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フジファブリック 20th anniversary 3マンSPECIAL LIVE at OSAKA-JO HALL 2024「ノンフィクション」 20241110 の思い出

数日経ってしまったので、かろうじて覚えていることをベースにしつつも、この日に披露された曲たちへの思い出語りをメインに書こうと思う

人物については敬称を略してたり略してなかったり、流石に思い入れがある故か、文章の流れもしくは何となく変えています。「です・ます」を使ったり使わなかったりも気分次第です

この記事は別にオフィシャルのものではないので、いちいち目くじら立てないでくれると助かる

そういう前提で見てくださるとありがたいです


はじめに


このライブに行くキッカケはもう、完全に出演ラインナップ一点だけだった

フジファブリック
ASIAN KUNG-FU GENERATION
くるり

この3バンドが一同に会して同じ日のライブをやる

もうそれだけで行くっきゃないと思った。大阪城ホールなんて行ったことなかったし、まず大阪は関東民からすると「遠征」の領域に入るが、そこも乗り越えたると思える価値があった


ライブの情報が初めて出た年初の時点でこの3マンが確定していたので、チケットを購入していた時点では超ウキウキな気分である。完全に「楽しみ☆」だけの気持ちで占めていた。面子キッカケではあるものの、そもそも20周年のお祭りごとだし。翌日は平日なので長くは居られないものの、大阪でプラスして別のことを楽しもうかなと考えたりもしていた


裏ではこんなことになっているなんて思ってもいなかった



活動休止を受け、この日のライブが別の意味においてもメモリアルなものとなった。ただ要因が要因なので当初今回のライブに抱いていた「お祭りごと」のままでは済まない状況となってしまった。「楽しい☆」とは別の感情も芽生えてしまった

結局、当日はライブだけに気持ちを向けることにし、大阪ではあまり寄り道せず、真っ直ぐに大阪城ホールへと向かった


とは言ったものの、ちょっとだけ周辺を散策したという


ライブ当日の思い出

各バンドのセクションではセトリを追う感じで思い出を語りたいと思う

アリーナの最後方にいたので、たくひとの肉眼ではステージ上の機材からどのバンドが一番手であるかを確認できなかった。なので「下手したらフジファブリック一番手ある???」とか思っていた(3バンドとも、2024年現在ではサポートに鍵盤を導入しているため、楽器の構成だけでは極めて分かりづらい状況となっている)

Fブロックのスタンド席から

おまけにステージの上手・下手によくかけられがちな暗幕などが一切ないステージセットだったので「もしかしたら一番目→二番目→三番目という形式でなく、一斉にオンステージするとか?!」とも思ったりもした

まぁ全然そんなことはなかったんですけども

1. ASIAN KUNG-FU GENERATION

導入でも述べたことであるが、誰が一番手なのか天然すぎてわからなかった故、最初にステージへ登壇した際も誰なのかがわからなかった(マジ)。それ故に、1曲目のイントロが鳴らされた時はすんごいサプライズだったのである

1. 茜色の夕日

たくひとはドラムのハイハットが鳴った時点で「うぉっ」となっていた。そして次に鳴ったキーボードのメロディでもって確信した。マジで?やるの?特別な一曲を、彼らはまさかの一曲目でやるのか?!と(この時点でたくひとはトップバッターがアジカンであることに気づいていない)

そしてボーカルが入るタイミング。ここでたくひとはやっとトップバッターがアジカンであることに気づくのだった

「流石にトップバッターがフジファブリックな訳ないかぁ☆」

という気持ちになったが、瞬時に

「うわアジカンが茜色の夕日をカバーしてる!!!!!!あっつ!!!!!!」

と気持ちが昂った

ほんでゴッチのボーカルがめっちゃ合ってること合ってること

「茜色の夕日」は初代ボーカル・志村正彦による曲なのだが、志村とゴッチは声質自体は異なるものの、両氏のボーカルはどこか共通しているものがあるのかもしれない(それが歌唱技術においてなのかどうかは、たくひとはプロではないので断言できない)

なのでこの日にカバーした「茜色の夕日」は、もちろんフジファブリックの曲ではあるものの、ちゃんとアジカンの曲に聴こえた。本家よりギターの音に厚みが感じられて、具体的に言ってしまうと、「『ホームタウン』(アジカンの9thアルバム)の後半パートに収録されてる曲です」と言われても違和感ないぐらい、しっかりアジカンだった

