焼酎のバレルエイジング。日本酒も。
焼酎をバレルエイジングするのが流行っているようだ。
これもクラフト焼酎の一側面であろうか。
従来、焼酎の熟成(長期貯蔵)は甕(瓶)によって行われている。謂わばカメ・エイジングである。
しかし近頃では、ウイスキーブームに肖ろうてか、焼酎をホワイトオークやアメリカンオークのファーストフィル、シェリーやバーボンのセカンドフィルでエイジングするのも珍しくない。
試したもの
少ないが、試したことのあるものは、
●神の河(麦焼酎/ホワイトオーク樽/25度)
●薩州魂(麦焼酎/ホワイトオーク樽/40度)
●楽國信州(米焼酎/シェリー樽/25度)
のみっつ。
上ふたつのホワイトオークはファーストフィルで、クセのない麦焼酎におだやかなバニリックとウッディが加わり、味わいは焼酎なのに香りはウイスキーっぽいという、不思議な感じに。
みっつめはシェリーバットだが、ほんのりフルーティな香りがついた程度で、普通の米焼酎とたいして変わらないようだった。
調べて見つかったもの
ほか、ざっと調べたところ、
●大石(米焼酎/シェリー樽、コニャック樽/25度)
●銀座のすずめ(米焼酎/バーボン樽/33度)
●嶋自慢(麦焼酎/アメリカンオーク樽、シェリー樽/25度)
●風媒花(米焼酎/樫樽/40度)
●夢想仙楽(麦焼酎/シェリー樽)
●MADURA RED(芋焼酎/シェリー樽/30度)
●田苑ブラウン(麦焼酎/ミズナラ樽/37度)
●樽風(麦焼酎/ジャパニーズウイスキー樽/27度)
●529(麦焼酎/コニャック樽/20度)
●加那(黒糖焼酎/樫樽/40度)
などなどが見つかり、他にもまだたくさんあったが、ここには書き切れないので書かない。
思ったよりいろいろある。
麦・米とシェリーバットやホワイトオークの新樽の組合せが多いように感じた。クセの少ない焼酎に、フルーティやバニリック、ウッディを付与したいのだろう。
たんに樫樽とだけ書かれているものは、もっともっとある。
コニャック樽もそこそこあった。バーボン樽やウイスキー樽はほとんど見当たらない。
明確にスコッチの樽で熟成したと確認できたものはなかったが、スモーキーと謳っているものがあったので、もしかしたら。
テキーラやラム、カルヴァドスなどは見当たらなかった。探しかたが悪いのかもしれない。
熟成期間(貯蔵期間)は3年が多く、長いもので12年。1年と短いものもある。
焼酎の長期熟成(長期貯蔵)が品質に与える影響はよくわからない。
日本酒のバレルエイジング
日本酒のバレルエイジングは、今のところ、唯ひとつの銘柄しかない。「リンク8888」という、満寿泉をシーバスリーガルの樽でエイジングしたもので、720ml瓶でわずか250本(販売は50本のみ)。
余談だが、満寿泉はキットカットとコラボレーションしており、粉末にした満寿泉をホワイトチョコに練り込んでいる。結構美味しかった。
未来へ
バレルエイジングした焼酎とか日本酒とか面白い。
探しても見つからなかったが、期待したいのは、
●へヴィピーテッドなスコッチの樽でエイジングした芋焼酎
●ラムの樽でエイジングした黒糖焼酎
だ。
どこかで造られているかもしれない。ご存知の方があれば教えてほしい。
ああ、今日は焼酎飲もう。
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