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パラサイトを見て感じたこと

ネタバレなどはしていませんが、少々映画の内容について触れています。まだご覧になっていない方はご注意ください。


先日アカデミー賞を受賞したパラサイトを観に行きました。コロナウイルスの感染拡大の影響で映画館に行くことはあまり好ましくないかもしれませんが(実際かなり空いていた)友達に絶対見た方が良い色々と感じるものがあると勧められていたので、行くことにしました。

予告などを一切見ずに、韓国の映画で半地下に住む家族の話であるという情報だけを持って映画館に入りました。もちろん、それでもストーリーは非常に分かりやすく、展開も衝撃的でかなり面白かったですし、様々な感情を抱いたり、色々と考えさせられる映画でした。簡単にストーリーを説明すると、韓国で朝鮮戦争の際に作ることが義務化されていた(今はもうない)半地下という、現在貧困の人たちが住んでいる場所にいる、ある家族に焦点を当てた話である。その家族の長男が友達の紹介で、ある裕福な家庭の娘の家庭教師をすることになるところから始まり、そこから貧困の家族の他のメンバーも裕福な家族のドライバーや家政婦に就き、どんどん寄生して行きていく話である。


ここからはこの映画をみて感じたことですが、主に他人への関心を持つことと、格差のない社会を実現させるために全力で動くべきであるということです。

まず、他人への関心を持つことですが、裕福な家族の半地下や地下に住む人々への無関心が映画中に私は非常に気になりました。例えば大雨の次の日に貧困の家族は体育館で避難しているにも関わらず、自分たちは呑気にパーティーをして昨日の雨のお陰で最高だ?的なことを言っていました。やはり生きている中で自分たちが関わることがない人たちについては理解しようともせず、見えていないというところは私自身も気をつけなければならないな、と思っていました。しかも、映画を見終えて、私自身裕福な層の家族と同じことをしていたことに気がつきました。それはこの話が自分の知っている社会と異なっていて、日本の立ち位置を確認するために各国の経済格差がどの程度なのかを調べていた時に気がつきました。

世界経済格差ランキング(ジニ係数)

1位 南アフリカ 0.62

2位 中国 0.51

3位 インド 0.50


12位 韓国 0.36

18位 日本 0.34

↑こちらより引用

なんと日本も経済格差が大きいにも関わらず、私は日常生活で感じることが出来ていませんでした。ただ恐らく、多くの日本人に聞いても格差が大きいと答える人は少ないのではないでしょうか?私の普段の生活での他人への関心が低いのか、それとも都心に住んでいるからなのか、要因を今後探っていって、自分の経験やそれに基づく思い込みで社会に対する認識を誤らないようにしようと改めて思いました。


2つ目が格差のない社会の実現に向けて動くべきであるということですが、今回半地下の家族の目線からも色々見ることが出来ましたが、経済格差は差別と偏見という人権の侵害を無意識のうちにもたらすと感じました。例えば、裕福な家族のIT社長である父は何回も半地下の父の匂いについて触れていましたが、このように差別・軽蔑されていた半地下の家族も自分たちよりもさらに下の地下の家族を見た際に明らかに軽蔑の目をしていました。経済格差があると自分より上・下と勝手に位置付けし、軽蔑したり、今回の映画で分かるように上の裕福な層に関しては恨みを買うこととなります。大学で経済学を学ぶ身として、しっかりとこのような社会の現状を受けて改善策を考えて発信していきたいと思いました。

この映画を見て色々と考えさせられ、感性も磨かれた気がします。自分がいかに恵まれた環境に置かれているか、しっかりと感謝しながら、自分にできることを今後考えていこうと思います。




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