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愛憎芸 #10 『back number、友達の婚約、友達の涙』
ラブソングがこれだけありがたがられるのは少子化対策のためだと思う。単純明快な言葉で恋愛の喜びや苦しみが歌われ人々はそれに共感していることになっている、それを前提に、様々な広告は掲げられている。
back numberは一見、その文脈に加担していると思われがちなアーティストなのだが彼らの芯は全く違っていて、常に「聞き手の心の1番近くで歌う」ことでロックンロールを燃やし続けている。清水依与吏しか書かない歌詞があり過ぎる。
交差点で君を見付けた時に目があった瞬間で時間が止まる 信号は青に変わり誰かの笑う声がした まだ私は動けないでいる
地下鉄の窓に映り込む 疲れ切った逆さの君が 君のためにこの歌を歌ってる
恋も愛も憧れも夢も信念も呼び方が違うだけかかった人にだけ価値が生まれる魔法の話
など。近年back numberが「男らしさからの解放」という側面から語られるようになってきてうれしい。「女々しい歌詞」から「心の内を吐露する歌詞」に受け取られ方が変わってきている。NHKの番組協力で彼らを観た。やはり唯一無二、ライブ良…これからもますますそのまま…
…少子化対策だ…(とてもいいとおもいます)クリスマスソング、マジで清水依与吏らしくない歌詞でこれが一番売れたのが私はとてももどかしかったので、これを超える勢いで水平線が売れたのが切にうれしい出来事なのです。あの曲の歌詞、清水依与吏のすべてみたいな感じですから。とはいえクリソン、ライブだと音の重厚感が増してめちゃくちゃかっこよくなる。さすが小林武史である…
そのback numberのライブに、2017年からずっと一緒に通っており来年のドーム公演もすでに2daysでご一緒することが確定している親友がおり、彼女がついに結婚する運びとなったそうだ。心の中で「人妻とback number2days…」と思いつつも、あまりにいろいろ共有しすぎていてぬるっとお祝いしてしまった。いつになるかねえ、そろそろねえ、という話をここ1年ずっとしていたし、ついにね!という感じ。少し寂しくなるけど彼氏さんも大学の先輩だしなぜか親近感すら抱いてくださっているそうで、家族ぐるみでよくしていただきたい。
その話をした5分後くらいに自分の転職の話になって、「瀧本君はいつ仕事をやめるの?」というソリッドな質問をいただいたりした。そして「瀧本君には、まず健やかでいてほしい、あれ、涙出てきた」となぜか彼女は泣いていて知り合ってからの年月を思う。大学2年の新入生歓迎シーズンの時期、新入生歓迎につかれ正門で昇天していた(友人談)彼女に声をかけたことから始まった交友である。今でこそ共通点も多いのだが当時はアニメオタクだった彼女と全くそれを観ない私という交わり合うのか?という関係性をつなぎとめたのがおそらくback numberというバンドで、何度もライブに足を運ぶうちに当然人生観を語るようになり6年来の友人になった。おそらく心の底から尊敬しつつもどうか長く、そしてゆるくつながっていたい、そう思える友人は彼女以外にいないのではあるまいか。この絶妙なバランス。「瀧本君にはずっと文章を書いていてほしい」と折に触れて言われることを、それを希望としているから、私はまだMicrosoft Wordを捨てきれないでいる。おそらく私の人生で唯一、同じバンドを好きだったおかげで本当に仲良くなれた友達。ありがとうback number…
そのback numberが紅白に出ます!!!!!「曲がいい」ただそれだけを、飾らず純粋に歌い上げるのでしょう。歌うことがほぼ確定である「アイラブユー」はそうさせる曲です。いちばんいいときに紅白に出られている気がして、そして最近のNHKの、星野源か!?ってくらいの寵愛ぶりには涙が出ます。ありがとう、ありがとう…