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RAW現像を純正アプリでやってみよう
■はじめに
RAW現像アプリについていろいろ検討した結果、メーカー純正アプリいいんじゃね?と思ったのでnoteを書いてみました。
■脱Lightroom
今はLightroomを利用していますが、いくつか理由があって脱Lightroomしようと思いました。
Lightroomの不満点としては、
①撮影時の色が出せない
Ligthroomのカメラプロファイルを適用しても撮影時の色にならない…
撮影時にある程度色を決めているのでこれは結構不満。
②サブスクつらい
実質納税のようなもの…
サブスク更新のタイミングで他のアプリに乗り換えたい…
といった具合です。
■Lightroomの代わりを探そう
利用しているカメラはNikon Z6とD500です。
Nikonの色を出したいなら純正アプリしかないでしょ!ということで、写真管理アプリ「ViewNX-i」とRAW現像アプリ「Capture NX-D」をとりあえず使うことにしました。
ちなみにViewNX-iは写真管理アプリといいつつもRAW現像ができます。
■Nikon純正アプリを使ってみよう
起動画面はこんな感じです。
ViewNX-iの画面
Capture NX-Dの画面
両アプリとも左側からディレクトリツリー、サムネイル、編集領域となっています。
しかし、微妙に構造や見た目が違っていて、UIとしはイマイチです。(特に編集領域)
編集領域はLightroomとほぼ同じようなパラメータです。
ホワイトバランス、露光量(露出補正)、コントラスト、ハイライト、シャドー、彩度(カラーブースター)、テクスチャ(輪郭強調)などがあり、Lightroomでできることは大体できます。
白レベル、黒レベル、かすみ除去等はないですが、私の用途では問題なさそうです。
違和感を感じたのがハイライトとシャドーです。
Lightroomでは基準値0、調整範囲-100~+100ですが、ニコン純正アプリでは基準値0、調整範囲0~100となっています。
ニコン純正アプリでは何が起こるかというと、
・ハイライトの数値を0から上げていくと、ハイライト部分が暗くなる。
・シャドーの数値を0から上げていくと、シャドー部分が明るくなる。
といった挙動をします。ここは慣れが必要ですね…
■ニコン純正アプリのメリットは?
使ってみて感じたメリットは以下の通りです。
①撮影時の色が出る
RAWファイルにも撮影時の色が反映されています。
jpgファイルと同じ色でRAWファイルが再現されます。
左:jpg、右:RAW
②ピクチャーコントロールが変更できる
ニコン純正アプリはパソコンに取り込んだRAWデータに対して、
ピクチャーコントロールを適用できます。
Lightroomのカメラプロファイルだと再現性はイマイチですが、さすがは純正アプリといったところ。
カメラでできることは純正アプリでもできます。
ちなみに、ピクチャーコントロールのざっくりとした調整はViewNX-iとCapture NX-Dの双方でできます。
より細かな調整はPicture Control Utility 2でできます。
(ViewNX-iとCapture NX-Dから「ユーティリティを起動」で呼出し可)
③ニコン機ならカスタムピクチャーコントロールが使える
D500にはカスタムピクチャーコントロールがありません。
しかし、ニコン純正アプリだとD500で撮影したRAWデータに対して、カスタムピクチャーコントロールが適用できます。
D500にカスタムピクチャーコントロールを適用(赤枠)
D700でもカスタムピクチャーコントロールできたので、D3やD300等の世代でも対応していると思います。
■ニコン純正アプリのデメリットは?
アプリで調整したデータは、Lightroomではカタログで一元管理されますが、ニコン純正アプリはサイドカーファイルとして保存されます。
このサイドカーファイルは写真データと同じ階層に「NKSC_PARAM」フォルダが作成され、この配下に「[写真データのファイル名].nksc」として保存されます。
階層構造は以下のような感じです。
D:\PHOTOS\2020\2020mmdd_[title]
│ DSC_3794.JPG
│ DSC_3794.NEF
│ DSC_3797.JPG
│ DSC_3797.NEF
│ DSC_3798.JPG
│ DSC_3798.NEF
│
└─NKSC_PARAM
DSC_3797.NEF.nksc
Lightroomではカタログだけを容易にバックアップできましたが、ニコン純正アプリでは調整ファイルが散らばっているため、調整ファイルのみのバックアップが容易にできません。
今のバックアップ環境の前提が破綻するのでどうしたものか…
■純正アプリはいいぞ
Lightroomの利便性にはかないませんが、撮影時の色を出せたり、カメラ内の機能を利用できるのはとても魅力的です。(しかもタダ)
ニコン以外のカメラでもメーカー純正のアプリでは、撮影時の色が出せたり、メーカー独自のカラープロファイルをアプリで適用できるかと思います。
例えば、CanonはDigital Photo Professiona、SonyはImaging Edgeです。
純正アプリを利用してメーカーの色へのこだわりを味わってみるのもいかがでしょうか。