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【ぼっち・ざ・ろっく!】見た目だけじゃない?!ギター好き&元バンドマンがギタリスト目線で考察! ぼっちちゃんがヤマハ Pacificaを選んだ理由とは? 見た目?音?重さ?
お疲れ様です。タキタロウです。
ぼっちちゃんの2本目のギターと言えば、文化祭ライブで故障したギター(レスポールカスタム)の
代替機として御茶ノ水で購入したPACIFICA611となります。
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ぼっちちゃんがこのギターを選んだ理由は原作とアニメを見る限りだと
見た目がカッコイイことと、早く楽器屋から帰りたかったことだと思われますが、今回の記事ではぼっちちゃんは何故2本目のギターとしてYAMAHAパシフィカを選んだのか、拗らせたギター好き&元バンドマンとしての観点に着目して解説したいと思います。
このギター、実はぼっち・ざ・ろっく!で脚光を浴びる数年前から、ギター業界では注目されていた商品でyoutubeや他各種SNSでも、いい意味でかなり話題になっていたギターでした。
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今回はそんなパシフィカについて、パーツ、機能、使用されている木材、そして音の傾向からぼっちちゃんが2本目のギターとして選んだ理由具体的な理由を考えていきましょう。
それでは本編スタートです。
YAMAHAパシフィカとは?
まずはYAMAHAパシフィカについて解説していきます。
冒頭で数年前から脚光を浴びていたと話しましたが、パシフィカが誕生したのは、それよりもずっと昔になります。
初めて登場したのが1990年と今から30年以上前となります。
ヤマハのPacificaシリーズは、同社のギターの中で初めて、アメリカにあるYGD(Yamaha Guitar Development)での企画・開発によって誕生しました。
これまでヤマハのギターは日本国内でのみ企画・開発・設計されていましたが、より国際的な視点からのギター開発を目指し、アメリカやヨーロッパの拠点でも企画・開発が進められるようになりました。
Pacificaは、この新しいアプローチによって生み出された製品の一例です。
YGD、ヤマハのギター開発部門は、当時ノース・ハリウッドに位置していました。
この地域はスタジオミュージシャンが多く集まる場所で、彼らの間で重宝されていたのは、レコーディングスタジオで様々な音楽ジャンルに適応できる多機能で高品質なギターでした。
これらのミュージシャンにとって、ギターは「仕事の相棒」という位置づけであり、特にカスタムショップで一台ずつ丁寧に製作される「カスタムショップ系」ギターが好まれていました。
具体的には、ボルトオンタイプで、多彩な音色を出し、
どんな音楽スタイルにも対応できる高い演奏性を持つギターが求められていました。ヤマハのPacificaは、まさにこれらの要求に応えるために開発されたモデルです。
なのでぼっちちゃんが使用しているような600シリーズが登場するまでは、安価なモデルもありましたがカスタムショップの名に恥じない30万円ほどの高価格帯のギターもラインナップされていました。
ですが、10年ほど前にかつての「カスタムショップ系」のコンセプトが、現代のギターシーンにおいて多少古くなってきたという感覚があったようです。
そこで、Pacificaの根本的な理念に立ち返り、そのコンセプトを
現代の最先端に合わせてアップデートする必要性を感じました。
例えば、現在のカスタムショップ系ギターは、以前よりもトラディショナルな仕様が増えており、ショップごとに個性を強く打ち出しています。これらの要素を新しいPacificaに組み込むことを考えました。
もう一つの重要なポイントは、ヤマハが得意とする「量産性」を活かすことです。カスタムショップで作られる高品質なギターを、より手頃な価格で提供することも、目標の一つだったようです。
ぼっちちゃんのPacifica611のコスパが凄い!
次にぼっちちゃんのPacificaについて見ていきましょう。
ぼっちちゃんのパシフィカはPacifica611というモデルとなります。
Pacifica611の特徴はそのユニークなピックアップ構成です。
フロントにはセイモア・ダンカン製のP90タイプ「SP90-1」が搭載されています。
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P90の魅力は、シャープなエッジを持ちながらも太い音色を出すことで、
これがシングルコイルとの大きな違いです。
市場には「P90っていいね」という声は多いものの、実際にP90搭載ギターは意外と少ないため、このモデルは「P90搭載の実用的なギター」としての存在意義を持っています。
リアにはセイモア・ダンカンの「Custom5」というハムバッカーを搭載しています。これはビンテージ風の音色を持ちながら出力が高めで、カバー付きのデザインです。
リアのCustom5はコイルタップ機能があり、ボリュームのプッシュ・プルスイッチを使うことでシングルコイルの音も出せます。
ピックアップセレクターをセンターポジションに設定し、
P90とリアのシングルコイルを組み合わせることで、エッジの効いたファンクギターに最適なサウンドを生み出します。
ブリッジはWilkinson社製VS-50を搭載しスムーズなアーミングを実現しています。
ボディ材はアルダー、トップ材にはフレイムメイプル。
ネックはメイプル材で指板はローズウッドとなります。
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そして、価格は新品で7万円程度。
ここまでPacifica611の紹介をして来ましたが、Fenderやスクワイア、Gibson系列のエピフォンと比べるとコストパフォーマンスがすさまじいと感じました。
まず、搭載されているピックアップですが
「SP90-1」、「Custom 5」共に1個で15000~20000万円程の価格となります。
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つまり、本体7万円のギターに対してピックアップだけで30000円以上。
次にペグに使用されているGrover社製Lockingチューナーこちらも15000円程度。
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ブリッジに使われているWilkinson社製VS-50こちらも5000円程度はします。
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パーツだけでも推定50000円以上(;^^A
もちろん、これはあくまで単品の店売り価格なので、
実際の仕入れ値とは異なることが予想されますが、それでも異常です。
他メーカーの多くはこれらのパーツ類はできるだけ自社製、
やOEMで製造してコストを抑えるものなのですが…
