きい。経験上この程度の出力ではプレイヤーの判断負担の少ないカードでなければ構築級にならない、迷うほどの価値はない。一方でマナ加速を普段使いしてる人の評価は高めのような……? 俺は弱いと思いました、以上です。
・《茨越えの餌あさり》
R0197
2マナマナクリに価値はない。給餌すれば大きな加速が可能だが給餌の用意が難しい、最速以外は出力を大きく損なうのではないか? サーチ効果は目立つがこのコストのサーチをスタンダードで使う暇はない、リスにサーチから瞬殺できるコンボがあれば話は変わるが無いだろう。俺は弱いと思いました。
・《渓間の怪力呼び》
R0202
成長型の1マナ、進化する適応体で見慣れていますよ、うふふ。まずトランプルがあるのがいい、大きくなれてもダメージ貢献ができなければそのうち除去か相打ちされて大した仕事ができないため回避能力は重要。問題は成長条件、かなり狭い4同族の着地で誘発する。組める相手が少ないのは進化する適応体から付き物の問題でデッキの出力を頭打ちにしてしまう辛い要素。一応は跳び込めで3サイズ上昇するが、自己強化しかしないカエルが横並べシナジーの兎と噛み合うかというと疑わしい。他のカエルリスアライグマを見回しても層が薄いか噛み合わない……。現在は出力不足で今後の追加次第、というポジションであるが、先述した通り4同族が追加の少ないであろう狭いカードプールなので期待も薄い。活躍を夢見るのは無理があるな。
・《削弱》
U0203
ソーサリーの置き物破壊だが贈呈で2枚破壊に変化する。婚礼の発表や地底のスクーナー船などが存在していた時期には割りたい置き物が複数存在することがたまにあった、複数を1枚で割れるカードがハマるシーンはある……、それは今ではない。インスタントじゃないのもちょっとな……。いずれ使うかもしれないしそうでないかもしれない、メタカードとはそういうもの。
・《分岐する嵐、アラニア》
R0204
実演と熟達サイクルを混ぜ込んだようなデメリットで呪文をコピーするシスクリ。大きな呪文をコピーするなら機械兵団のチャンドラで充分、だろうからこちらは各カードタイプごとにコピーできることを活かして1ターンに複数の呪文をコピーしたい。……が、そういった動きができるデッキは5マナ設置が重すぎると感じそうだ。うーん……噛み合うデッキがないんじゃないか?
・《刈り手、ベイレン》
R0205
トークンをタップするコストの起動効果を持つ3色生物、他の能力はないのでこの効果をどこまで活かせるかが肝要だろう。ピア・ナラーならナヤで組むこともあるようなので併せられるかと思ったが単純にトークンが足りないか。……トークンの要求数が厳しすぎるな、これはスタンダードで扱うのは難しいのではないか? トークンを大量に並べてじっくりアドを稼ぐというのも構築戦のスピード感に似合わない気もする。一応ロッコなども手を組む候補ではあるが……。となると定型的だが、統率者戦で統率者にさてゆっくりトークンを並べるのが向くか。
・《穴ぐら守りの導師》
U0206
兎の横並び戦略に紛れる縦の太い攻撃択、トランプルもいい。しかし、果たして横並びに特化するのがいいのか、それのみだとコンバットが不安だから数体大きな生物を紛れさせるのがいいのか、よくわからんね。横並びは攻めづらくてあまり使わない戦略なんだよな、経験不足。
・《種選奴、カメリア》
R0207
食物を生け贄にしてリスを産み育て威迫を与える。一見リスデッキの軸になりそうだが、しかしこれ自身が食物を用意できないという問題点がある。3マナのカードとしては全ての効果を使ってこそカードパワーが適正となる程度のテキスト、となれば条件の難しさがそのまま評価を下げる要因になるだろう。リソースを食い散らかす側であり、充分にお膳立てしなければ活躍はできないと予想する。
・《心配潮、クレメント》
