シノビガミにおける各流派の持ちそうな奥義と合いそうな奥義について。(前半)
各流派において持ちうる奥義と合いそうな奥義を独断と偏見によってここに書くだけである。(斜歯忍軍、鞍馬神流、ハグレモノ)
まずは斜歯忍軍から。
斜歯忍軍
クリティカルヒットについて
つけられる流派限定強みは
「試し」のみ。
逆に流派限定弱みは
「増幅装置」「生存反動」の二つである。
試しについては一度おいておくとして、増幅装置、生存反動と二つも弱みを持つことができる贅沢な奥義改造である。
ただし、増幅装置、生存反動ともにリスクも大きい弱みである。
生存反動はほぼ「シノビ限定」の弱みと言い換えても良い。
協力型のボスへ使うにはあまりにも取り回しが悪い。普通は増幅装置で良い。増幅装置で無い利点を活かすなら接近戦ダメージをもらってうっかり器術が飛んでしまった時でもクリヒを振り回してなんとか勝つ、勝ち筋が見出せる、というところだろうか。ただ、あまりに難しい制限だ。これなら裏忍器や四天脳候補などで他流派の弱みを持ってくるという手法を取った方がよっぽど強いと思える。
増幅装置についても、強いは強いのだが、うっかり器術にダメージをもらってしまった時に機能不全になるのがあまりに痛い。
この増幅装置という弱みはどの奥義にもつけることのできる弱みだが、クリティカルヒットにつけるにはあまりにリスキーであると言える。
これ即ち、「ノーガードで殴り合おうや」と弱点を晒しながら言っているのである。
少々漢気に溢れすぎている選択と言わざるを得ない。
総じて、クリティカルヒットを斜歯忍軍で持つのはかなり難しい選択肢ではある。悪くない選択肢ではあるのだが、他に強い奥義改造がありすぎるのが現状だ。
範囲攻撃について
つけられる流派強みは「試し」を除き「届き」。
流派限定弱みは「増幅装置」「無差別攻撃」である。
そもそも、範囲攻撃は共通の強み、弱みがかなり強い。
よっぽどのことがなければ撃ち/人数限定(or射程低下)で事足りる。
つまりそうではない使い方を推奨された強み弱みなのである。
二重改造まで含めると「届き」はかなり厄介になり得る。
届き/乱れ/射程低下/増幅装置
という改造をすると対立、バトロワ型においてかなりの効力を発揮する。
メイン戦闘においてはかなりの脅威だ。
戦闘に参加してないのにも関わらずいきなり射撃2点と変調1点をもらう羽目になる。かなり嫌だ。
ここまで無差別攻撃に対して触れてこなかったがこんなものを持っていく人はまあいない。それこそ、バトロワ型くらいでないと持っていく機会に恵まれないだろう。
しかし、それでは無差別攻撃くんがあまりに報われない。
そこで、無差別攻撃くんの新しい就職場所はボスの範囲攻撃につく「弱み」だ。
ボスが「無差別攻撃」の弱みを持つことはなんらおかしいことではないし、むしろその弱みを持つことで生まれる「フレーバー」すらある。
強大な力を持つボスにぴったりな「弱み」と言えるだろう。
不死身について
不死身については共通のものを除いて強みは「認め」、弱みは「生命限定」となっている。
不死身については何をいうまでもなく「目覚め」「定め」が強いのは言わないでおくが、やはり注目すべきは「認め」である。
ざっくり言うと、認めのついた奥義で回復を行うと忍具が一つもらえるというのが「認め」の効果だが、やはり繰り返して回復できると強いと思われる。もらえる忍具に個数制限はないので「四天脳候補」「裏忍器」などで他流派の強みの「慰み」を持ってくると
くらまし/慰み/認め/増幅装置/生命限定/回復変種
と言うふうに改造を行うと1ターンに一回少なくとも生命力1点と神通丸か遁甲符を一つ手に入れられるという構築になるので面白いかもしれない。強いはさておきと言う話だが。