もうこのカバーを聴けただけで、マジで大阪来てよかったと思えた

2. 君という花
3. リライト
4. ソラニン

ここからはアジカンの通常営業。にしても君という花・リライト・ソラニンの並びは強い(直近のセトリを鑑みると「リライト」は意外と久しぶりか?)。アジカンの名刺代わりな曲が3つも並んでいる。アジカン初心者には嬉しい組み合わせである

とはいえ「リライト」のラスサビ前の間奏部分では珍しくゴッチがシングアロングを促していた。もちろんこのライブ以前にも、「リライト」のラスサビ前の例の下りでゴッチは時折マイクを向けるパフォーマンスは行っていたが、しっかりと「ご唱和ください」(要約)と(言葉通り)促しているのは個人的には珍しく感じた

そういえばシンガロングを促す際、ゴッチはこの後に控えるラスサビについて「日本で三番目くらいに有名なサビをご一緒に!」と煽っていた。確かに「リライト」のサビって、歌ってて気持ちいい。こないだ久しぶりにカラオケに行った時、ようやく実感できた


逆に日本で一番有名なサビって何なんやろ

(二番目に有名なサビも気になる)

5. 君の街まで

シングル曲なので定番っちゃ定番とも言えるけど、個人的には珍しく感じた選曲(あまり「君の街まで」をやるイメージ無いんですよね)

もしかしたら、フジファブリックが5年前に初めての大阪城ホールでワンマンライブをやった時のタイトル「IN MY TOWN」とかけてくれたのかな。「TOWN」=「街」みたいな。だとしたら胸熱(余計な詮索)

6. 荒野を歩け

こちらも順当に定番曲。とはいえども、フジファブリックのこれからを想うと、歌詞が何だかリンクしているように感じる一曲

7. 迷子犬と雨のビート with 金澤ダイスケ

フジファブリックから金澤ダイスケ a.k.a ダイちゃんを呼び込み、一曲限りのスペシャルセッション。このセッションを聴いてて、チケットを購入できなかったのでゴッチがツアー中に綴るブログを追い続けた高校一年生の頃を思い出した

ちなみにそのツアーというのはアルバム『マジックディスク』のリリースツアーであり、まさしくダイちゃんがサポートとしてほとんどのライブに携行していた回でもある

当時追っていたゴッチのブログにて、ツアー中の余暇としてアップロードされた写真にもよく金澤ダイスケが写っていた。何ならアジカンの他のメンバーよりも写っている頻度が高かったと思う。当日のMCでも語っていたことであるが、ゴッチとダイちゃんの両者はツアー中の過ごし方とか、そもそもの生活習慣が一致していたことも関係しているらしい

これだけだと微笑ましい関係で何よりですウフフで終わるのだが、個人的にはゴッチの著書『凍った脳みそ』、或いは過去のインタビューで度々語られる『マジックディスク』のツアーでの裏話を知っている身からすると、あの頃のアジカンにおけるダイちゃんの役割が重要すぎるし、よく全うしてくれたと思う(上から目線)

ツアー終了後もアジカンのデビュー10周年ライブにゲスト参加してくれたり(「嘘とワンダーランド」での競演がマジでぶち上がった)、何ならドラマーの伊地知潔と共同での料理の連載まで行っている。金澤ダイスケはアジカンの歴史において欠かせない存在となっている。アジカンのいちファンであるたくひとも実感している

アジカン+金澤ダイスケの組み合わせがこうしてまた見れたのは嬉しい

また見たい

8. 今を生きて

最後に披露された一曲。これもこれでフジファブリックの今後と歌詞がリンクして聴こえちゃいますね

とても良いライブだった

サンキューソノダマンさん


2.くるり

岸田さんの冒頭の挨拶、【西のおっちゃん】感が濃かった(笑)

岸田さんは京阪電車に乗って大阪城ホールへ来たようだ。ここだけ切り取るとただライブ見に来た観客としか思えないムーヴ。ちなみにたくひとはJRに乗って来た

それはさておき、よくよく考えたところ、くるりは京都発のバンド。今回訪れたのは大阪城ホール。デカすぎるキャパは一旦置いといて、距離感だけでいえば大阪もくるりにとってはホームなのではないだろうか(この辺りの詳しい事情は関東圏のたくひとはこれ以上深掘りはできないけども)

普段よりも【西のおっちゃん】感の濃い挨拶をしたのも、慣れ親しんだ関西でのライブだからかしら、と思ったり

1. 東京

「東京」始まり!珍しい〜〜〜

会場の広さと音の広がり方がマッチしていて、これはこれで最高のオープニング。一曲目にメジャーデビューして最初の曲を持っていくというニクい演出。エモい

話は変わるがこんなエピソードがある

(といってもフジファブリックのファンなら有名な話かもしれないけれども、現地で目撃した身分である故、少々思い出話に付き合っていただけると)


