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【#10】 KOSÉの体験型ストア「Maison KOSÉ」で楽しくお買いものと肌診断してみた!
こんにちは、たきさんです。素敵なユーザ体験(UX)に寄与しているデジタル活用事例@日本、を自分がいちユーザとして体験し、楽しく解説しています。似た中国事例の参照や比較もしてます。
今回は、2019年12月17日に銀座にオープンした、コスメブランド「KOSÉ(コーセー)」のコンセプトショップ「Maison KOSÉ(メゾンコーセー)」に行ってきました!!!わー!
公式サイトによると
このお店はKOSÉの展開する多様なブランド商品を取り揃え、デジタル技術を活用した、メイクや美容の新しい体験をお楽しみいただけます。
とのこと。
こんな感じでかなり多種多様なコーナーがあるのですが(公式サイトより)
その中でも今日は、素敵なデジタル活用をしているなーと私が思った部分を中心にレポートします!
まず店舗の全貌を!
お店に入るとまず目に飛び込んでくるのは大型のデジタルサイネージ!
1階は、日本初上陸となるアメリカの自然派コスメブランド「tarte(タルト)」のコーナーです。
2階!コーセーが取り扱うほぼすべてのブランドが集まっています!
色々なブランドの同カテゴリの商品が一堂に会しているってあんまりみないですよね。
▼コーセーが取り扱うブランドはこんな感じなのですが、(公式サイトより)
普通は上記のブランドごとに商品が並んでいますよね。
でもこの店舗では様々な商品がブランドを横断し、カテゴリーごとに配置されているのです〜!
▼例えば、クレンジングはブランドを問わずここに!
私は「絶対にこのブランドから選びたい!」というより幅広く色々見たい派ので、これは結構嬉しいです・・・!
すてき体験①リアルでもネットでもスムーズに買える!
こちらの店舗、全ての商品の前にQRコードがおいてあるor貼ってあります。
これをスキャンすると・・・!
「Maison KOSÉ(メゾンコーセー)」のサイトに飛んで、そのまま購入することができます。(店舗でしか購入できない商品や、ブランド公式ショップでしか購入できない商品も一部あります)
これ便利ですよね。ちょっと考えてから買いたい時とか、この後予定があるから荷物を増やしたくない時、ありますもんね。
ネットへの導線があると、商品名を写メで撮って後から探して・・みたいな手間も不要です。
ちなみに店舗で買いたい時は、上記のQRコードつきカードをレジに持っていけばOKです。
オンラインオフラインをかっちり分けず、お客さんの好きなタイミングで買えるようにしているというのは嬉しいですし便利だなと感じました。
すてき体験②ARミラーで自分に合う商品を手軽に見つけられる!
商品は豊富にあるのですがそれをたくさん試すのはちょっと大変・・・!そんな時には、AR(拡張現実)ミラーです。
これを使えば、実際にメイクをしなくても、カメラに映した自分の顔がメイクがされた状態に!店内の各所にありましたよ。
▼これはあるマスカラを選択した状態です。まつげにマスカラした感が出ているのがお分かりいただけますでしょうか。
マスカラもそうですし、口紅もアイシャドーもアイライナーも、実際に試すとなると、塗って→拭いて→塗って→拭いて、がちょっと大変だったりします。あんまりゴシゴシするとお肌にも悪いです。
例えば、このミラーでまずなんとなく自分に合う色を絞ってから、実際に直接試してみる、という使い方もできますよね。
また特にこのwithコロナの時代、テスターを共有したくない、ということもあるように思うので・・・!(実際私が訪問した時はテスター使用休止中でした)このタイミングとの親和性も高いなーと感じました。
すてき体験③お肌診断で最適なスキンケアがわかる
こちら「Snow Beauty Mirror(スノービューティーミラー)」。パナソニックが開発中の製品で、肌状態を分析し数値化することができるみたいです。
▼まず空間からして素敵
LINE公式アカウントとお友達になって、メンバーズカードを発行し、バーコードをスキャンするなどし・・・!開始!
顔の写真をとって分析してもらいます。
結果!おおお!割と良いのでは!!!(歓喜)
詳細を見ると、どのあたりに問題があるかを顔の上に表示してくれます。また、下部でオススメのスキンケア製品も教えてくれます!これは嬉しい!
自分に合ってるものを「分析結果」という根拠に基づいて勧めてもらえるのありがたいです。
おすすめ商品の「詳細」をタップするとQRコードが出て同じくネットで買えるというわけです。
ちなみに最後に結果を印刷して紙でもらえます。ここは紙なんですね・・!
せっかくLINE公式アカウントとお友達になったことですし、LINEに送ってもらえたりすると嬉しいなー、と思ったり。
総評としては、良い体験だったなと感じました!
