正月に山に行く
毎年お正月になるとなぜだか登りたくなる山がある。
それは飯神山(いかみやま)。
標高267mのそれほど高くはない山だが、頂上まで登ると大きな岩があり、そこから眺める瀬戸内海の風景は絶景だ。
「ご飯の神さまの山」
なぜそんな名前がついたのか不思議だが、頂上でおにぎりでも食べたくなる。
(ちなみに小豆島は瀬戸内海の島の中で、大きさは淡路島に次いで2番目だが、最も高い山は淡路島よりも高い(標高816mの星ヶ城)。先人たちが開拓してくれたおかげで、島の中にはルートが作られた山がいくつも存在し、気軽に低山登山を楽しむことができる。)
ただ、この飯神山のルート、頂上までの距離は短いのだが(大人の足で30分もかからない)、頂上に向かってただひたすらまっすぐ登るというもので、うちの坊ちゃん(2歳児)にはまだまだレベルが高い。
まぁ歩けるところまで歩かして、そのあとは秘密の道具を使おうと、おやつと水筒を持って出かけてみた。
車を降りてすぐの草むらは「あ~るこ ♪ 、あ~るこ ♪ 」と、ご機嫌に歩いていったのだが、笹藪が出始め、少しの登り坂に差し掛かり始めると速攻「抱っこ~」となってしまった。
まぁ、想定済み。
というわけで登場したのがこれ!
背負子。
結局はほとんどこれに乗って頂上到着。父ちゃん、息も絶え絶え、心臓バクバクですわ(笑)
飯神山の頂上にはポストが置いてあって、その中に登山記録を書くことのできるノートがある。
多くの人たちが登りに来るようでノートはすでに2冊目になっている。
僕もここに来るたび記帳しているので、パラパラとノートをめくってみる。
「2013年のお正月にも来とるわ」
「そうそう。あの時デニスの靴の裏がつるつるで登るん苦労したんやった」
「2017年には甥っ子たちと一緒に登ったんやった」
とか、ノートに記載された懐かしい思い出をみゆきちゃん(奥さん)に話しながら、お茶とおやつで休憩した。
「2020.1.2 家族と登る。花太は背負子。来年は全部歩けるといいな」
新しい1行をノートに追加してポストへ戻す。
鬼に笑われるかもしれないが、また来年のお正月に飯神山に登ろう。