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写真集の歴史が面白い!写真集とアイドルの意外な関係と業界を取り巻く写真集ブームとは?

みなさんこんにちは!

私、お仕事柄色んな物の歴史や流行について調べる機会が多いんですが、
その中でも最近特に面白いなーと感じるのが写真集の歴史。

ちなみに皆さんは写真集というとどういった物を想像するでしょうか?
動物や植物・建築物・鉱物・天体・風景・人物など
ひとくちに写真集と言っても色々あると思うのですが、

私が働く買取サイトなどで取り扱う機会が多いのが
人物に関する写真集で、まぁ一般的に見て一番身近なのが
アイドルや俳優・タレントさんなどを被写体にした写真集かと思います。

しかしこの写真集というアイテム、
2023年現在ブームの真っただ中とも言えるほど熱い風が吹いてるんです。

特にアイドルの写真集はとある年を境に業界全体的に
売上が伸びていると言われております。

本日はそんな私が調べていて興味深かった写真集のブームの歴史について
私が面白いな~と思った点を中心にお話致します!




いま写真集ブームが起きてるって本当?


さていきなり本題で、
「業界的にいま写真集の売上が本当に伸びているか?」という
お話なんですが、これについてはYesと言えます。

2022年度の出版業界動向を見ていきますと、やはり紙媒体の書籍の売上は
低迷傾向にあり、その一方で電子書籍の売上は順調に伸びています。
これは見方を変えれば書籍関連の購入者層が他の娯楽に取られずに、
利用媒体が紙から電子に移行しているという事でもあるでしょう。

しかしその一方で電子媒体の中でも書籍や雑誌類の売り上げは
減少傾向にあり、特に雑誌類は大きくポイントを減らしていると言われ、
逆に漫画やコミックスの売れ行きが好調だそうです。

そんな文芸書・児童書・学習参考書・資格試験などの
書籍が軒並み売上を落とす中、

写真集は1万部を売上げればヒットと言われるのにも関わらず
なんと5万部・10万部を売上げる写真集が2022年内でもいくつも存在し、

さらに今後の伸びしろにも大きく期待されているジャンルなんです。

本の時代は終わったーなんて言われる情報社会の時代に
伸びしろが期待されているなんて凄いと思いませんか?


令和の写真集ブームなぜ起こった?


ブームというのは起源を辿れば必ずきっかけのようなものがあり
そこが私が面白いと思っている部分なんですが、
今回の令和の写真集ブームにも
もちろんきっかけのようなものがあります。

実はこの令和の写真集ブームは別名「乃木坂現象」と呼ばれており、
それは元を辿れば2017年まで遡ります。

2017年2月に乃木坂46の白石麻衣さんの「パスポート」という
写真集が発売されて大ヒット以降、
累計発行部数は50万部を超えるメガヒットを飛ばしており

これは女性アイドル・芸能人写真売上歴代5位以内に収まるほどに
なっていることからも、その凄さが伝わるかと思います!

そしてこれ以降、乃木坂の写真集は
2018年には乃木坂46の「乃木撮Vol.1」、
2019年には乃木坂46生田絵梨花さんの「インターミッション」、
同じく2019年に乃木坂46の「乃木撮Vol.2」、
2020年に与田祐希さんの「無口な時間」、
2022年には賀喜遥香さんの「まっさら」などの写真集は
いずれも20万部超えのヒットを叩き出しており、

さらに2023年上半期写真集売上ランキングには
乃木坂46「乃木撮 Vol.3」がランクインし現在も
好調に売り上げを伸ばしているそうで、

やはり乃木坂の写真集人気は一過性のものではなく
2017年頃から現在まで続いているムーブメントとなっていますね!

ちなみ令和の写真集ブームの中心は
乃木坂グループであることは間違いないのですが、

乃木坂写真集人気に引っ張られ、欅坂グループや日向坂グループ、
そして新人アイドルや女優などの写真集売上も
全体的に底上げされているとのことで、

乃木坂効果により写真集業界が活性化しているといった感じなのでしょう。


乃木坂写真集の人気の秘密とは?

2017年から現在に掛けて乃木坂写真集がいかに売れているかが
お分かり頂けたかと思いますが、それではなぜ
乃木坂写真集が売れているのかについても少し触れておきましょう。

まずひとつが乃木坂46はデビュー以来、
清純派路線を歩んできたので他のアイドルグループと比べると
グラビア路線での露出は少ないということ。


確かに普段テレビで見るお気に入りのアイドルの大胆ショットとかは
宣伝文句としては一級品で、話題になる写真集には「あのアイドルが!?」
「あの女優が!?」というものが多いですからこれは納得ですね。

そして2つめが乃木坂メンバーは
ファッション専属モデルとしても活動していた経緯があるため
女性ファンも多く、購入者層が幅広くなったのも
乃木坂人気のひとつの要因だそうです。


これもAKBグループから変わったアイドルの強みというのを
凄く活かしている気がしますね!

メンバーが多く、多方面で活動する事によって
広いファン層を持てるのは現代アイドルグループの
大きな特徴と言えますね。

そして最後は乃木坂同士の「仲の良さ」や「お互いの優しさ」が
ファン獲得・写真集の新規購入意欲に繋がっているとのこと。

これは「乃木撮」を例に出すのが分かりやすいですね。

乃木坂はアイドル特有の表面上の仲の良さではなく、
本当にメンバー同士のやり取りが微笑ましく、
さらに「乃木撮」ではメンバー同士が写真を撮りあうことにより
プロのカメラマンですら引き出すのに苦労する、ありのままの自然体の姿をフィルムに収めることに成功しているそうです。

「アイドルのメンバー同士にしか見せないプライベートショット」なんて
言葉を出されたら乃木坂に詳しくない方でも
少し興味を持ってしまいますよね?