認めについてはこんなところだろう。
あとは「増幅装置」と「生命限定」の弱みについてだが
これは不死身につけられる奥義改造が"ある"と言うことがとても大事になる。
一つでも流派限定で不死身の弱みが確保できるのなら奥義改造で簡単に
目覚め/定め/回数制限/増幅装置(or生命限定)がつけられる。
かなり火力と生命力の担保になると言えるだろう。
しかし、どちらの弱みも総じてピーキーであると言わざるを得ない。
増幅装置は1/6を当てられるともうその時点で使えなくなるし、生命限定に限れば相手に変調型がいるともうその時点で詰みと言えるほど絶望的な対面となる。不死身を起動したいと思うタイミングは大体は自分の生命点が全て消えた後、不死身でもう一度生命力を確保する使い方がメインなので、増幅装置はかなり厳しい立ち位置にいる。兵糧丸必須だ。
生命限定もかなり難しい。なぜなら斜歯忍軍は機忍がメインで動くことが多い流派なので呪いへの回答がないとかなり厳しいことになる。麻痺も同様に機忍で持ってきた忍法は全て絡繰術で特技が固定されるので麻痺で絡繰術なんて引いてしまった日には絶望の一言に尽きる。
それに回答を出すことができる不死身に"生命限定"の弱みをつけると言うことはかなり"割り切った"戦い方を要求されることになるだろう。
一層、"相性ゲーム"の側面が色濃くする弱みであると言える。
しかし、斜歯は自分で火力を出すことができる流派でもあるので、単純に定め/回数制限で使うものも多い。
結論は、普通の不死身ぐらいの分布になると言える。斜歯だから特別多いというわけではないが、絶対防御の次くらいにはいる構築。
なぜなら機忍についた呪いが回復できるからである。
相手の忍法構築ですでに火力と相手への回避修正への担保が見られると思えるビルドなら不死身の可能性があると言えるだろう。
絶対防御について
共通の仕掛けを除き、流派限定の強みは「重なり」、弱みは「対忍法」となっている。
普通に大判に乗っている分で「くらまし/防御低下」が鉄板の中、新しい選択肢を斜歯忍軍に与えたのが重なりと増幅装置なのである。
と言うより、加えたが正しい。
そもそも斜歯忍軍において絶対防御はかなり選択肢に上がりやすい奥義の一つであると言える。その理由が通常改造なら
「くらまし/増幅装置」で奥義改造の結論となるからだ。
1ターンに一度破りにくい4点ガードを使うことができる。お手軽すぎる。
殺すぞ〜〜〜〜〜!!!!!
増幅装置は器術に汚れやダメージを負うと発動できなくなる奥義だが、そのダメージをくら絶で守ることができるのだ。完全にくらまし/防御低下の上位互換と言ってしまっても過言ではない。
これに加えて、「重なり」で今までになかった集団戦ダメージへのケアもできるようになった。
この流派ブックが出るまでは絶対防御は変調型に弱いよねと言うのが通説ではあったのだが、「重なり」の奥義改造がでたことにより
くらまし/重なり/増幅装置/防御低下
と言う機忍への呪いや絡繰術マヒのケアとなる絶対防御が完成した。
斜歯忍軍のPCを見たらまず絶対防御を疑った方が良いくらいにかなり斜歯忍軍のPCが持ちやすい奥義と言える。
ちなみに「対忍法」について触れなかったがこれも別に悪い奥義改造ではない。うっかり断ちの奥義改造が施されたクリティカルヒットを喰らって死にかけることはあれど、そういうことは稀なので人によっては防御低下の改造ではなく対忍法の奥義改造を施す人もいるだろう。
結論。斜歯の絶対防御はかなり強いし持ちやすい。
完全成功について
共通の仕掛けを除き流派限定の強みは「描き」、弱みは「電網依存」である。
どちらも総じてかなり難しいと言うのが結論だ。
