ちかごろの? クラフトビールの? けいこう? ~2019年、夏の終わり~
飲みに行ったり買いに行ったりする時間と心の余裕が出てきたので、また少しずつビアバーとかリカーストアとかに通いはじめた。
前回から4ヶ月、くらい。
今年も早3分の2が過ぎてしまった絶望感と焦燥感に苛まれつつ、ビールのけいこうはどんなもんかな? なにか変化はあったかな? と思いを巡らせてみた。
けいこう?
相変わらずニューイングランドIPA(NEIPA/ヘイジーIPA)は人気のようだ。ヘイジーはIPAだけでなく他のスタイルにも展開していくのか?
まあ、濁らせようとして濁らせているのではなくて、口当たりをまろやかにしようとした結果濁ったものなので、IPA以外では需要がないかも?
ヘイジーなペールエールとインペリアルIPA (ダブルIPA)は見たし試したが、明らかに同じ系統のものなので、「展開」というほどの広がりではないように思う。
季節柄かブリュットIPAが目立っている気がする。
ブリュット、辛口、苦味よりキレを重視。
NEIPA同様にIPAの派生でありながらIPAらしさ=苦さを否定するようなスタイルだ。
面白い。面白いが、取り立てて好みと言うわけでもない。
実物をまだ試せていないし目にもしていないSMaSH IPA。
Single MAlt & Single Hop IPA。
どこかで売られてるの見た?
数年前に流行ったシングルホップIPAと、その後に流行ったシングルモルトIPAを、モルトもホップも1種×1種でやってみた?
試みは面白いし興味深いが、スタイルとして定着したりするものではなく、つぎつぎ開発される新しいホップ品種を、各ブルワリーがひととおり試し終えたらまた沈静化するのではなかろうか。
セゾンの人気も根強いようだ。これも季節柄があるかもしれないが。
ベルジャンのセゾンというよりは、アメリカ的なファームハウス・エールとかワイルドエールなのが人気っぽい。
同じカテゴリのビエール・ドゥ・ギャルド(セゾンのフランス語圏での呼び方)は、フランス的なホワイトエールの印象がついたせいか(そんなことない?)、あまり聞かない見かけない。
サワーエールは引き続きケトルサワーか。酸味がはっきりしていて爽やか旨いんだけど、綺麗すぎて物足りない。
臭いのがいいよ。もっと臭いの来い。
日本のマイクロ・ブルワリーはフルーツビアばっかり造ってない? 気のせい?
カンが増えた!
スタイルじゃないが、輸入ビールにも国内ビールにもカンが増えたよね。良いことだ。ボトルより管理しやすいから大歓迎だ。
この夏はカンのビールをよく買った(当社比)。
数年前には日本で飲めるとは思えなかったビールたちが、次々と輸入されている。カンで! すごい!
実際に買ったものを一部紹介する。
左から Evolution Craft Day Crush Session Sour、Crooked Stave St.Bretta、Iron Horse Quilter's Irish Death。
左から Coronado North Island IPA、BrewDog Walking Dead Rambling Society、Cigar City Guayabera。
こいつぁサイコーだ
最近飲んだビールでひとり大いに盛り上がったのはこれ。
BrewDog OverWorks Funk x Punk Brett Fermented IPA Aged in Foeders
ボトルラベルもカッコイイ!
ブレタノマイセスで醸し、フーデル(赤ワイン樽)でエイジングした、ワイルドエール・バージョンのパンクIPA。
旨ーッ!! ちょう旨ーッ!! 語彙も理性も崩壊!!!
あえてクセのあるブレットでIPAを醸し、ローアルコール(ABV5.5%)なのにバレルでエイジング! しかもワインの樽!
好みすぎる! 最高だ!
こういうのどんどん来い!
すごい昔にプロトタイプでケグだけで出回っていた、パンクIPAのベルジャンIPAバージョン、Punk Monk を彷彿とさせる。
Punk Monk はレギュラー化して欲しかったなあ。
クラフティがつよすぎる
市場全体で見ると、クラフトビールがブーム! と言われながらも、実態はクラフトじゃないクラフティにやられっぱなしな印象だ。
ABインベブをはじめとする飲料系メガコーポによるクラフト市場の食い散らかしはとどまるところを知らず、アメリカだけでなく、ヨーロッパの有力なクラフトブルワリーも、次々クラフティ化してるっぽい。
エリシアン、セイント・アーチャー、エイヴリー、ファウンダーズ、ラグニタス、グースアイランド、ビッラ・デル・ボルゴ、マジックロック、ピルスナー・ウルケル。残念過ぎる。
他にもまだ調べきれてないだけで、たくさんやられてることだろう。
大々的なプロモーションとともに急に日本国内に展開しはじめた海外ブルワリーは、ちょっと疑ってみたほうがいいかも知れない。
グースアイランドなんかは正しくそうだった。
日本の
大好きな志賀高原ビールの山伏シリーズの新作が出たのは嬉しい限り。
まだ飲んでない。
早く飲むか買うかしないとなくなっちゃう!
余談だが、志賀高原ビールは BA や BrewDog の掲げる definition によると、Independent ではないので Craft Brewer じゃないと言うことになってしまう。
常陸野ネストや伊勢角屋、いわて蔵、エチゴビールなんかも同様だ。どのブルワリーも間違いなくクラフトだと思うんだが、海外の定義を適用するとそうなる。
国内クラフトを守る意味でも、日本なりのクラフトの定義を明確しないといけないんじゃないか。
カボチャとスパイス
そろそろパンプキン・ビアの季節!
すでに Schooner Exact の Whiskey Dick 以下略が届いているようなので、飲みに行かなきゃだ。
その後にはクリスマス・ビア(ノエル・ビア/スパイスド・ダーク・ストロングエール)がアップを始めている。楽しみな季節だ。
たくさん書いて疲れた。
ビール飲もう。
(おっとまだ仕事中だ……)