たくひとはまだぎりぎり学生だったと思うが、Zepp DiverCity Tokyoで行われた「フジフレンドパーク」を観に行ったことがある。その際、総君の曲紹介で当時新曲だった「手紙」を披露することになるのだが、その時になんでか曲名を「東京」と間違えてしまうハプニングがあった(間違えちゃった自覚はあるようで、その後にちょろっとだけ、くるりの「東京」のイントロを弾いてくれてたりした)

当時の曲紹介の全貌は覚えていないが、東京に出てきてからのこと、色んな出会いと別れがあったこと、そんなことを語っていたような気がする。

だが怪我の功名とでもいうか、後々総君はX(当時はTwitter)で「東京」というタイトルで曲を作ることを宣言した

その後の流れはというとフジファブリックのファンの方からすれば言わずともわかるでしょう

・・・という訳にもいかないので説明しておくと

後に「東京」という曲は10thアルバム『F』に収録されることとなった


くるりの皆さんがどういう意図でセットリストに組み込んだのかは把握していないけれど、ちょっとしたリンクを感じてたくひと的には胸熱


2. 潮風のアリア

「東京」の流れを汲むロックバラードが連チャンで続き、とても気持ちいい時間。この曲は野外フェスで聴いたことがあるのだが、屋内の広々とした会場でも音の広がりを堪能できてこれまた気持ち良い

3. Morning Paper
4. ブレーメン

どこのインタビューだったか、或いはSNSでの発信だったかは忘れたけれども、岸田氏は度々フジファブリック(というか志村存命時の時期)について「ヘンな曲を書くバンド」と評していた

もちろんヘンな曲だったからこそ岸田氏はフジファブリックの曲に感銘を受け、そして志村氏をはじめとしたフジファブリックのメンバーと交流を深めることになる訳だが、個人的にはくるりもくるりで、"ヘンな曲"とまでは言わないものの、なかなか変わったことするバンドだとは思う

この日のセットリストからすれば「Morning Paper」が特にそうで、ロックバラードかと思いきや急に転調してスピーディでタイトなハード・ロックになるもんだから、聴いた時は「何が起こった!?」ってなった

「ブレーメン」も、郷愁を誘う素晴らしい楽曲であるが、(それまでの雰囲気は汲まれてるものの)最後の最後に躍動感溢れるセッションで締めくくられる構成なので、これもこれで変わってる曲だと改めて感じた

そういった一筋縄ではいかないところもまた好き。フジファブリックもくるりも

5. TIME
6. 琥珀色の街、上海蟹の朝

ここにきて「TIME」、急にレアな楽曲が登板するという

情報を追ったところ、「TIME」は今年の京都音楽博覧会でも演奏されたそうだが、その前を遡った場合、最後に演奏されたのは2022年のライブハウス・ツアーとなる

久々・・・どころか、実はこの曲に関してたくひとはあまりリピートしていなかったため、聴いた時は何の曲だったか思い出せなかった。お恥ずかしい。。。

「琥珀色の街、上海蟹の朝」に関しては逆にくるりの定番曲ではあるものの、この曲を過去にライブで聴いていた時は女性のサポート・コーラスが入っていたり、それこそ脱退前のファンファンのコーラスが入っているかのどちらかのパターンで聴いていたので、女性コーラスがいないバージョンで聴くのは地味に初めてだった。なかなか新鮮

7. ばらの花

定番・・・な筈なのだけども、たくひとは意外とライブでこの曲を聴けたことがない(2023年に幕張メッセでやってたLIVE the SPEEDSTARを観に行った時に初めて聴けた)。聴けたことがなさすぎたので、イントロだけ聴いた時は「朝顔」(『感覚は道標』収録)が来るのかと勘違いしてしまった。今回も聴けて嬉しい

わざわざ語る必要ないくらい名曲。ていうかエエ曲

8. ロックンロール with 山内総一郎

「ロックンロール」ではフジファブリックから山内総一郎 a.k.a 総君をお招きし、セッション形式で披露された。珍しく原曲キーのまま演奏していて(普段のくるりのライブではキーを下げて演奏している)、サビでは岸田氏に代わって総君がボーカルを務めた

前述の「アジカン+金澤ダイスケ」の組み合わせは奇跡的に10年前にライブで観ることが出来ていたけども、「くるり+山内総一郎」の組み合わせは、この日までライブで観ることは叶っていなかった。ようやく観ることが出来て嬉しい

