アクタージュは好きだが、このまま打ち切りでいい
「アクタージュ」の原作者であるマツキタツヤ氏が逮捕された。
アクタは好きな漫画なのでこの知らせは残念だったが、なんだか自分はあんまりショックを受けていない。相対的に心穏やかだ。
罪状が普通に最悪なので同情心も湧かないというのはあるかもしれない。おそらく叩けば余罪も出るだろう。とんでもなくバカなことをしでかしたな、と思うし、弁護の余地もない。アクタージュはこれにて打ち切りで構わない。というか、そうしたほうがいい。
作品に罪はないと言われるが、作品によって生じる利益は作者によって生じる利益だといえる。このまま集英社がアクタージュで利益を得ることはマツキタツヤ氏を使って利益を得ることと同じだ。企業イメージ的にそれは問題だろう。
そもそも今回の事件は被害者が明確に存在しているののだからそちらへの配慮が必要だ。児童ポルノの単純所持で捕まった和月氏や未成年との合意の上での性交渉で捕まった島袋氏と比べても、加害と被害の関係性がはっきりしている。加えて、今と島袋氏の時代は価値観がかなり違う。なのでこれらの漫画家の前例と今回の例はワケが違う。まず復帰はない。作品の続きも望むべくもない。
その上で私はアクタージュという作品は好きだし回収騒ぎになる前に単行本を紙で揃えたほうが良いかな〜などと思っている。作者が極悪人だろうと作品の面白さは変わらないからだ。私はそこに対する頓着は特にないんだな、と今回の件で初めて自覚した。罪を許さないことと作品を楽しむことは全く別の話だと思っている。そこを切り離して考えたくない人だって大勢いるだろうが、少なくとも私はそういう感性なのだなと思った。そしておそらくこういう考え方は世間的に叩かれるものだろう。犯罪者が作ったものを読みたがるなんて、被害者もいるのに!とかなんとか、そういう具合で……
繰り返しになるが、私はマツキタツヤ氏は最悪だなと思うしさっさと罰を受けて二度と漫画に関わらないで欲しいなと思ってるくらいなのでそういう心理も理解できる。できるけれど、その感情は作品に触れる際には完全に分離してしまう。おそらくこういう考え方の人は決して珍しくないだろう。言えばヒンシュクを買うので言わないだけで。私は言ってしまったけど。
こういう気持ちになることは稀なので何か書いておこうと思って書いた。特にオチはない。