あんころうんこちゃん
味噌汁のしいたけは、ナメクジにそっくり。お好みもんじゃが、吐瀉物みたい。だから、あんこの奥底にはうんこの本性がいらっしゃると、私は心から確信する。
ある日、家庭教師で姪に勉強を教えているおり、
あんころ餅、うんころ餅、あははっはは。と戯けて唄ってみせた。
姪は気が狂ったように笑ってくれて、分かり合えたかと思った瞬間、いや、あんこはうんこではないと言い放った。
あんことうんこは一心同体。それは、天と地が2つにわかれ、地球の水がいつもどこかで混ざり合い、たゆたんでいるのと同じなくらい、大変自明なことなのに、姪はそうとは思わんらしい。叔母もそうとは思わんかった。
この時に負った小さな傷は、心の中の点となり、巡り巡って思い起こされ、ほんの少しだけ悩ましい。
陰翳礼讃の中で、はらりと落ちる大便の事が、牡丹餅と呼ばれていた。やっぱり、正しかったのだ!万歳!私はまともだ!この大地の心を受け継いでいる!