【宅建&不動産ネタ】空き家「900万戸」で大騒ぎ。
5月になって早々に、まさに5月1日(水)の新聞記事に『空き家900万戸 30年で倍』という見出しで、『昨年最多「放置」385万戸』とありました。
900万戸。
へー。
読売新聞の記事から引用しますと。
13.8%。
へー。
大都会の東京・新宿生まれで新宿育ち
好きな自然は“アスファルト・ジャングル”と堂々と言い切る『自称・元シティーボーイ』のワタクシにしてみると「そんなに空き家なんてあるのかな」と。
ピンと来ない。
それもそのはず、我が愛する大都会・東京には空き家はないそうだ。
厳密にいうと東京都の空き家率は2.6%だそうです。
全国平均の約14%と比べればダントツに低い。
ちなみに神奈川県も3.2%だ。
そんな生まれ故郷の東京都は、すばらしい。
食料自給率はほぼゼロ。
エネルギー資源もゼロ。
そして空き家もほぼゼロ。
ただただひたすらに、人口だけが増えていく大都会。
人口は増えるくせに出生率は低い。
ウケる。
先日、かの「人口戦略会議」は、我が愛する大都会を「ブラックホール型自治体」とかいいやがって、ダメだよほんとのこと言っちゃ。
でもね。
人が密集するところに仲介ニーズありき。
なので、宅建業者のみなさん、我が愛する大都会・東京に集結してくれたまえ。
もうひと踏ん張り、お互い、稼いでいきましょう。
“いらない家”だから空き家になっている。
さて。
空き家問題であるが。
お察しのとおり、とんでもない「空き家」が街にあったりすると、実際にその界隈の資産価値が落ちたりする。
先日、知り合いの同業者から聞いたのだが「隣が空き家だ」という理由で、売買契約が1件、キャンセルになったとのこと。
ハクビシンの糞だらけで、空き家独特の朽廃臭も漂い、そんでもって植木がそこらここらにはみ出していて、ゴミ屋敷に匹敵するような“超絶迷惑空き家”だったらしい。
となると、所有者は誰だ、責任者出てこい。
とどのつまり、所有者責任をまっとうしろ、という流れになるのだが。
でも。
どうして、そんな“いらない家”を所有しちゃったのですか?
なるほどですね、相続ですね。
国土交通省が2019年に実施した調査によると、空き家の取得理由の“第1位”は「相続」で54.6%だ。
“いらない家”が相続で回ってくる(トランプの「ババ抜き」のジョーカーといっしょですね)というわけだ。
いずれにしても所有権を持っているヤツ(所有者)が「所有者責任」をまっとうしないというのが空き家問題の本質でありまして、なので、その“所有権地獄”から己が解放されるための方策は、ただひとつ。
所有者じゃなくなればよい。
手っ取り早いのは「誰かに所有権を移転しちまえばいい」わけで、売買なのか贈与なのか、そりゃ相手次第だろうけど、でも、肝心な話として、所有権を移転できる相手がいるかどうか。
いなかったらどうなるか。
トランプの『ババ抜き』でいうと、誰もジョーカーを引いてくれないという状況だ。
そしたら、そうですよ、空き家を壊しちゃえばいい。
解体ということで、となると、以下の2点で「あーだこーだ」がはじまりますが。
あーだこーだ:その1
「解体費用はどうするか」
あーだこーだ:その2
「更地になったら固定資産税の減額(6分の1になる)がなくなる」
その2の「固定資産税うんぬん」については、昨年12月に改正された「空家対策特別措置法」によって、「管理不全空家」に認定されちゃえば優遇措置なし。
だから壊せ、ということだね。
ワタクシは断捨離が好きなので、他人事とはいえ、解体して“断捨離”しちゃえば、あーすっきりさっぱり。
土地は残るけど。
土地と建物の最大の違いは、土地は“解体”できないということ。
建物だと解体しちゃえば“所有権地獄”から解放されるけど、土地の“所有権地獄”からの脱出策は「ババ抜き」しか手がない。
その「ババ抜き」の相手を国にしちゃおうというが「相続財産国庫帰属制度」だけど、でね、これはこれでつっこみどころ満載でおもしろいから、後日また。
あ、しまった。
そうだよ、この場合はどうすればよいのだろうか。
空き家が築40年以上のボロボロの分譲マンションの一室(専有部分=区分所有権)だったら。
勝手には“壊せない地獄”が、そこにあり。
そんなマンションをうっかり相続しちゃったらたいへんだ。
所有者である限り、管理責任がついて回る。
まぁ宅建の勉強をしてれば「相続放棄しちゃえ」ということもわかるけど、でもごく一般のみなさんだったら、果たして。
少子化の折、もしも相続人になるのが一人娘だったら。
やばいよ。
はやく逃げて。
・・・と言いたくなったりしますよね。
などなど、今回は新聞記事をネタにあれこれ記ししてみました。
最期までおつきあいくださいましてありがとうございます。