中国の場合 〜コスメにかかわるユーザ体験向上事例〜
ここで「デジタルも使いつつより良いユーザ体験を作る」という点で参考になりそうなコスメ関連の中国事例をいくつか。
1. QRコード活用事例(「後で買いたい」という文脈)
まず「店頭で見たモノをあとでネットで買う」という文脈での話について。
中国だと、店頭にある商品のQRコードを読み取ると直接ネットショップに遷移し、そこからでも買えるというパターンが割とあります。
▼商品の下にQRコードがありますね。これをスキャンするとすぐオンラインサイトに飛びます。
これは割とよくあります!全部のお店がそうではないけど、「珍しいね〜」という感じではない、というイメージ。
「あとで買いたいかも文脈」においては、「商品についてるQRスキャンしたらネットショップに飛ぶ」が一番楽で早くてユーザ体験としては良い気がしてます。
2. ARミラーの活用事例
ARミラー、たまに中国のドラッグストアやコスメ店舗で見ます。大手ドラッグストアチェーン「屈臣氏(ワトソンズ)」とか。
下記でご紹介するのは上海のあるM・A・Cの店舗の事例です。
※M・A・Cはエスティ ローダー傘下のメイクアップブランド
▼こちらもARミラー。ちょっとわかりづらいですが、画面下部で口紅の色を選択すると、その口紅の色が唇にのります。
ここが良いのは、この画面からそのまま買えること。(店舗で買う場合に限ります)
これにしよう!と決めたら、口紅の色の横にあるカートマークを押します。そうすると、QRコードが出てきまして、それをスキャンしてその場でモバイル決済→受け取り口で受け取るという流れです。
スマホ上で決済をしてしまうので、店舗で買うにしてもレジに行く必要がないのです。
▼受け取り口。番号が表示されるので自分の番号(モバイル決済後画面に表示される)が表示されたら取りに行く。レジはない。
▼上述の上海のM・A・Cの店舗についてはこちらで詳しく解説させていただいております!
3. 肌診断機器の活用事情
「Maison KOSÉ(メゾンコーセー)」にありました肌診断機器、ですが、中国にも多種多様なものがあります。
2019年に上海で開催された美容博覧会(CBE)に行ったのですが、数多くの肌診断機器が出展されていました。
例えばこれ。「Meitu(美図)」という中国企業が開発したAI肌診断機器「MeituEve」という機器です。
ここに顔を入れて、目を閉じた状態で顔の写真を撮影します。日光(自然光)、紫外光、交差偏光、平行偏光、ウッド灯の5つの光を照射されまして・・・!
そうするとすぐに私の顔の状態レポートがPC上に表示されます!!わー!
これは店員が使う、コンサルティングツールという位置づけらしいです。この結果を見て「あなたの肌は〜〜〜なので、この商品がおすすめです」みたいなトークをするのですね。
「Maison KOSÉ(メゾンコーセー)」でやったものでは、「しみ」「しわ」などが棒グラフで「悪いー良い」の軸で示されただけだったのですが(下記再掲)
それよりはレポートが詳しいです。というか「それっぽい」です。
ちょっと上記写真だと見づらいのですが、先述の「Meitu(美図)」のものだと、指標数が多かったり数値化されていたりするので、わかりやすいし、専門的な分析がなされている感があるのです。
ちなみにこちら、今回私が体験したような診断結果に基づいた商品のレコメンド機能もあります。
あらかじめデータベースに商品情報とレコメンドのためのロジックを登録しておけば、診断結果ページに顧客の肌にマッチする商品を表示することも可能なのです。
そうすると商品知識を充分にもっていない販売スタッフでも販促トークがしやすくなりますね。
肌診断は中国では大都市においては日本より馴染みがあるのかしら、、、と感覚的には感じています。肌診断機器が駅に証明写真のごとく置いてあったりしますし・・。
アプリで写真をとって診断できるものもありますし。
アプリ「美图美妆(美図美粧)」より
美容への意識が高くない方も気軽にアクセスできる方法が、日本よりも多いような感じがします。(主観)
先述の通り、これ系の機器はかなり多種多様で、私も展示会で見ていて楽しかったです。中国の肌診断機器活用事情については、上記も含めこちら↓で詳しく解説させていただいておりますのでご興味がある方はどうぞ!
というわけで、現状の「Maison KOSÉ(メゾンコーセー)」の体験もとても素敵でしたが、中国事例を深掘りしてみると割と結構参考になる部分もありそうだな、と思った次第です。
今後の取り組みにも期待ですね。
ちなみにデジタル活用している日本のコスメ店舗、こちらにも行きレポート書きました。よろしければご参考まで!
本日は以上です!
今後も日本のデジタルスポットについて、中国の状況と比較しながら書いていきたいと思います。
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中国のデジタル・IT事情についてはYahoo!ニュースなどでも執筆を行なっているので良かったら読んでみてくださいませ〜
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