R0209
エラッタが出ている、評価と同じ項に書くと紛らわしいので調べてほしい。セルフバウンスエンジンのシスクリではあるが、使い回しが効かなすぎる。手札にそう都合よく噛み合うマナカーブが作れるのか、作れたとしてそれらを適切にプレイする余裕はあるのか。……ないだろうなあ、せいぜい1度2度効果を使ってささやかな恩恵を得て、はいおしまい。カードパワーの不足と言い切っていいだろう。
・《夢露の幻惑者》
R0211
麻痺タップを行えて、味方を対象とすればドローができる。4マナは重い……! 擬似除去としては物足りない……! ドローするには麻痺タップ含めたコストが重い……! アンコモンでよくない? シンプルに性能が低く見える。
・《腕利きの射手、フィニアス》
R0212
攻撃のたびに兎かトークンである味方を強化していく、横並び戦略にマッチしたバッファー。また警戒到達と攻守に立ち回れる優良な能力語の組み合わせをもらっている。さらに、強化効果の後に合計パワーに応じてドローまでしてくれる。総じて、動ければ見返りはなかなかのものだ。焦点は、回避能力の無い熊サイズが何回攻撃参加できるか、というところになるだろう。活躍を夢見たいが、少し厳しい目で見ていた方が正確かもな……。
・《鱗の焦熱、ゲヴ》
R0214
トカゲの絢爛のようなメカニズムをまとめる主軸になりそうなカード。吸血鬼の社交家のように絢爛条件で後続のクリーチャーを強化し、さらにトカゲを唱えると先んじて本体火力を飛ばす、自己完結性の高いトカゲ擬似ロード、護法も絢爛条件を達成する助けになり非常にシナジーへの奉仕度が高い。トカゲでデッキをまとめるだけで一定の出力を出してくれそうだ。一方でトカゲが用意できなかったり絢爛条件を達成できないと大きく影響力が落ちる、これ自身の能力語も護法だけだしね、自身の生存力が低いというのはシスクリとして痛いところ。まあトカゲデッキにはまず入る能力をしており、これが活躍するかよりトカゲデッキが活躍するかに注目するのが正確ではないだろうか。
・《災厄の占い師、グラルブ》
M0215
未来予知効果を持ちCMC4以上の呪文と土地をプレイできる。シンプルに未来予知効果でアドバンテージを取るデザイン。これが3マナでアドバンテージ獲得のために要求するのは4マナ以上の呪文、と土地詰まりが心配になる噛み合わせの悪さがあるが、それを未来予知による土地プレイと諜報によりカバーしている、これは悪くないぞ。このサイズの接死は地上をかなり牽制でき、長期戦を所望するシスクリとの志向も合致している。一方で3色マナシンボルのため、まずこのカードのプレイが重くなるという懸念もある。また、4マナ以上のカードはダブルアクションをしづらくゲームの進行スピードに追いつけるかの不安要素もある。これを欲しがっているカード群にも心当たりがない。これ単体ではよくまとまったデザインだが、受け入れるデッキがあるかというのが疑問。
・《神経質な予見者、ヘルガ》
M0217
中型以上のクリーチャー呪文について、マナを提供、唱えるたびにドロー、といったデザイン。ドローが含まれるのが魅力的で、数回誘発できれば充分なアドバンテージになりうる、このドローのおかげで同コストかつマナシンボルの軽いグウェナでいいとはならない。しかし、3色シンボルが重い、サイズが小さくて切り崩しの圏内、そもそも3マナで1マナのマナリス並みに鈍重なマナソースとしての虚弱さ、といったシンプルなスペック不足は如何ともしがたい。構築で使われるのは難しいと言うしかないだろう、まあ統率者戦で遊ばれるくらいか。
・《忌まわしい守護獣、ハグス》
M0218