「描き」をつけるのはまあ良いとして、生きる場面があまりにも少ない。
成功したら変調が一つ回復するらしいが、一つかよ、と言うのが素直な感想である。全部回復したら強すぎるのはそうなのだが。
どう考えても大判に乗っている強みが強すぎるためこの現象は起こっている。かわいそうだが、「描き」はあまり使われることはないだろう。
続いて弱みの「電網依存」だが、これもまた難しい。対立型ならこれを持っていくこと自体がリスクになる。他人に奥義がバレた状態で使うと言うのは結構怖い。クライマックスフェイズでしか奥義使いません!と言うならこれは全て解消される悩みなのだが、完全成功を持つ以上、メインフェイズでもその性能を遺憾無く発揮することを想定するとやはり、メインで使って奥義の情報がバレて、クライマックスになる頃には敵に初見で破られる、と言う事態になりかねない。
これがまだ協力型のセッションなら救われるところはある。
自分の奥義が破られたところで大した損害ではないし、そもそもシナリオによっては電網依存の完全成功をメインフェイズ中に行ってもボスがまだ誕生していない、その場にいない状態のため、情報を手に入れることができないという状況も考えられるからだ。
協力型セッションなら、心強い「弱み」の一つとして数えられるだろう。
また、ここまで流派限定の仕掛けについて貶してきたが、別に斜派忍軍が持つ完全成功が弱いと言うことではない。
「増幅装置」が全てを解決してしまうからだ。
普通にくらまし/増幅装置のついた完全成功とか手がつけられない。
タイマンなら普通に負ける可能性がある。
というかどの奥義もくらまし/増幅装置ができる時点で強い。
ただし絶対防御ほどの安定感は無くなるので、メインフェイズでの情報戦に失敗しない、または輝きでスペ型を組むという構築上のメリットと生命力をいつ何時も守れる絶対防御との兼ね合いを考えるべきだろう。
また、四天王候補や裏忍器も考えるとかなり選択肢は広がる。
結論。斜歯の完全成功は結構強い。持つかどうかは人に左右される。
判定妨害について
流派共通の仕掛けを除いて強みが「背き」弱みは無しとなっている。
「背き」についてはかなり良い仕掛けだと個人的には思っている。
あとF値が1高ければこいつファンブルになるんだけどな、という状況で1あげられるというのはかなりでかい。使うかどうかはさておきという話ではあるが。
判定妨害を使うのはどういう流派か考えた時に真っ先に思うのは「自分の流派の忍法で相手の回避にマイナスの修正がつけることができない流派」であると思う。
できない、は言い過ぎだが、火力を上げるのは得意だけども、相手に当てるのが苦手、という流派やPCが持つ印象が強い。
その目線でいくと、斜歯はそこそこの選択肢がある。まず機忍で火力も相手へのマイナス修正も自在にかけることができる。となるとやはり判定妨害を持つ印象はかなり薄い。
果てには【忍法開発】によって回避修正をかけることは意図も容易く行われることになったのでここでもまた理由を奪われてしまっている。
結論としてはそのPCの構築によると言える。
火力だけ上げてどうやってその攻撃当てるんだ、という疑問が浮かんだら判定妨害を疑ってもいいかもしれない。
全体数はかなり少なめに見える。
追加忍法について
大統一忍法が強すぎる。流派仕掛けもここに書ききれないくらいある。
しかし、どのPCも持ち得るというのが非常に厄介だ。
そもそも追加忍法の奥義をもつPCは全体として少ないはずだ。使いにくいし。
斜歯でもそれは同じだ。使いにくいことには使いにくい。
ただ、使った時があまりに強力だ。
大統一忍法+殺し/使用許諾とかついた魔拳や銃躙を想像してほしい。あまりに強い。
