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一夜限りのイベント「卓球ONE NIGHT」は多くの人に支えられて


卓球台が準備できたのはイベント開催の10日前

「卓球レディースは何人で運営しているのですか?」という質問をよく受けます。「私ひとりです」と答えると、「全部ひとりでやってるんですか?」と驚く方もいらっしゃいます。何でもひとりでやってると思われたのかな? それならごめんなさい<m(__)m> 私は千手観音でもなければ、ムカデでもありません。ロゴやサイトのデザインはデザイナーさんなど、自分の手に負えないところはプロに外注しております。

そして、それ以外の自分でなんとかできるところは、目の下のクマをシミに変換しながら孤軍奮闘しております。人は雇わずに、限界までひとりで突き進む覚悟なのです。まぁ、カッコよく言えば「ロンリーウルフ」とでも言いましょうか。実際にそう呼ばれた時もありました。

ちなみに、このあだ名の語源は、私が独身時代、友達の結婚式で友人代表のスピーチをするたびに司会者に「では、ここでロンリーウルフの……」と紹介されたところからきております。友達の間で「この人に先を越されたら結婚焦るランキング」の首位をキープしていたらしく、不名誉な紹介のされようでした。

だからでしょうか。私が30代で奇跡的に結婚し、ロンリーを脱却すると、周りの女友達がこぞって婚活に熱を入れ始めるという事態に。そして、その年の地元の結婚率をちょっと上げることに貢献したのです。「おかげで娘が結婚できた」と友人の親御様から頭を下げられることも。ウルフは不名誉と同時に名誉を手に入れることができたのでした。

なのに……云十年後、その結婚仕掛人として一部地域で活躍したウルフが、再びロンリーの窮地に立たされる事態が訪れるだなんて。。。

それは9月13日に開催した卓球の交流イベント「卓球ONE NIGHT」の準備のことでした。

話はむちゃくちゃ長いので、前半をざっとお話します。

1ヵ月前のこと、私のところにイベント企画のお話が舞い込んできました。梅田のうめきた2期地区開発プロジェクトで「グラングリーン大阪」という複合商業施設のオープニングイベントで何かしないか? と。私が所属する女性起業家のコミュニティへの依頼でした。周りの方々はトークショーやセミナー、物販でイベントに貢献すると手をあげられましたが……、

「わたしはやれることがひとつもねー💦」

「セミナー」「物販」という言葉を聞いた瞬間、私の中にその引き出しがないことに気づきました。人様を感動させられる話術もなければ、魅力的な商品も持ち合わせていない。私がその時間を埋めるとしたら、小学生の子供に教わったお粗末な手品くらいしかありません。手をあげられずにモジモジしていると、事務局の方に「卓球やってもいいよ」と言われました。

ええっ、卓球、いいの????? 

そういえば、卓球レディースを立ち上げた3年半前、「いつか卓球イベントができたらいいなぁ」なんて、夢のようなことを考えておりました。なんと、そのチャンスが向こうから両手を広げてやってきたのです。さらに、「ビッグゲストも呼ぼう」というお話だったので、私は思わず、五輪メダリストとのパイプを探るところまでやってしまいました。

JIBUNGAAITAIDAKE

卓球一色の私の頭の中にあるビッグゲストと、周りにいる一般の方のそれとでは乖離があったようで、もちろん実現には至りませんでしたが……。

さて、すでにイベント開催まで1ヵ月しかない状況。周りのみなさんは準備に焦っておられる様子。私といえば……、①会場に音楽をかける②卓球台を用意する➂ケータリングを頼む という3つの手配だけ。「楽勝じゃん♪」と、この日からしばらくの間、余裕ぶっこいておりました。そして、うちのイベントが9月13日㈮という、私世代ならあまり気乗りがしないジェイソンな日程にあてられた段階で、SNSで「誰か卓球台×1お貸し頂けませんか?」と尋ねたのです。

すると……NOBODY ANSWER

とはいえ、この時はまだ気持ちに余裕がありました。卓球台たった1台、どこかの卓球場さんが貸してくれるだろうと、軽く考えていたのです。ところが、これが超難題だった。私が知ってる卓球場さんはどこも2階以上。卓球台というのは、一度上階にあげると下ろすことはない前提の重い代物だったそうです。エレベーターに乗せられればいいのですが、それもできないところが多く、1軒、2軒、3軒と1階に空き台があるところが見つからないうちに、だんだんとイベントに手をあげた自分を殴りたい気持ちになりました。

そんな私をかわいそうに思った卓球友達が、「私の家にある卓球台貸すよ」と声をかけてくれました。それも数人。私は「えっ、貸してくれるの?」よりも、「えっ、みんな家に卓球台あるの?」という驚きの方が勝ったのですが……。それはさておき、ありがたく貸してもらうことに。

ホッとした私は「卓球台見つかりました!」と周りに笑顔で報告(^^)/ 運送会社さんにも手配をかけました。順調順調。でも順調な時こそ慎重にと、ここで念のため、その友達に卓球台を見せてもらったところ……。

卓球台はレジャー用でした( ;∀;)

私は卓球メーカーの台にこだわっていたので、友達にお断りして卓球台探しは振り出しに。再び一軒、一軒、卓球場さんに連絡をとって、やっとエレベーターで1階に台をおろせる卓球場さんにたどり着きました。その時すでにイベントの10日前。焦るわー。なんとかなってほんとに良かった。卓球台をひとりで探していた時は孤独を噛みしめていたけど、自分ひとりでなんとか探せて良かったと、ロンリーウルフな自分をほめたい気分に。そんな孤軍奮闘の中で、実は多くの人が陰ながら動いてくださっていたことを後から知りました。

・『なんとか1階に卓球台をおろせないか』と、上司に掛け合ってくださっていた面識のないコーチ。

・知り合いのコーチに『貸してもらえないか』と交渉してくださっていたドライバーさん。

・購入する予定の卓球台を先にうちへ回せないかと考えてくださっていた新規オープンの卓球場さん。

・いざとなれば家にある卓球台を貸すつもりで掃除までしてくださっていた卓球仲間。

そんな話を後から聞くうちに、なんだか泣けてきて……。

自分ひとりで何でもできると思ってたけれど、そんなことひとつもない。卓球台が見つかった後も、卓球台の搬入ルールの問題などで、イベント前日まで卓球台が用意できるか不安だった。そんな時を支えてくれた運営事務局の方にも感謝いたします。そして、イベントに参加していただいた31名のみなさまも、わかりにくい場所に足を運んでくださって、ありがとうございました。

これまで何でもひとりでと思っていたけれど、ここから先はいろんな人と協力して何かできたらいいなぁ。



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