見出し画像

【アメリカ生活】 日米パスポート申請

シリコンバレー在住の新米パパのTakobmonです。2月に息子が産まれて早2ヶ月半。早いような、でもまだ2ヶ月半かというような。怒涛の毎日です。

実は6月に一時帰国を予定しているのでそれまでに子供の日米両国のパスポートが揃っていないといけないというちょっとしたチャレンジがあったのですがアメリカ出発一ヶ月以上前に無事揃いました!

「パスポートでしょ?書類提出して費用払って1〜2週間もすればもらえるんじゃないの?」とお思いかと思いますが(私もそうでした)これが2023年現在、出生から日本行きまで3ヶ月以上あるにも関わらず通常通りの申請の仕方だと日米ともに出発までに間に合わない可能性がかなり高い状況でした。

確実に子供の日米パスポートを期限内に手に入れるために色々と工夫したのでそれをここに記録に残しておきます。

アメリカのパスポート申請

2023年はコロナ明けで海外旅行に行く人が増えていることもあり米国国務省の3月の発表によると通常のプロセスだと10〜13週ほどかかるようです。これに加えてパスポート申請の際に出生証明書(Birth Certificate)を提出する必要があり、これが私の住んでいるカリフォルニア州サンタクララ郡だと4〜6週かかります。

2月下旬に子供が産まれたのでそこから最短で出生証明書・パスポートが取れても4 + 10 = 14週で5月下旬〜6月頭になってしまいます。6月中旬出発なのでかなりギリギリです。何か少しでも遅れたり書類に不備等あったらアウト。

ただでさえ新生児と初の旅行で色々と不安材料があるのにパスポートについてギリギリまで心配していたくないのでもう少し余裕を持ってパスポートを入手できないか調べてみました。

出生証明書(Birth Certificate)

生後5週間目の時にサンタクララ群の郡書記官事務所(Office of the County Clerk-Recorder)に直接書類を取りに行きました。ネット経由で郵送で取り寄せもできますが一刻も早く書類が必要だったので直接足を運びました。

通常出生証明書が郡書記官事務所で取得できるようになるまで生後4〜6週かかるということでまだ無理だったらどうしようと思いましたが問題なく発行してもらえました。不親切なことにシステム上取得できる状態になっているかどうかは実際に郡書記官事務所まで行って聞いてみるより他に確実に確認する方法はないようです。

ちなみにサンタクララ群だと一部あたり$32と結構良い値段します。

パスポート申請予約

アメリカではパスポート申請は米国国務省が指定している幾つかの施設で行えるのですがその中でおそらく最も一般的なのは郵便局だと思われます(その他は図書館など)。全ての郵便局でやっているわけではないので注意が必要ですが希望する場合は別料金で写真撮影もしてくれます。

USPSのウェブサイトで約1ヶ月先まで予約が取れるのですが2023年4月現在どこも予約でいっぱいです。もし郵便局でのパスポート申請を考えている方は東海岸時間で日付が変わる瞬間にスタンバイして予約を取ることをお勧めします。

急ぎの申請(Expedited)

追加料金を払うことで通常より早くパスポートを発行してもらえます、さすが究極の資本主義国家。緊急度のレベルや料金も色々あって詳しくは米国国務省の「Get My Passport Fast」を参照してください。私達はこの中の「Expedited」サービスで$60の追加料金を払った上に配送も追加で$19.53を払い1-2 day deliveryを指定して日本行きの1ヶ月以上前に届きました。

初回の配達時に家にいなかったため翌日に再配達を手配したのになぜか配達してくれずその後こちらから郵便局に出向いて受け取りに行くことになり「1-2 day deliveryとは…」となりましたが、まぁアメリカではよくあることですね。無事受け取れてよかったです。

日本のパスポートの申請

続いてアメリカで産まれた子供のために日本のパスポートをアメリカ国内で申請する際の大まかな手順は以下の通りです。

  1. アメリカの出生証明書を取得

  2. 出生届を最寄りの領事館に提出(出生証明書も合わせて提出)

  3. 日本の本籍の市町村で出生届が受理されたら誰かに戸籍謄本を取得してもらい郵送してもらう(もしくは自分で日本まで行き戸籍謄本を取得する)

