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『シビル・ウォー アメリカ最後の日』④ver.1:内戦が ”起きる” ”起きない” ではなく ”向かっている”

前々回の記事で

この映画のような、”アメリカでの内戦” が ありえそうな事 と書きましたが
何故そう思ったのかと言うと
海外のニュースサイトを定期的に読んでいて
Forbes・Bloomberg・Financial Times・HuffPost・CNN・NBC・AxiosForeign Affairs・BBC・Reuters・・・
そういえば、ヴァグネル・モウラが演じるジョエルは、Reuters(ロイター)の記者という設定でしたね

頻繁に読んでいるのはビジネス系サイトですが。大きい事件や、興味のある問題なんかはYouTubeでも検索して動画を見る事もあり。そんなに詳しくは無いにしても、日々ニュースに触れる事が大事だと思い、なるべく偏りの無いよう心掛けながら読むようにしています。
特に Foreign Affairs はとてもリアルな情報(論文)で。全てを読める訳ではなく、限られた情報量からしか得る事はできませんが、信用度はめちゃくちゃ高いので、世界情勢を知る上ではとても貴重な情報源です。

自分の場合、自宅にテレビは無いし。仕事関係とお客さん意外、人付き合いが全く無いので。自ら積極的に情報収集をしなくてはいけない、という事もありますが。食材の多くを海外に依存している事もあり、仕事面でも結構重要だったりするので、かなり昔から海外のニュースサイトも見るようになりました

そんな事もあり、内戦についてのニュース(データ)をよく目にしていたので。そこがもしかしたら、多くの方とは感覚が少し違うのかもしれません
なので、今回の映画をきっかけに、改めて内戦関連のニュースやデータを少し集めてみました。


まず、内戦について最初に思い浮かぶのが バーバラ・F・ウォルター さんの書いた書籍
『アメリカは内戦に向かうのか』 原題は How civil wars start

この方は1990年年代から内戦(当初は海外の内戦について)について調べ始め
CIAのタスクフォースが用いる「Polity(ポリティ)」という指数を使い、各国の状態を分析。この指数は21段階評価で、完全な独裁主義は−10、完全な民主主義は+10。−5から+5までの間が「アノクラシー」と呼ばれる民主主義と独裁主義の中間の範囲となり。米国の民主主義はその歴史の大半において+10、もしくはそれに近いスコアを獲得。しかし、トランプ政権時代にスコアは+5まで低下
ちなみに、スイス・ニュージーランド・カナダ・コスタリカ・日本は、ポリティ指数が+10となっている。

この事でもちょっと驚く事実なんだけど

2018年の6月27日に世論調査会社ラスムセンが公表した世論調査では。アメリカの有権者の3人に1人が今後5年以内に南北戦争のような内戦が起きそうだと予想し、10人に1人はその可能性が極めて高いと答え

2022年の8月下旬に調査会社ユーガブが実施した世論調査では
10年以内に米国で内戦が起きる可能性について「非常にあり得る」が14%、「いくらかはあり得る」が29%で、合計43%に。特に「強固な共和党支持」と答えた人の中で「内戦はあり得る」という答えは54%に。
同じく、8月にカリフォルニア大学のグループが行ったアメリカ全土を対象にした調査では、半数以上が数年以内にアメリカで内戦が起きると回答

2024年の4月21~23日にアメリカの世論調査会社ラスムセン・レポート(Rasmussen Reports)が実施した調査では
米国人の40%以上が今後5年以内に新たな内戦が起こる可能性が高いと考え。このうちの16%は「非常にあり得る」と考えている。

2024年8月。 Bloomberg誌にて、1年以内にアメリカで内戦のおこる可能性が2.6%という記事を発表

過去のニュースの一部を書き出してみたけど。日本では考えられないし、そもそもこのようなアンケートを定期的にしている、という事実が凄い
元々、アメリカは「武装する権利」というのがあり。 合衆国憲法修正第二条では

「規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有しまた携帯する権利は、これを侵してはならない」

とあり、武器(銃)を持って戦う事が権利として認められている国
つくづく、日本に産まれて良かったって思う
かなり昔、社員旅行でグアムへ行った時。射撃場で銃を撃たせて貰ったけど、実弾ってやっぱ凄い。怖さもあるけど、正直興奮もして不思議な感覚だった
データによってかなりバラつきはあるけど、アメリカ国内では3~4億の銃が所有され。1年間の交通事故で亡くなる数よりも、銃で亡くなる数の方が多く。ミリシアのような武装した民兵組織が多数存在し、トランプの支持者がおこした議会襲撃事件では100人近い武装集団が紛れていたらしいし、銃の乱射事件もアメリカ各地で頻繁におきてる。
厳しい規制ができない訳は、全米ライフル協会というアメリカで最大規模のロビー団体の影響なんだけど。やっぱり ”数” は ”力” なんだよね

この前の衆院選でも、約一カ月の間選挙のお手伝いをした時、本当に沢山の関係者からこの言葉を聞いた
先月、火災に遭われてしまった猪口議員の関係者の方も、議員の応援演説中に駐車場で待っている間。選挙についてイロイロと話しをさせて貰い、その時も ”数” の重要さを語ってくれた。選挙だから、当たり前と言えば当たり前の事なんだけど。簡単に割り切れないんだよね

ある意味では、国民の権利であり。民主的にもちゃんと決められたルールで販売され、所持も許されているからこそ、 ”銃” に関しては意図的に細かい工夫がされ、メッセージが込められている
詳しくは後でちゃんと書くけど、赤いサングラスの男が出てくる場面。あの男が所持している ”銃” って凄く意味があって。こういった描写がよりリアルさを増し
アメリカでの銃規制の問題と共に、内戦に向かっている、向かわせている大きな原因の一つだという事。

そして、今まで他国の戦争・紛争に介入できたのも、アメリカが平和であればこそで。アメリカの介入を恐れているからこそ、一線を越えずにいる国があり
一時期から比べ、相対的な力は落ちたとはいえ。世界で一番影響力があり、覇権国家として君臨し基軸通貨の国。
その国が内戦となれば、争いを踏みとどまっていた国がチャンスとばかりに、一気に攻め込む可能性があり。日本なんかは、一番影響があるんじゃないかな

敗戦国として、無理難題をつきつけられ。納得のいかない扱いも沢山受けてはいるけど、アメリカ無しでは今の日本が維持できないのも事実
アメリカの内戦で日本が得する事なんて無いからね
この映画がきっかけで、アメリカの内戦について考えるきっかけになったのなら凄くいい事だとは思うけど
日本のイチ個人で何か出来るかって言われると、どうなんだろうね。




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たこハシロウ【日本で一番移動販売を愛する男】
社会的弱者、特に両親を亡くした子供達を支援できる仕組みを作ろうと頑張っています。 チップは専門書の購入や政府・自治体・企業への働き掛けの為の活動費にあてさせて貰います。あと、食品に使用される添加物や化学調味料等の安全性を検証する為、独自の検査をして公開できればとも考えています。