結論としては持ってる数は他流派と比べて多くはあるがそれでも少数だろう。ただ、使った時の破壊力が他の流派と段違いなので注意すべし。
鞍馬神流
クリティカルヒットについて
鞍馬神流の流派仕掛け、共通の強みは「凄み」、クリヒ限定で「立ち会い」「刻み」がある。
逆に流派限定の弱みは「一戦一撃」「正々堂々」となっている。
個人的にはかなり強いと思っている。
対立型なら「立ち会い」はかなり選択肢に入ってくる。
背景「切り札」など合わせると破られにくい上、相手はこれを一人で破らなければならなくなり、相当な負担を強いることができる。
「刻み」は協力型で強い。正々堂々と合わせて使うと、ボスにさっさと刻み付きのクリヒを打ってしまって、相手の奥義を牽制するという使い方がある。常時+2というのはかなり大きい。くらましが無効化できていると思えばその効果の絶大さはわかるだろう。
また弱みの方も見ていく。
「一戦一撃」。くっそ重い。ただミソなのが、「回数制限」と異なり、一回の戦闘シーンで一回しか使えなくなるだけで、セッションを通してみると何度でも使うことができる。また、前述の回数制限と合わせると弱みを一個踏み倒すことができる。断ち/乱れ/一戦一撃/回数制限とかのクリティカルヒットが飛んできたらあまりにも漢気すぎる。格好いい。
「正々堂々」も、相手が妖魔ボスならどうせ6点以上は常にあるし、クリティカルヒットを振り回すにあたって困ることはほぼないと言えるだろう。使い勝手のいい改造だと言える。
結論は鞍馬神流のクリティカルヒットは結構強い。
ただ、普通にメイン忍法でも火力が出せるため、採用されていることは結構少ないように思える。
範囲攻撃について
流派共通の仕掛けを除いて強みが「狙い」「刻み」、弱みが「懐」「正々堂々」
前述した斜歯忍軍でもあったがそもそも大判で強み弱みが完成されている。
「狙い」「刻み」が活用されることはなかなか少ない。
「刻み」については前述した通りであるが、
「狙い」についてはなかなか面白い効果を持っている。
効果に「奥義破りを他人任せにしてると死ぬよ」、と書いてある。
対立型、バトロワ型に持っていくとかなり脅威になる奥義と言えるだろう。
「懐」についてだが、これはバトロワ型に持っていく際に人数限定をとるか、射程低下をとるかに一つ選択肢が加わるようなもので対して大きなものではない。
結論として言うと、強いには強いのだが、あまり鞍馬で持っている印象は少ない。想像よりは多いのだろうが、バトロワでない限りは自分のメイン忍法で殴った方が火力が出ると言う結論になりがちだからだ。
不死身について
流派共通の仕掛けを除き強みは「務め」、弱みはない。
務めも、使った際に逆凪から回復できるというなんとも控えめな効果だ。
だからといって鞍馬神流のPCが不死身を持ってないかというとそうではない。
むしろ逆で、一番持っているまである。
なぜなら、前述もした通り、鞍馬神流と言う流派は自分の忍法枠に積める忍法に秘伝だけでも【音断】【狭霧】、流派忍法なら【陽炎】、攻撃忍法も【春雷】や、【神槍】、それぞれ裏柳流の【月影】と合わせてメイン忍法のみで相手への回避修正や火力は事足りているため、あとはダメージレースに勝つための奥義を仕込むのがセオリーと言える。その中で、不死身と絶対防御が上がるわけだ。
不死身であれば自分は少なくとも10点を持った状態で相手と殴り合えるとみることができる上、変調などにも対応しやすい。
総じて、鞍馬神流は不死身(もっと言うと定め)を持っていることがかなり多い。
絶対防御について
流派共通の仕掛けを除き、強みはなく、弱みに「近接防御」のみとなっている。
冒険企画局からの「くらまし/近接防御欲しいやろ^^」という声が聞こえるようだ。
殺すぞ〜〜〜〜〜〜!!!!
