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2年半で累計申込者数4,657名!採用イベントの振り返りとこれから

こんにちは! takinari です!
SmartHRでの採用担当生活が2年半が経ちましたが、2022年からポジションを変わります。せっかくなのでこれまでの振り返りを記録しておきます。
(今後はグループ会社のLooperに参画しCOOとしてコミットする予定です!)

振り返りは何を書くか迷ったのですが、採用活動の4分の1の時間は費やしたであろう「採用広報プロジェクト」特に「イベント」に関してまとめます。
・採用活動を行っている方
・採用やPRを目的としたイベント企画を行っている方
に参考にしていただけるようなイチ事例になれば嬉しいです。

2年半で合計104回のイベントを実施

私が採用担当として関わったイベントをまとめるとこんな感じです。

▽ 開催期間:2019年9月〜2021年12月
▽ 開催回数:104回
    - 単発で開催:24回 ※内2件は協賛
    - 定期で小規模開催:80回
▽ 申し込み人数:4,657名(累計)
▽ ターゲット:全職種向け〜エンジニア向けまで幅広く実施
▽ イベント経由での内定獲得:5~10名くらい(もうちょっとあるかも?)

先日、採用広報関連での取材中に「ん?私が話すこと、イベントの話題に偏りすぎかも?」と感じていたのですが、1ヶ月に2回はイベントを開催していた計算になり採用活動のなかでも比較的時間を割いていたことを考えると、その謎が解けた気がします。

このnoteでは、イベント施策で「行って良かったこと」をまとめます。

【企画編】"え、それつまんなくない?"と言ってもらえた企画会議

全15回・累計申込者数2,832名の公開雑談シリーズ

「SmartHR 公開雑談」というタイトルで社員が登壇し、カジュアルに話すシリーズイベントを15回行いました。
オンライン開催ということもあってか、かなり多くの方に興味をもっていただいたシリーズです。

「公開雑談シリーズは私が考えた!」と言いたいところなのですが、実際は全くそんなことなく、「どうやって生まれたのか?」を紹介します。

"自分たちだったら、どんなものに参加したいか?"を議論

以下は、前段に掲載したイベントの企画会議で出したアジェンダ抜粋です。

▽ 企画概要
    - トークテーマをいくつか絞り、会社説明会シリーズを実施したい
    - まずは「プラットフォーム×採用×事業状況×展望」をテーマにしたい
▽ トークテーマ
    - 誰もが参加したいと思える、よりオープンなエコシステムとは?
        └ SmartHRが抱える現状の課題
        └ SmartHR が目指すべきプラットフォームの完成図
        └ プラットフォームに必要なビジネス要件とは?
        └ プラットフォームに参加してくれるサードパーティーの開拓とは?

企画会議の冒頭に「正直、真面目すぎてちょっとつまんなそう」と参加メンバーに言われました。実際のイベントタイトルを見ていただくとその差が歴然だと思います🥺
そこから「自分たちだったら、どんなものに参加したいか?」に話しを広げ、今の形に至りました。
イベントのテーマ企画って今も難しいと感じていて、まだまだ素人なのですが、

  • つまんないって言ってくれるメンバーを企画会議にアサインすること

  • ターゲット像に近いメンバーが面白いと感じるか逐一確認すること

は企画段階で行ってとても良かったなと思います。

任意社内メンバーが累計1,062名視聴するという副次効果も

公開雑談シリーズは任意の社内メンバーが視聴しており、その累計数は1,062名になりました。(申込者数2,832名とは別に!)
社内メンバーの視聴は正直かなり想定外でしたが、興味をもち視聴してくれることで、

  • 口コミしてくれる(集客が助かる)

  • イベント中にコメントしてくれる(イベントが盛り上がる)

などの副次効果が生まれ、結果的にイベントの成功の要因の一つになったような気がします。
「採用広報は社内広報をどちらから始めるべきか?」という議論もあるくらいなので、「社内メンバーが参加したいと思うか」は採用イベントにおいて重要な指標なのかもしれないと感じたできごとになりました。

【集客編】会社のニュースリリースに合わせて集客を最大化

私が入社したのは2019年7月なのですが、同月にシリーズCの資金調達の発表がありました。当時は驚くばかりだったのですが、振り返るとあることに気づきました。
この時期の応募でフロントエンドエンジニアがめっちゃ採用できたんです。恐らく以下記事が注目されたことが要因だと推察しています。

"内容の良さ"に"公開タイミングの良さ"があわさって注目が集まり、採用につながったのかもしれません。
(当たり前のことだけど)改めてタイミングって大事だなと実感。

このときの経験をもとに、シリーズDのリリース時には "公開雑談祭"と題して全8回のイベントを開催しました。

 ニュースリリースがないときはブログやスカウトなど連動施策を

イベント集客施策はいくつか試しました。
その一つが「ブログを公開→ブログ内でイベントをPR→申し込みゲット!」という導線です。
以下2つはnote公開後に集客数が倍増しました。

ターゲットの属性によってその手法は無限大だと思うのですが、そのほか私が試したものを列挙してみます。

集客で行った施策とその特徴

イベントの準備に追われがちですが、ターゲットが決まり次第「チャネルを開拓してからイベント準備に着手すべき」と考えるくらい重要だと個人的には反省するポイントです。

【準備編】その道の"プロ"に助けてもらう

これからイベントを初めて実施する方にはその道の"プロ"に相談することを強くオススメします。
私も初めてのことが多かったので、以下を観点で社内メンバーに相談したり、検索して情報を探したり、他社のイベントに参加してみたりしてました。