少なくとも私はそうでした!


「乃木坂現象」以外にも写真集ブームは存在した?

ここまでお読みになった方で

「あれ、それだけ売れて乃木坂の写真集は歴代1位じゃないんだ」
と思った方は既に写真集コレクターの入口の扉を叩いております。

おめでとうございます!

そうなんです。
実はこれだけ大きく売上を伸ばしたのにも関わらず、
過去にはさらに大きな売上を誇る女性芸能人写真集が存在したのです。

それは社会現象にまで発展したので、
もしかしたら記憶に残っている方もいるかもしれません。

年代としては平成初期の1990年代初頭、
当時18歳だったアイドルの宮沢りえさんの
「Santa Fe(サンタフェ)」によって引き起こされました。

「Santa Fe」はアイドル写真集の歴史を語るうえで
欠かすことの出来ないマスターピースのような存在で、
「Santa Fe」発売前と発売以後で明らかに世に出る
写真集の性質そのものが変わったとさえ言われています。

何がそんなに人々を熱狂の渦に巻き込んだのかと言われれば、
端的に言えば「当時清純派として活躍していた18歳のアイドルが
いきなりヘアヌード写真集を発売することになった」
という点でしょう。

現代風で例えるのであれば乃木坂だとか、
広瀬すずさんとかで例えられるようなアイドルの方達なのに、
発売1か月前に全国紙にいきなりヌード写真の入った広告が出た
というのと同じことが起こったのですから
それはもう現在でも大きな騒ぎになるかと思います。

歴史的な目線で見れば宮沢りえさんの「Santa Fe」は
あくまでブームのきっかけになったにすぎず、
初のヘアヌード写真集という点で言えば
樋口可南子さんの「water fruit」が宮沢りえさんの
写真集の数か月前に発売されておりますが、

それでも宮沢りえさんの写真集の発売以降、
多くのアイドル・女優がヘアヌード写真集を発売し
間違いなく日本では写真集ブームが起きたと言われているそうです。

ちなみに歴代女芸能人の写真集売上ランキングは
1位が宮沢りえさんの「Santa Fe」で約155万部、
2位が1994年に発売された菅野美穂さんの「NUDITY」で約80万部、
同率3位が樋口可南子さんの「water fruit」・
1992年発売の島田楊子さんの「KirRoyal」・
1993年発売の川島なお美さんの「WOMAN」が約55万部と

歴代写真集売上のトップを占めるのはいずれも
1990年代前半に発売された写真集となっているんですね。

現在の乃木坂写真集ブームの売上も凄いですが、
やはり社会現象となるほどまでなると話が変わってくるようで、
この頃の写真集は「出せば売れた」状態であろうことが
想像が出来ますね!


写真集の歴史、気になってきませんか?

そしてここまで来て

「じゃあ宮沢りえ以前のアイドル写真集はどうなっていたんだ!」

と写真集の歴史や起源そのものに興味を持った方は、
我々と一緒のコレクション業界でしかもライターとして活躍できる
素質を持っております。
おめでとうございます!

宮沢りえさんのサンタフェブーム以前の1960年代~1980年代にかけては
徐々に参考資料も少なくなっていき、あやふやな部分も多いのですが

1990年代以前からヌード写真集というのは存在しており、
関根恵子さん・手塚さとみさん・秋吉久美子さん・かたせ梨乃さん・
五月みどりさん・池玲子さんのような昭和を代表する女優さんや
アイドルたちもヌード写真集を出版しておりましたが、

社会現象となるほどの爆発的な人気はなく
一部の界隈で人気が高かったようですね。

1980年代の写真集と言ったらヌード写真集ではなく、
近代映画・平凡・GORO・スコラといった
雑誌関連に掲載されていたアイドル・女優のグラビア写真の
人気が高かったイメージが強いように感じます。

当時インターネットの無かった時代において
情報ツールとしても優秀だった雑誌関連の書籍は立場が強く、
さらにアイドルの付録ポスターや別冊写真集なども
バンバン発売していた時代ですから、1980年代の写真集と言ったら
こちらの方を指すことが多い気がしますね。

さらに1970年代や1960年代まで遡ると、さらに様々な要因が絡み合って
どんどん長くなってしまうため今回は割愛してしまいますが

「80年代・90年代の写真集ブームを作ったのは
1960年代に頭角を現した写真家たちであった話」や

「日本で元祖アイドルと言われているのはアグネス・ラムだった話」

「2000年代から多く誕生したグラビアアイドルブームの話」

「そもそも日本で一番古いアイドルとは誰か?
アイドルとスターの違いの話」など


アイドル・芸能人ジャンルの話でもまだまだ面白い話が
いっぱいありますので、またいつかお話したいところです!


あとがき

というわけで写真集ブームは

1980年代(黎明期):雑誌などによるアイドルの写真人気が高まる

1990年代(ヌード写真集ブーム):宮沢りえさん「Santa Fe」により明確なヌード写真集ブームへ

2017年頃から(乃木坂現象):白石麻衣さん「パスポート」により乃木坂写真集ブームへ

といった具合に変遷しているというお話でした。

もちろん、1980年代以前や2000年代にも
プロの写真家達によるアイドルではない写真集の注目度が高まったり、
グラビアアイドルブーム、AKBの誕生によるアイドルへの価値観の変化など、面白い話題が満載です!

いやぁー、つくづくコレクション文化の発展や歴史というものは面白いですね。

そんな私は趣味・コレクションの買取専門店「三日月堂」の
スタッフとして働いており、
日々お客様の買取サポートや買取記事の更新などを手掛けております。

こちらでも面白いコラムや高額買取コレクションの情報が載っておりますので、よければご覧ください!↓

それでは最後までご覧いただきありがとうございました!

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