もしくはESPのようにセイモアダンカンの正規の輸入代理店ならわかるのですが……
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そして、使用されている木材についても驚きました。
通常安価なギターにおいては先に紹介したパーツ類もそうですが、
木材についてもコストカットの対象となります。
アジアで生産されている場合はボディはバスウッドやポプラ、指板はパーフェローやローレルという材が使用されることが多いです。
日本で生産されているFenderでも10万円程度のラインまでははボディ材はバスウッドのものが当たり前に存在しますし、
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指板こそFenderはローズウッドが使用されていますが、下位ラインのスクワイアにはローレルが使用されています。
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また数年前までのMexico製のFenderではボディはアルダー材でしたが指板はパーフェローでした。
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同じくアジアで生産されているエピフォンのギターも似たような現象が起きています。
もちろん、ボディ材にバスウッドが使用されている高級ギターも存在していますが、安価なギターに使用されるには安価で大量に入荷できる、加工しやすいでも耐久性が微妙など理由があります。
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それに対してPacificaは、ボディ材はアルダー、トップ材にはフレイムメイプル。ネックはメイプル材で指板はローズウッドとなります。
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そして、先述した上級機種でも使われているようなパーツ類を搭載しています。
もちろん、アルダーやローズウッドであっても同じ材の中でもランク分けされているので一概には言えません。
それでも、YAMAHAの企業努力のすさまじさを感じます。
すいません。少し話が逸れましたね
ここまでPacificaというシリーズギターの概要やぼっちちゃんが使用しているPacifica611がどのようなギターなのかは大体分かって頂けたかと思います。
ぼっちちゃんがPacifica611を選んだ理由とは?
それではぼっちちゃんが何故このギターを数ある中からチョイスしたか拗らせたギター好き&元バンドマンの観点から考えていきます。
タキタロウが考えるには大きくは2点あると考えました。
1点目。重量。
元々、ぼっちちゃんがお父さんから借りていたギブソン レスポールカスタムですが非常に重いギターとしても有名です。
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レスポールそのものが思いギターとして認知されているのですが、
それでもレスポールスタンダードでMAX4.5㎏ぐらいのものほとんど。
平均すると4.2㎏ぐらいになると思います。
それに対してぼっちちゃんが使っていたレスポールカスタムは5㎏以上の個体も珍しくありません(;^^A
平均でも4㎏代後半ではないでしょうか?
近年のモデルによってはボディに意図的に穴を空けているものもありますが、ぼっちちゃんのレスポールカスタムは1968のリイシューなので該当はしません。
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推測の域をでないのですが、レスポールカスタムには優先して重い材を充てているのではないかと考えています。
逆にレスポールでも1959リイシューのスタンダードの場合は4㎏以下の個体であることがほとんどです。
さて、4㎏代後半から5㎏のギターを背負ってスタジオ練習やライブをするのは本当に大変です。
タキタロウも大学時代、レスポールカスタムをメイン機としてバンド活動していたのですが、長時間立って練習すると、肩と腰の負担が半端ありません
タキタロウ自身、元々筋肉質で、小~高校までガチガチの運動部で鍛えていたのですが、それでもキツイと感じました。
女子高生にあのギターはなかなかしんどいかと。
そちらに対してPacificaは3㎏代前半から重くても後半ぐらい。
ギターが趣味の人なら分かっていただけるかと思うのですが、この1㎏の差はとても大きいです。
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恐らく、それまでギターヒーロー名義の動画配信の活動のみだったため、そこまで気にならなかったのかもしれませんが、結束バンドを組み練習やライブはもちろん移動も考えると軽いギターが欲しかったのかもしれません。
2点目。出せる音の幅広さ。
Pacificaの説明部分でも触れた通り、スタジオミュージシャンの間で重宝されていたのは、レコーディングスタジオで様々な音楽ジャンルに適応できる多機能で高品質なギター。
具体的には、ボルトオンタイプで、多彩な音色を出し、どんな音楽スタイルにも対応できる高い演奏性を持つギターが求められていた。
Pacificaはこれらの要望を満たすために作られたギターとなります。
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結束バンドはありつつもギターヒーロー名義で売れ選の曲をカバーするにあたって新しくギターを買うならより、広く対応できるギターを探していたのかもしれません。
特にフロントにP-90をマウントしつつ、コイルタップでハムとリアを切り替えられる仕様というのはなかなか見たことがありません。
それにより、疑似的ではありますが、シングル、P-90、ハムバッカー
それぞれの音をカバーできるのはPacificaの強みになるかと思います。
ここまで、ご覧いただきましてありがとうございます。
今回の動画はぼっちちゃんは何故2本目のギターとしてYAMAHAパシフィカを選んだのか、拗らせたギター好き&元バンドマンとしての観点に着目して考察してきました。
今回話してきた内容はもちろんタキタロウのいち解釈ですので、
こんな理由もあるんじゃないか?
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いやいや、そこまで考えてない。やっぱ見た目重視だろ!等ありましたらコメントで教えて頂ければ幸いです。
それではタキタロウでした!
バイバイ!
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■コピーライト&引用元
(C)はまじあき/芳文社・アニプレックス
https://jp.yamaha.com/products/musica...
https://gibson.jp/guitar/les-paul-models
https://www.fender.com/ja-JP/start