- イベントタイトルやイベントページの細かい文言
- ウェビナーの配信設定や、機材の準備方法
- イベント当日の香盤表の作り方
- イベント当日の資料やトークスクリプト
- アンケートの取得方法、導線設計

イベントタイトルはぎりぎりまでこだわり、反応が悪ければ差し替え

特にイベントタイトルは、スケジュールぎりぎりの1分前まで相談するくらい、かなりこだわり助けてもらいました。
集客チャネルと相性の良いタイトルをつけることは超重要で、集客開始後の申し込みスピードが全く違いました

  • 32文字〜35文字程度にまとめる

  • ターゲットが「自分のことだ」と認識できるキーワードを前半に入れる

  • よりTwitterらしい&SmartHRらしいタイトルにする(メインの集客がTwitterだったため)

を意識して、「火曜〜木曜のお昼or夕方、みんながTwitterを見ているころに公開&拡散」を行います。

集客開始後3時間程度で申込者が30〜50名くらいになればタイトルはそのままに、10名前後に留まればタイトルの変更もしくは集客施策の強化を行っていました。

【運営編】イベント中に質問を集めたいときは、序盤で一つ答える

イベント主催者や登壇者は、イベント終了までのあいだ、
「盛り上がるかな…」
「参加者は興味をもってくれるかな…」
という不安をずっと抱えていると思います。

そのような不安を払拭するため参加者の反応を感じたいときには、私は序盤に参加者からのコメントを集めるようにしました。
ただ「コメントをください!質問ください!」と言っても集まらないので、以下をよく実施していました。

  •  イベント冒頭チャット欄に「昨日食べた晩ごはん」を投稿してもらう

    • → コメントのハードルを下げるアイスブレイク

  • イベント序盤にQ&Aに答える

    • → 書き込みがなければ司会者から質問。一つ答えると質問がぞろぞろと増えます。

逆に本編に説明を割きたいとき(例:ノウハウや事例紹介系のイベントでは参加者の期待値が「話を聞くこと」なので説明に時間を割きたい)場合は、後半まで質問回答を控えていました。

【ツール編】スモールスタートはスタートアップの鉄則だった

これは「すぐにやらなくても良かったこと」なのですが、
採用広報プロジェクト開始時にマーケティングオートメーションツールを導入しています。

  • 応募前に接触した方々の連絡先を蓄積するためのデータベースや連絡手段がなかったこと

  • 一度接触した方々と長期的にコミュニケーションを取りたかったこと

が理由でツールの導入を決めたのですが、時期が早すぎたと思います。
幸い「公開雑談シリーズ」が好評で内定実績もでたので良かったですが、
うまくいく手法を一つ見つけるまではオペレーションの最適化は不要(もしくは優先度が低いこと)だと学びました。

オペレーション構築よりもコンテンツ発掘。

ターゲットと効果的な訴求内容を検証するときには、以下のようなサイクルが良いのではと感じています。

  • 社内メンバー(もしくは詳しい人)にヒアリング

  • ツイートしてみる(もしくはしてもらう)

  • ブログ記事にしてみる

などを通じて反応を伺い、良さげなコンテンツの方向性が見つけられたら、

  • 集客チャネルの策定

  • イベントの企画

  • カジュアル面談の獲得へつなげる施策の策定

をするのが良さそうです。

これを繰り返していくのが良いサイクルのような気がしていて、ターゲットやコンテンツが複数に分岐するようになったら最適なツールを模索するのが良いと感じました。

【目標設定編】“連絡できる関係”をいかに増やすかという観点

これは「まだできていない」「今後改善したいこと」なのですが、採用広報プロジェクトを開始した当時は、

  • エージェント様以外のチャネルでの内定承諾数

  • エージェント様以外のチャネルでの応募獲得数

  • タレントプール数

にそれぞれ目標数値をたてて活動していました。
しかしこれらの目標の立て方には2つの課題を感じていました。

  1. “エージェント様以外の”という区分に違和感がある(エージェント様無しでの採用活動は考えられない)

  2. “数”だけを追い求めると本質見失いがち。ブランディングエクイティや広報的な観点も考慮した数値にしたい

もともと「候補者様と長期的にコミュニケーションをとり、3年後や10年後いつかタイミングがあったときにSmartHRでの就業や協業を検討してほしいな〜」と考えながら活動をしてきたので、
候補者様が望むタイミングで連絡がとれれば、チャネルはあまり関係ありません。

  • 候補者様と連絡がとれる状態である

  • 求人のオープンやプロジェクトの立ち上げなど会社ニーズが発生したときに素早く連絡ができる状態である

という要素を目標設定でおさえられると、課題感が解決できるのではと感じています。

今後はフィールドを変えて、やっていき💪

2022年からはグループ会社のLooperに参画し、COOとしてプロダクトの開発・販売を行います。
「なぜ採用担当からLooperに?」と疑問を持たれる方もいらっしゃると思うのですが、それはLooperの事業ドメインが大きく関連しています。

Looperは「採用・人材配置」などの領域に関わるプロダクトで、ひとことで表現すると「企業独自のタレントデータベースを構築し、運用を支援する」サービスです。
例えば、採用活動で過去お見送りや辞退になったタレントプールデータと求人をマッチングし、採用担当に自動でレコメンドすることができます。将来的には退職者(アルムナイの構築)や既存社員などのタレントデータを取り込むことで、採用や配置における企業の組織・人事戦略の支援を目標としています。

これまでの採用活動の現場で感じていた課題をLooperで解決し、企業と個人の新たな関係構築方法を見出したいと思っています!楽しみ!

【PR】Looperでは積極採用中です

すでにPoCとして複数社にご導入いただいており、今後本リリースに向けて組織づくりを行っていきたいです。
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