グルールで採用余地のあるカード。現スタンに見合った水準のサイズとトランプルを持つ、そのくらいいつも持て。追加のXコストを持ち、すなわちマナフラッドしたらX枚の衝動的ドローを追加できるわけだ、これがなかなか良い。私の使うグルールは3〜4マナまでスムーズに動きたい都合土地枚数を削れない、一方で終盤の土地引きは負けに直結する、それを緩和できるマナフラッド受けのX効果がよく噛み合うと考える。しかもこれはアドバンテージ効果だ、そうグルールにまるで配られないアドバンテージ効果、いい加減赤と緑に新しいアドバンテージ効果を作れカラーパイの狭さが時代の標準に合ってないんだよ。追加の土地セットは……特に価値はないかな、このカードをランプの中継と捉えるならX=1の5マナとして扱ってトップの土地を置いてマナ加速、となるだろうが流石にランプにしては赤シンボルが多い。マナシンボルが無駄に濃いんだよな、近年の緑ではいつものことだけどよ、緑ばっかこんなに濃い、米国じゃ緑のシンボルは濃くしないと条例で罰則でもあるんすかね、ハっ。メリット効果も足りない、追加の土地セットにマナ査定を吸い取られたんじゃねえだろうな、土地セットごとに調査ぐらいしてくれトップ土地の裏目が解消できねえじゃねえか、これが妥当という意見もあるかもしれないが妥当と言うにはマナシンボルが濃すぎるんだよ異常だぞ。グルールのアグロ〜ミッドレンジで使うことになるだろう、というかマナシンボルのせいで他の用法が捨てられてるんじゃねえかな。別に特別強くはないけど、グルールは本当にアドバンテージ取れる生物が少ないので価値が高くはある、ちょっぴり嬉しい。
・《悪名高い残虐爪》
M0219
呪文を手札コストによって踏み倒す、言い換えれば手札1枚をランダムな呪文に変えそれを踏み倒すようなもの、かつデッキをめくった結果が気に入らないなら踏み倒さないこともできる。なかなか気の利いた踏み倒しに見える、威迫と標準サイズで攻撃もぼちぼち通る、マナを消費しないため同一ターンの前後に別の行動ができる、うん、よい。入るデッキだが、呪文の当たりが多いリアニメイトなどどうだろう? これなら手札コストで墓地に送ったカードにも後々仕事をよこせるのではないか。まあ3マナ生物はこのぐらいのカードパワーでも案外活躍できないものなので、気楽に構えよう。
・《風冠の者、ケストラル》
R0221
これ自身のコストが重い、カードパワーの高い鳥がかなり限られる、と前提から既に立場が苦しい。その上で主要な能力だが、この書き方では1ターンに誘発は1回のみだろう、そして少ない回数と重めの手間に対して能力がささやかすぎる。なんと言うべきか、使いようがないというか使う意義がないだろう。
・《月の集会》
R0223
アルゲールの断血類似のドロー起動効果を持つ置き物、当時のスタンダードはプレイしていないが対コントロールのアドバンテージ源としてサイドボードに採用されたらしい。ライフを得るだの失うだの書かれているが、これ単体で成立できないし外部の助けを得て達成してもそこまで大きな影響力はない、やはり焦点はドロー効果だろう。告別もスタンダードを去ることだし、置き物によるアドバンテージ維持は対コントロールの戦力としていくらか期待できるだろう。
・《岩山炎の後継者、メイブル》
R0224
私は装備品を案外高く評価している、後続を何度も強化できるためデッキ内の生物のカードパワーを擬似的に上げられるのだ。ただし装備品自体は生物ではないためビートダウン志向になるデッキと噛み合わないものだ。そこで装備品を生成する生物なら食い違いも解消できるというわけ。古いカードのように、装備コストの重さを考えずに自分が出した装備品を装備する前提の小ささということもなく標準サイズを維持している。ハツカネズミのロードではあるが、自身も装備品も伝説であり3マナとハツカネズミとしては重め、重ね引きの煩わしさを考えると入れるのは2枚までか。単体で強いとは言い切れないがデッキ内の生物を底上げする優良カード、といったところか。
・《ゴミの策略家、ムエラ》