  4. 最寄りの領事館にパスポート申請書を提出(戸籍謄本も合わせて提出)

  5. 再度領事館に行きパスポートを受け取る

なお、前述した通り、1. のアメリカの出生証明書は取得できるようになるまで約4〜6週間かかります。2.  の領事館での出生届の提出から 3. の戸籍に掲載されてるまでで更に1ヶ月。この時点ですでに2ヶ月以上経っています。そして戸籍謄本を日本からアメリカまで郵送してもらうのでまた1〜2週間、その後パスポート申請書の提出から交付してもらえるようになるまでさらに5〜6営業日かかります。

これに加えてアメリカ国内の日本領事館は2023年5月現在もコロナ禍に始まった完全予約制を継続中でフラッと行って書類を提出するなんてことはできません。私の最寄りのサンフランシスコ日本領事館はいつも予約いっぱいで自分の希望にあった日に予約を取るのはなかなか難しいです。

これらを組み合わせて計算してみるとやはり6月の日本行きの日程ギリギリになってしまいます。

出生証明書(Birth Certificate)

出生届提出時に州の正規の出生証明書が入手できるようになるまで待つと上述の通り通常4〜6週間かかってしまいますが実は医師作成の英文出生証明書及び自分の用意した抄訳文で代用することができます。私は在米日本大使館ホームページに掲載されている様式(証明書様式抄訳文様式)を出産の際に持参して医師にサインしてもらい提出しました。こうすることで通常4〜6週間の待ちが発生するのが退院後すぐに出生届が提出できます。

出生届・戸籍謄本

令和4年の旅券法令改正により、2023年3月27日以降のパスポート新規申請の場合は戸籍謄本が必須となりました。今後は戸籍抄本では受け付けてくれないようです。

戸籍に子供が掲載されるには出生届をまず提出しないといけません。海外で子供が誕生した場合、通常出生届は最寄りの日本領事館に生後3ヶ月以内に提出することになっています。この場合領事館で提出してから日本の本籍地の役所に書類が届き受理され戸籍に掲載されるまで約1ヶ月ほどかかるようです。これも結構なロスですよね。

こちらも実は本籍地の役所に直接郵送することでかなりの無駄な時間を省くことができます。外務省のウェブサイトにも「在外公館又は本邦の市区町村役場へ郵送することも可能」とあります。私は念のため本籍地の役所の方に書類の様式やこういった対応が可能かどうかを事前に確認した上で郵送にて提出しました。郵送にはFedexのInternational Priorityを利用しました。多少お金はかかりましたが通常1ヶ月かかるところがわずか3日程で役所に届きその翌週には日本の親族に戸籍謄本を郵送してもらうことができました。

パスポート申請・受理

2023年3月27日からオンライン申請ができるようになったのですが領事館に問い合わせたところ新規申請の場合は戸籍謄本の提出が必須なので来館するように言われました。

2023年5月12日現在、外務省のウェブサイトを確認したところ新規申請時の戸籍謄本の提出は郵送でも良いと書いてあるのですが私が領事館に確認した時はオンライン申請がまさに始まろうとしているタイミングでまだその辺りの詳細が領事館のスタッフにも完全に周知されていなかったのかもしれません。

パスポート申請時にはパスポート申請書に加えて戸籍謄本・アメリカの出生証明書(返却されます)そして親の日本のパスポートが必要になります。私の場合自分のパスポートを持っていかなかったために受理の時に私のパスポートを持ってくることを求められ少々面倒なことになったので持参することをお勧めします。なお申請時には本人はいなくても大丈夫です。

交付の際には本人確認が必要になるので小さい子でも本人が来ることを求められます。うちの子はパスポート写真を撮った時とパスポート受理の1ヶ月ほどの間にかなり成長しほぼ別人状態でしたが全く問題なく窓口で本人確認でき無事交付してもらうことができました。

最後に

2023年現在のアメリカ西海岸における私たち家族の日米パスポート申請体験をまとめてみました。子供が産まれた後だとバタバタして時間もないだろうと思い子供が産まれる前からある程度調べたり役所や領事館に連絡しておいたので比較的スムーズに進めることができました。これから申請を考えている方の参考になれば幸いです。

いいなと思ったら応援しよう!