腹が立つことにこの奥義改造はかなり強い。不死身での記述通り、ダメージレースに勝つ手段としてこの「くらまし/近接防御」は化け物かと思うほど強い。唯一、変調への対応ができなくなるので、そこは不死身とうまく差別化できている点だろう。
結論として、かなり鞍馬は絶対防御も選択肢に上がる。絶対防御でないなら、不死身、不死身でないなら絶対防御と言えるほどに分布していると思う。独断と偏見だが。
完全成功について
流派共通の仕掛けを除いて強みは「努め」、弱みは「戦闘集中」となっている。
務めは微妙だという話を前述の不死身でしたが、じゃああまり使われないのかというとそうではない。
ひとえに、秘伝忍法【白竜】の存在にある。
この忍法は実質中忍頭から取れる忍法であり、宗家9点分の価値がぎっちり詰まっている。スペシャルしたら5点確定なのだからまあ強い。
戦闘集中というのもそこそこに都合が良い。
最悪、鞍馬神流という流派はクライマックスフェイズで自分以外の全てを破壊し尽くせば勝ちなので、いくらメインフェイズで躓こうがクライマックスフェイズで活躍をすれば全く問題がないのである。
長々と話をしたが、言いたいこととしては
くらまし/輝き/分野限定/戦闘集中の完全成功は結構いるということだ。
そうでなくとも、戦闘集中というのはそこそこに使い勝手は良い方の弱みなので十分に鞍馬神流のPCが積んでくる可能性はあると言えるだろう。
判定妨害について
見たことがない……と思っていたが書いてる途中にもう反例が二人出てきた。
なんなんだ。
「見たことがない」といっていた理由については前述の通り、メイン忍法でマイナス修正がつけられるからである。要らんだろう。普通。
その前提をあえて逆手に取ってこの奥義を打たれた日には諦めよう。
結論としてはかなり少数派(のはず)。
追加忍法について
流派限定の強みとしては「尖らし」、弱みは「攻撃専科」がある。
おそらく意外といると思われる。
なぜなら鞍馬神流は「巡らし」がなくとも強い攻撃忍法を備えているからだ。これで尖らしの雷火とかが飛んできた日にはかなり堪える。
追加忍法を持つということはかなり自分の身を危険に晒すことに他ならないが、それ以上のダメージを持って相手を叩き潰せばいいという精神で鞍馬の追加忍法は出来上がっている。脳筋か?
結論は、意外といるかもしれない、というところだ。出てきたら十中八九尖らしだろう。強いし。
【凄み】について(2024/8/31 追記)
瀧本さんがこの1年で凄みを使ったり使われたりして、これは別個で記述が必要だと思ったのでここに追記することにした。
【凄み】とはプロットが2以内のキャラクターがサポート忍法を使用したとき、そのサポート忍法の効果を無効化する奥義として発動することができるようになる奥義改造。
ちなみにこれ、目標に取ってるわけではないので【滅び】が帰ってきたり【近接防御】の弱みによって【凄み】の射程が減ったりすることはない。
覚えておくといい。
正直に言おう。かなり強い。特に人と戦うに当たってかなりの強さを有する。
サポート忍法ならなんでも止めることができるので、判定の必要のない忍法、例を挙げるのなら【忍法研究】や、果ては妖魔忍法も止めることができる。【見越】をも止められるようになります。
バフ系の忍法(獣化、大権現などetc)を積む人たち、デバフやその他補助系統の自分の手番を消費する忍法(喘縄、夜駕籠、呟鬼)など構築の中枢となっているサポート忍法達は数多く存在する。
そういうサポート忍法達をこの改造で止めてやると戦闘を大きく有利に進めることができるはずだ。
ハグレモノ
クリティカルヒットについて
流派共通の強みは「荒らし」、クリヒ限だと強みは「いただき」、弱みは「最低速度」である。
クリティカルヒットはかなり持つことが多いかなと個人的には思っている。
理由は二つ。
一つは【独創性】の存在により、二重改造が容易であること。