R0227
グルールに横並びを要求するなよ……、マナ生成こそするが条件がグルールという色に配られるカードと噛み合わない、というかポン置きしたいアライグマの層が皆無に近い、層の薄い同族でやる効果ではない、これ自身の戦闘力が低いのも加算されて響く。というかグルールで出したいのは大体生物だろうしグウェナでよくない? 積算のライフ回復はランプに噛み合うとして多少評価するが、これの設置自体が3マナの行動としてかなり弱いのでカバーしきれないか。積算8に至っては何を唱えて誘発させるんだ?今強いのは7マナだろう?誘発したとして衝動的ドローなんて弱い行為にわざわざデザインしたのはなぜ?プレイテスト通したのか? 弱いメカニズムを割り与えられたグルールの弱いレア、今弾も諦めよう。
・《池の預言者》
C0229
2マナキャントリップ生物。神憑く相棒の活躍を見るに採用されるデッキが産まれる可能性はあると考える、その場合混成なのが気が利いてる。無色土地と相性が悪い?そこはもう諦めよう、2色のどちらでも採用の余地がある強みの方が勝ると思う。
・《轟く機知、ラル》
M0230
私は団結のドミナリアのヤヤと互換に見えた、プラス能力でトークン量産、マイナス能力で手札補充、むしろ除去で盤面に触れないだけ下位互換。忠誠度を上げる能力こそあるが、上げたところで盤面への影響力は低い、というか4マナPWを出して追加で呪文を唱える余裕のあるデッキとはいかほど? 評価点としては弱いと判断する、忠誠度上昇によりマイナス能力を2回使えたとしても4マナの仕事としては弱いのではないかという話でもある。ダメージを吸う能力はあるし、ヤヤを赤白コントロール寄りのデッキで扱う人がいたようなので、ジェスカイコントロールに入る可能性はあるだろうか。
・《嵐捕りの導師》
U0234
ゴブリンの電術師のコスト軽減と僧院の速槍の速攻果敢を足して1/1になった、といった風貌。スペルのコスト軽減自体はいくつかあったがここまでクセがないのは珍しい、のではないか?スペルデッキをほとんど触らないから断言はできない。本体の果敢も相まって、スペル連打デッキに適性があるだろう。細々と使用者がいるスペル誘発トークン生成生物やウラブラスクと同じデッキに入るのではないか。
・《蔦刈りの導師》
U0238
コスト相応のサイズ、2/3/2も珍しさが減ってきたね。登場時はもちろん死亡時にも食物を供給できる、非常に食物シナジーを意識している生物、とはいえこれ単体だと力不足、能力語もないし。やはりストレートに、食物やアーティファクトのシナジーが濃いデッキを用意する必要があるだろう。
・《情け知らずのヴレン》
R0239
カタリスを思い起こさせる追放効果を持つネズミ、護法こそあるが絆魂がないことによりライフレースの最中の貢献が小さくなっている。追放効果はシェイドが既にいるのでそこまで目当てにしなくてもいいだろう。となるとトークン生成が主軸か、コントロールには通用しないな。すなわち役割は対ビートダウンで護法を使って居座り横の生物が交換死亡されるたびにネズミを増産しアンフェアな盤面を作り出す、シスクリになるだろう。……ビートダウンを仮想敵にするなら絆魂は捨てがたかったんじゃないかなー。狭いシチュエーションで役に立つと考えられるが、しかしカタリスと違い多色のため入れられるデッキも限られる、目に入る機会も色を増やした分少ないと予想する、絆魂もないし。
・《全てを喰らうもの、イグラ》
M0241
