初めての台南&高雄旅行のアドバイス 前編
2023年4月から、台湾では海外からの旅行者の受け入れが大幅に緩和され、「コロナ以前とほぼ変わらない」入国方法になったそうです。台湾旅行を計画している方の中には、「次回は南へ行ってみようかな」とお考えの方もいるかもしれません。
そこで南部大好きな自称「台湾南部党」の私から、台南・高雄へ初めて行く場合の旅行計画の立て方をアドバイスします。
◎表紙写真は、高雄に行ったらぜひ乗りたい旗津フェリー
旅行日数はどうするか
台北周辺だけなら2泊3日でもいいのですが、南部へ行くのであれば、3泊4日はほしいところです。
なぜなら飛行機が台北発着だと、南部は意外と時間がかかる。
・「新幹線で台北から90分」とうたっていますが、台湾新幹線の本数は日本の東海道新幹線とかを想像してはいけません。
・桃園空港を使う場合、空港から一番近い桃園駅でもそこそこ離れています。新幹線の乗車時間は1時間台でも、桃園空港から台南か高雄へは3時間以上かかると思ってください。松山空港の場合も、ほぼ同様です。
補足:高雄空港発着の場合は、松山や桃園に比べて発着便数が少ないです(旅行料金も高いと思います)。
そういうわけで、行き帰りの各1日は移動で時間を取られる。よって台南か高雄の見どころの多さを考えると、なか1日の2泊3日では厳しいです。
高鉄パスより現地に泊まろう
台北に荷物を置いていけるし、様子見程度に南部へ行こうと思ってる方にとって高速鉄道の3日パスは便利そう・・・ところが上記のように、新幹線の本数は多くありません。
特に市街地と駅が離れている台南は、思いのほか時間がかかります。私は過去、台北からこのパスで台南へ来る方と待ち合わせた時、2時間以上待たされました。相手曰く「台南に止まらない新幹線があり、高鉄から台鉄までこんなに時間がかかると思わなかった」。
南部の宿泊費の安さ(台北よりかなり安い)や夜までたっぷり遊べる利点を考えると、私は南部での宿泊を強くおススメします。
宿泊地に迷うなら高雄
台南と高雄のどちらに泊まるか迷うなら、高雄がいいでしょう。
・新幹線の始終駅・新左営、高雄空港とも、高雄市街地にあります。空港が台北・桃園・高雄のいずれでも、アクセスが良いので気分的に楽です。
・高雄の方がホテル数が多い。また地下鉄とライトレールが発達しており、海外のバスを乗りこなせるか不安な人でも、市内移動が楽です。夜市にも簡単に行けます(台南の夜市は、いずれも中心部から離れています)。
・台湾第2位の都会なので店が非常に多く、買い物・飲食とも選択肢が広い。
・台南は1時間、屏東は30分と、南部拠点にも便利です。
ただし台南には、古民家(といっても築70年ぐらいが中心のよう)を改造したB&Bが増えているので、そういうものがお好きな方は泊まってみるのもいいですね(この手のお宿は意外と値が張りますが)。女性に人気の神農街は、夜の方が風情があるので、台南に泊まるならぜひ行ってみたい場所です。
台湾南部の詳しい現地事情は、拙著『台湾南部で暮らしてみれば』、歴史的なことは同『台南夜話』もご覧ください。