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【楽天イーグルス】チームの象徴が退団へ「もう期待されていないんだろうな..」

ドラフト会議での宗山塁選手の獲得。プレミア12での所属選手の活躍と明るい話題も出てきた2024年オフの東北楽天ゴールデンイーグルス。
しかしプレミア12の決勝直前の24日午後、驚きのニュースが飛び込んで来ました。

創設初期からのチームの象徴、「マー君」こと田中将大投手を30日に提出予定の契約保留者名簿に掲載しないことを球団が発表。

田中投手は24日、自身の公式ユーチューブチャンネルで「楽天と来季の契約を結ばずに新たなチームを探すことに決めました。来季はどこでプレーするかはまだ何も分からない状態」などと語りました。


球団は野球協約の減額制限を超える減俸を提示

野球協約で定められた減額制限(1億円超えは40%)を超える来季年俸を提示したことが報道されています。昨年10月に行った右肘手術の影響もあり、18年目の今季は1登板で初めて未勝利に終わりました。今季2億6000万円から1億400万円を超える減額を球団から提示。それを固辞した形です。

プロ野球選手の年俸については、野球協約第92条によって減額の上限が設定されています。「 上限を上回る場合でも選手の同意があれば契約を締結することができる」とある一方で、制限を超える大幅なダウンに納得できない場合、選手が自由契約を選択することができます。

プロ野球選手はあくまで個人事業主。楽天イーグルスに限らず、毎年のように減額制限を超える減俸は各球団で発生しており、この協約はあってないようなもの。田中投手は12月2日公示の保留選手名簿から外れ、各球団との交渉が可能になります。11年プレーした仙台を離れ、新天地を探す事になりそうです。


楽天イーグルスの選手として最後まで見届けたかった

今回の田中投手退団報道後、ネット民の感想を一通り眺めてみましたが、球団の判断に対して賛否が分かれているようですね。球団創設からの楽天ファンである私の感想としては、「やはり楽天で引退して欲しい」という思いが強く、寂しくてやるせない気持ちでいっぱいです。イーグルス以外のユニフォームを着たマー君の姿が全く想像出来ません。

確かに近年の田中投手の成績は、その年俸に見合っていない事は否定出来ません。しかし、近年の成績だけでは計れない貢献を楽天イーグルスにはもたらしてくれていたと私は思っています。今年の年俸から40%ダウンの1億400万円の年俸すら出せない理由が私には分かりません。

2021年 9億円
2022年 9億円
2023年 4億7500万円
2024年 2億6000万円  MLBから復帰後の総年俸は約25億

確かに直近4年間の成績で25億となると、批判的な声も多く出るのは分かります。しかし、田中投手が2013年にポスティングでMLBへ移籍した際の、楽天イーグルスへ支払われた譲渡金は2000万ドル (約21億円)と言われており、彼が楽天イーグルスにもたらした経済的な功績も忘れてはいけません。

もちろんお金だけではなく、東日本大震災からの復興に心を寄せてくれたこと。2013年の球団初優勝に導いてくれたこと。MLBを経て再び東北の地へ帰って来てくれたこと。お金では計れない数々の功績は東北の楽天ファンの心に刻まれています。

「居場所がない」。チームの象徴から、このような言葉が出てきた事が何よりも悲しい

衝撃の退団報道から一夜明けた本日(26日)、田中投手は楽天モバイルパークで報道陣の取材に対応しました。条件提示を受けた瞬間を、「もう期待はされていないんだなと。居場所がないと受け取りました。最適な言葉がなかなか思い浮かばないですけど、新しいところで求められるところでやるのが自分にとって一番だなと思った」と振りかえり、

決断に至るまで、「感情的になるのが一番いけないと思ったので、たくさん、いろいろ考えました。家族とはやはり一番、特に妻と話しました。なかなか簡単なことではないので、時間をかけました」と語りました。

26日、報道陣の取材に応じる田中投手


球団の歴史が20年しか歴史がない楽天イーグルス。誰もが認めるレジェンドである、田中投手がこういう形でチームを去ることになれば、今後の球団のイメージにも悪影響を及ぼすと思います。

アマチュア選手たちが入団したいと思える球団でなければ、石井GMが就任時に目標にすると言った「常勝チーム」にはなれません。

東北の球団らしい「血の通った」球団経営を求めているイーグルスファンは、私だけではないはずです。


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