実質的に護法で相手に生物の生け贄を強要する大型生物。トークンをばら撒かないデッキではなかなか厄介であり、通常1:1交換となる除去であっても強制的に2:1交換とされてしまう、5マナの重さに相応しく相手を消耗させてくれそうだ。また食物(つまり生物も)が墓地へ送られるたびに自己強化を行える、とはいえ除去される時には自己強化も誘発こそするものの無意味であり、トランプルもないためチャンプブロックで時間を稼がれる点を踏まえて物足りなさもある、自分で食物を扱うデッキとフィットするにとどまるか。回避能力がない点が耐性持ちファッティとして致命的な可能性が考えられ、個性的な耐性は魅力的でありパワーもありそうだが案外実戦ではそこまで活躍の機会がないかもしれない。
・《星界を呼ぶ者、ゾラリーネ》
R0242
充分なサイズと能力語を持ち戦場ではしっかり存在感を放てると感じた。その上でリアニメイトを行えるシスクリでもある。コストはライフ含めてやや重いがゲームに与える影響は充分ありそう、リソース戦で削り勝てるのではないか。誘発コスト2+インスタント2の4マナでダブルアクションを取れる余裕があるのも良さそう、3マナを蘇らせればマナコスト的にも得。何を蘇らせるのがいいか考えたが、例えばヴェールのリリアナあたりを蘇らせればビートダウンへの圧力が強くてなっていいだろう、分派の説教者程度でも地上が固くなるはずだ。白黒という色以外なかなかのパワーがあると感じられました。
・《伝来の叙事詩》
U0246
新しいドローファクト、しかし……設置こそ軽いが起動が重く、起動を重ねるごとにゲーム中に呪文に割けるマナ量を重く減らしていく。召集類似のコスト負担もあるが、召集のためのタップもなかなか重いものだ、ソーサリータイミングなら尚更そう。ということで実用的とは言い難いと結論づけたい。ドローファクトは頻繁に刷られるし、また次のカードを待つか。
・《縫い合わせの旗》
U0247
これまたお馴染み、マナリス派生の1枚。今弾のこれはロード効果付きであり、特に統率者戦での需要が期待できる。一方で、構築戦ではマナファクトを置くデッキとロード効果を欲しいデッキは噛み合わず採用するデッキは数少ないと予想できる。クリーチャーデッキが3マナ払ってターンスキップはやってられないね。
・《絡み転がり》
U0250
機体であってもこのサイズと警戒はビートダウンにも採用が考えられる。しかし実質的な搭乗コストはタップしていいトークン2つ、警戒を活かすなら相手ターン用に4つものトークンが必要になり、これを毎ゲーム供給できるデッキはかなり限られるはずだ。トークンを並べるデッキをグルールで作れるか……、期待しすぎずに機を待つか。また+1/+1カウンターを乗せる効果はコストがやや重いがやや重い止まりでありビートダウン戦略の後押しをしてくれている、トークンが少なくても最低限の仕事はしてくれるな(トークンを用意できないデッキで採用する言い訳にはならない、これのみでは強い効果ではない)。
・《三本木のマスコット》
C0251
パーティーファンとしては石造りの荷役獣の上位互換の登場に動揺している。多相なのでパーティーの4同族を全て満たすし、マナフィルターまで同じというかこちらの方が軽い。石造りの荷役獣を採用しているデッキはこちらを優先していくことになるだろう。……俺以外にどれだけのホモサピエンスがそんなこと考えてるんだろう。
・《寓話の小道》
R0252
再録。構築級のフェッチランド、4枚目の土地ならアンタップインするのが特色。逆に言えば4枚目以降でないとアンタップインしないということで、スローランド以上にロングゲーム志向だ。まずフェッチランドの性質として、上陸や墓地のカードタイプ参照との相性がいいことが挙げられる。今のカードプールでは不十分だが、今後のスタンダードに供給されるカード次第でさらに出力を上げられると言えそうだ。1ターン目のタップインを許容できるデッキならマナ基盤を整えやすくする目的でミシュラランドとの枚数を相談しながら入ってきそう。シャッフルができることがデッキトップ操作の解消に使える。……今さらフェッチの特徴を並べても時代遅れというか参考資料は充分ありそうというか。まあ私のアグロには採用が難しいかもしれないが、今後フェッチの機能が欲しい時期もありそうなので喜んでおく。