二つは自分の流派で相手に回避にマイナスを掛ける手段があまり無いためである。
正直に言えばハグレモノでクリヒ型作ろうなんて簡単なことである。射程すら【影分身】によって実質克服できるので、くらまし/乱れ/最低速度/威力低下とかで簡単に接近3変調1を飛ばしてくる構成が組める。
プロット1に攻撃できないという弱点はあれど、強い。
ちなみに「いただき」について触れてないが、これもまあまあ強い。
私が「いただき」のクリヒを喰らって「兵糧丸いただき〜」といって頂かれた時はかなりイラッとした。
冗談はさておき普通に強かったりする。相手のリソースを削ぎつつ、こちらのリソースを増やすという行為自体はかなり強い。十分選択肢のうちの一つと言えるだろう。
結論。かなり持ってる人はいる。
範囲攻撃について
流派共通の仕掛けを除いて、強みは「潜み」、弱みは「異変呪縛」、「居所誘導」となっている。
最低速度がないのがまだ救いだったと言えるだろう。
最低速度があったら、世はまさに大範囲攻撃時代になっていただろう。
「潜み」についてはかなり強い。
回避型を組むにあたって潜みをつけた範囲攻撃を振り回して、相手からの攻撃は回避するという手段が取れる。こと「適当に振り回す」ことのできる奥義として範囲攻撃はかなり優秀と言えるだろう。
「異変呪縛」、「居所誘導」もかなり構築に左右されるところではあるが、特段厳しい弱みではない。
しかしどう考えても大判の「人数限定」「射程低下」で事足りる。
これについてはかなり大判に載ってる改造が優秀すぎると言わざるを得ない。
総評としてはかなり可能性としてあり得る、というところだ。
潜みor撃ちor貫き/くらまし/人数限定/射程低下とかさらっと考えただけでかなり強力だ。
どれもこれも、独創性がこの奥義を取るという選択肢を強くしていると言わざるを得ない。
不死身について
流派共通の仕掛けを除き、強みは「慰め」、弱みは「回復変種」がある。
はっきり言ってかなり強い。
何度でもいうが、独創性の存在がかなり大きい。
定め/目覚め/回数制限/回復変種などは鉄板の構築と言えるだろう。
「慰め」についてもこれもこれでなかなか気持ち悪い。
毎ターン少なくとも1点はリジェネ状態であると考えるとこのシノビガミというゲームにおいて非常に強力である。
くらまし/慰み/回復低下/回復変種という改造を行うと
毎ターン、破られない限り変調は全て回復し、1点回復を行うというとんでもない奥義に早変わりする。
「不死身なんて大体回数制限やろ^^」と舐めてかかると痛い目見る。
回数制限以外の選択肢を出現させたという点でこの二つの奥義改造は非常に大きな役割を果たしていると言える。
しかし、結論としてはハグレモノで見るとかなり不死身を持つ人は他の流派に比べて少ないように思える。
もちろん持つ構成もある上、前述したリジェネ戦術も行えるのだが、取り回しが良いということではない。
なぜここまで不死身を持つ人があまり増えないかというと
他の奥義改造が強すぎるから、という点が挙げられる。
少なくとも最低速度のついた4種類の奥義は、他の奥義に比べてハグレモノは所有している可能性が非常に高くなる。最低速度が便利すぎる故に奥義がかなり固まっているということだ。
まだあと4つ奥義を残しているが、先に結論を書く。
最低速度のつけられる「クリティカルヒット」「絶対防御」「完全成功」「判定妨害」、この4種の奥義がハグレモノでよく持たれる奥義と言っても過言ではないのだ。
絶対防御について
流派共通の仕掛けを除き、強みは「潜み」「弾き」、弱みは「最低速度」である。
「弾き」については大判にもある仕掛け「流し」「返し」の奥義verだと言える。使い所についてはかなり難しいが、使えると格好いいかもしれない。
そして最低速度についてだが、
夢の「くらまし/最低速度」が可能である。
3プロ以上にいれば破られにくい4点ガードが1ラウンドに一回吐ける。
超強い。
殺すぞ〜〜〜〜〜〜〜!!!!