・《噴水港》
R0253
生物生成土地かつドローエンジン土地、宝物は……まあいいや。ミレックスと違い全く色を生まないためあまり色の多いデッキには採用しかねるだろう、そのための宝物と考えられなくもないがその効果はコストの重さに対するリターンが少なくリミデット級だ。やはり生物とドローを供給する土地として、マナを構えるデッキ、ロングゲームに適した土地と評価できるだろう。ロングゲーム志向としてはトークン生成のライフコストが気になる、がまあどうにでもなる範囲じゃないかしら。ビートダウンとしてはミレックスの方が序盤のマナ事情などの面から総合的に適している可能性がある、まあ選択肢。ミレックスの採用され具合を見るに、このカードも充分な活躍は見せると予想する。
・《蓮葉村》
U0255
諜報によりドローの質を良くできる土地、ただし4同族の着地が起動条件。マナフラッドは長期戦になれば必然的に起きるもので、土地の枠でそれを解消できるのは優秀。ただし発動条件が重い、4同族のカードプールは実質的にかなり狭い、トークンを継続的に生成できる置き物と併せられればかなり有用だが果たして……。
・《立藤村》
U0256
4同族限定の濾過効果を持つ土地。終盤のマナフラッドに噛み合う効果をしており、起動したターンに手札に加えた呪文を唱えることも期待できるだろう。4同族の採用枚数が多いデッキであれば生物比率次第で(唱えられないカードが少なければの意)確定枠のように扱っていいかもしれない。
・《泥干潟村》
U0257
4同族限定のサルベージ効果を持つ土地。終盤のマナフラッドに噛み合う効果をしており、起動したターンに手札に加えた呪文を唱えることも期待できるだろう。終盤に起動する前提であれば濾過よりも広い範囲、つまりそのゲーム中唱えた多くの呪文が選択肢になるためサイクル中でも比較的カードパワーは高いのではないか。4同族の採用枚数が多いデッキであれば生物比率次第で(唱えられないカードが少なければの意)確定枠のように扱っていいかもしれない。
・《樫穴村》
U0258
4同族に+1/+1カウンターを乗せる土地、ただし登場ターンのみ。この効果を踏まえると起動コストはかなり重く、またカウンターは継続的に置けないと厳しいものがある。サイズの大きい生物を扱うなら起動コストが重く、サイズの小さい生物を扱うならカウンター1個は気休め未満にしかならない。+1/+1カウンターの性質を深く考えていないような効果であり、デザインを詰めきれていないと感じられる。一応永続的な全体強化ではあるがうーむ……。この程度なら無理に採用しなくてもいいだろう。
・《岩面村》
U0259
4同族に速攻を付与できる土地。デッキに赤を採用する意義の一つは速攻の存在であり、PWへの攻撃を始めとして「相手の計算しきれない攻撃」を増やせるのはゲームへの影響も時に大きい。必然的にビートダウンでの採用になり、いくらか色マナソースとしての不安定さも無視しやすいだろう。ちょっぴりパワーが上がる、勇姿のトリガーにもなる、というのも加点できる。4同族を充分枚採用するならそれらがデッキの主軸でなくとも採用を検討できるだけの魅力を持つと考える、速攻は役に立たない場面も多いがハマる場面でのパフォーマンスはそのぐらい高いのだ。
・《三本木市》
R0260
同族のニクソスめいた効果。効果の強さ自体はニクソスが証明しているが、信心と同族の頭数では後者がはるかに増やしづらいと考えられる。端的に構築級のカード1枚が複数カウントを得ることが難しいのだ、起動コストがなかなかの重さな分見合ったマナ生成をしてもらいたいところにこれは痛い。トークン大量生成カードと組むのが活路だろうが、構築級のトークンは弾ごとに同族がズレる可能性が高い。そもそも生物主体のデッキでないと運用できない時点でニクソスより噛み合うデッキが大きく減る。総じて、スタンダードはもちろんカードプールの広い下環境でも活躍の難しいことが予想できる。とはいえ問題は生成量の担保が難しい点に集約されるので、それを解消できるデッキが存在しないとも言い切れないところ。
・《激浪のならず者、ブリア》
M0379
スターターキットの顔役。4マナ設置は重めだが、そこそこ攻撃的な効果してるしこの重さも許容範囲と言えるか。一方で、色こそ1色多いが同コストのナーセットとの比較は避けられない、全体果敢付与はまあ大体同じこと書いてある。ナーセットは呪文の踏み倒しができ、行動回数の増加と単純なアドバンテージで大きく優位な立場か。ブロック回避を弱いと言う気はないが有用になるのが攻勢に限られる効果であり、拮抗状況や劣勢かつ相手のライフが攻めきれないラインである時などには充分な仕事をしてくれないだろう。デッキ全体を前のめりなライフを攻めるデッキに偏らせるならば効果が輝く機会も増やせるのではないか。
個人的に注目をしているカード
レビューの閲覧、お疲れ様でした。
では最後に一項を使い、今弾で私が将来の自分が使うものとして注目したカードを書き並べさせていただきます。
カード名には、そのカードがデッキに採用されうる際の理由を示す短文も添えておきます。
また、以下に書いたグルールとは私が扱うであろう範囲のグルールです。
赤単に寄せたものなどを含まないという前提で考察していることをご留意ください。
・向上戦力
グルールのメタゲーム上の地位を引き上げうるカードたち。現状のグルールに存在しない分野のカードパワーを持つ。ただし、現在のラインナップではメタゲーム上位まで達することはないと考えている。
《熾火心の挑戦者》→2/2/2速攻かつアドバンテージ効果
《鋭い目の管理者》→サイズの大きい生物かつインスタントタイミングの墓地追放
《屑鉄撃ち》→サイズの大きい生物かつETBの置き物破壊
《岩面村》→土地による速攻付与
・追加戦力
グルールのメタゲーム上での地位を向上させることはできないが、既存の戦力と並び立ち採用候補になりうるカードたち。時に新しいデッキタイプを生み出すが、メタゲームの上位まで浮上する力のあるデッキはまるで生まれないと思っていい。
《心火の英雄》→雄姿を活用できる際の1マナ域
《脚当ての補充兵》→1/2/1、または単体除去の牽制
《忌まわしい守護獣、ハグス》→4マナ域およびマナフラッド受け
《寓話の小道》→実質的な多色土地、フェッチシナジー
・未確定戦力
カードパワーの兆しは見つけられるが、現状のグルールで有効に働くとは考えられず、活躍にはカードプールの変化を待たなければならないカードたち。現状でも散発的な活躍を見せるであろうものもいるが、グッドスタッフとして見るにはカードパワーが不足しておりシナジーの形成が待たれている。
《運命の大嵐、ドラゴンホーク》→火力かパワー4シナジーを活かしたい
《亭主の才能》→濃い+1/+1カウンターシナジーに採用の可能性
《耕作する高原導き》→2マナマナクリが必要になるなら
《絡み転がり》→強力なトークン生成が可能なら
ようやくおわった
レビュー企画に手をつけるたびに思いますが、執筆時間が延びっぱなしになりますね。
おかげで滑り込むような時期に投稿することになりました。
まあ投稿できないよりはいい……か。
いやはや、私のメモ帳アプリで死蔵されて皆さんの目に晒されないレビューのなんと多いことか。
しかし、今弾はうまくいったようでなによりですね。
では今回もスパッとこの辺で記事を終わらせましょうか。
お読みいただきありがとうございました。
グルールよ上向け。
以下定型
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