正直に申し上げるとこれ以上に書くことはない。
ハグレモノが最低速度をつけたくら絶を持つなんて至極当たり前のことレベルでこの改造もいる。独創性がついてないPCが3以上にいたら絶対防御の存在を疑ってみよう。かなりの確率で当たるはずだ。
完全成功について
流派共通の仕掛けを除き、強みはなく、弱みに「最低速度」がある。
じゃあ使われないのかというと全然そんなことはない。
最低速度という弱みはドラマシーン中に使うとその効果を踏み倒すことができるため、探索において無類の強さを発揮する。
私は結構好き好んでくらまし/最低速度の完全成功を使う。
独創性までつけば、ここに輝き/分野限定なども入れてスペシャル型に早変わりなのだ。
なんだかもう察せられているような気がするが
完全成功が強いんじゃなくて最低速度が強い。
総数としてはそこまで多くないが、使うならスペシャル型が多いイメージ。
凶手のみや、水晶眼のみなどといったスペシャル値10で振るような構築の時は十中八九これだ。
….にしてもはやり、総数は多くはないのだが。
判定妨害について
流派共通の仕掛けを除き、強みは「揺らぎ」、弱みは「最低速度」「異変呪縛」「妨害分野」となっている。
珍しく、流派ブックで一つの奥義に3つも弱みが追加されている。
「揺らぎ」についてはかなり強い。
完全成功に対して数少ないメタカードになりうる改造である。
持っておくと3セッションに1回くらいは刺さるかもしれない。
弱みについては「妨害分野」のみ話しておく。
「妨害分野」は自分の持っている特技以外の判定妨害が出来なくなるというものなのだが、要するに「攻撃に使え」「先手必勝」ということである。
ここまで語らなかったが今ここで私の所感を話す。
多分ハグレモノが持って一番強い奥義は「判定妨害」だと思う。
彼ら彼女らは判定妨害のエキスパートでもあり、同時に、自分の火力を上げることに関しては事欠かないのだが、相手の回避修正にマイナスをつけることに苦労する場面が多い。
そこで「判定妨害」なのである。
くらまし/驚き/揺らぎ/最低速度/妨害分野/分野限定
と三重改造しても先手必勝、自分が高プロットに言って相手を叩き落としてこちらから大ダメージを与える奥義としてなんと心強いことか。
冒険企画局から「ハグレモノは早さなんだ!とにかく早さなんだ!!」という、熱いメッセージを感じざるを得ない。
実際問題、身内卓のハグレモノが一番持っていたのは判定妨害だった。
ハグレモノと接敵したなら判定妨害に気をつけよう。
もっとも、気づいても抗えるかはあなたの出目次第なのではあるが。
追加忍法について
流派共通の仕掛けを除き、強みはなく、弱みに「気力消耗」のみとなっている。ちなみに使い勝手は別に悪くない。
ハグレモノは総じて高プロットに行って戦うことが多い為、コスト不足に悩まされることはあまりないのだ。今更コストが1増えたところで大した弱みにはなっていない。
惜しむらくはやはり最低速度がないことだ。追加忍法にこそ欲しかった。
評価は別に悪くないが、使う人もあまり少ないというのが正直なところだろう。ハグレモノだからといって必要以上に追加忍法のことを警戒する必要はあまりない。
つらつらとここまで書き連ねていると1万文字を超えていることがわかった。
このまま行くと2万文字になって読む人にそれとない圧を与えてしまうので一度ここで区切りとする。