総君がサポート加入していたのは2010年末〜2011年頃と記憶しているので、一緒に曲をセッションするとしたら、アルバム『言葉にならない 笑顔を見せてくれよ』から選ばれるのかなと思っていたのだが、選ばれたのは「ロックンロール」。これまたニクい

遡ること15年前。まさしく志村が逝去して間もない2009年12月末。これはたくひとが行ってないライブなので詳細は分からないが、とあるライブハウスでのこと。くるりの岸田氏がひとりでステージに現れ、そこで岸田氏は友人を亡くしたこと、そして亡くなった友人にこの曲を捧げることを語り、弾き語りで一曲歌った。その時に歌われたのがまさしく「ロックンロール」だった

この時岸田氏が言った「友人」というのは、時期からして確実に志村のことを指しているだろう。記憶が正しければ、その模様を撮影してYouTubeにアップロードした方がいて、その結果このエピソードが広まったような気がする(当時のルール上はライブの動画撮影はダメだったと思うけども。いや今もか?)

この曲自体に初めて触れたのは志村がまだ存命の頃で、その時は曲調とか勢いを重視していて歌詞をあまり確認していなかったのだが、15年前の年末にこの情報が廻ってきたことを受けて、改めて歌詞もちゃんと読んでみた。曲調はストレートなミドルテンポのロックンロールな曲でそこまで暗い方向じゃなかったから気づかなかったけれども、歌に関して見るととても切実な想いが込められた曲であることを知った

15年前、亡くなってしまった志村に捧げられた大切な一曲を、こうして広い会場で、亡き志村の後を継いだ総君と一緒に、しかも総君にボーカルを一部お任せする形で披露されたのは、エモい(語彙力不足)

9. La Palummella

岸田氏も認めるほど「ロックンロール」で大団円の雰囲気に包まれていたのだが、総君退場後に最後の一曲という形で「La Palummella」が披露された。出来立てホヤホヤの新曲で、京都音楽博覧会とNHKの何かのスタジオセッション以外の場で演奏するのは初めてだと思う

イタリアの音楽家 ダニエレ・セーぺとの共同制作によって生まれたこの一曲。くるりとは関係ないけども、東京ディズニーシーのエリア「メディテレーニアンハーバー」のポートBGMに通ずる要素も感じられるし(該当するエリア自体が中世・近世のイタリアをモチーフとしているのでポートBGMも当然イタリアの音楽を意識しているとは思う。だから要するにイタリアの音楽。てか例えがディズニーでマジすまん)、とはいえ歌詞が日本語だからなのか、幼い頃、父がよく車内のカセットテープで聴いていた様々な日本の歌謡曲のエッセンスを感じることも出来て、実に不思議な一曲

ちなみにくるりは2024年6月にビクターレコードから離れており、この「La Palummella」は独立後に公表された記念すべき一曲目でもある

つまり今回のセトリは冒頭にメジャーデビューの一曲目に始まり、最後に独立後の一発目の曲を飾ることで締めくくる構成となっている

最後を飾るには実験的な曲かもしれないが、新たな歩みのスタートとなる「La Palummella」を最後にするが、これからフジファブリックとしての活動を止め、新たな道を歩み始めることとなるメンバーに向けたエールなのだと感じた


さんきゅーソノダマンさん(Part.2)


なんかもう書き疲れてきてますが、まだ続けます

3.フジファブリック

恐らくたくひとが観れる最後のライブだと思う(とはいえ、2月のNHKホールはまだ諦めていないけどね)

しかし、アジカンとくるりでブチ上がり過ぎたため、いい意味で冷静に観ることができたと思う

1. Portrait

当然ながらライブでは初聴き。最新アルバム『PORTRAIT』からのタイトル曲

『PORTRAIT』のリリース・ツアーは行われることのないまま活動休止することになる。そう思うと、アルバムの楽曲をライブで聴ける貴重な機会であるとともに、何とも寂しい気持ちとなる

2. 破顔
3. LIFE

「破顔」はちょっと前の曲である故に他のライブではちょくちょくセトリ入りを果たしているのを見かけてはいたが、たくひとは色々とタイミングが合わずライブで聴けていなかった。何とか聴くことができた

「LIFE」の爽快感はいつ聴いてもたまりませんね。ライブでは音源とは違うアレンジで曲が終わるのだけれども、たくひとは「LIFE」に関して言えばライブアレンジの締め方の方が好みだったりする(もちろん音源版の終わり方もこれはこれで良い)。スピーディなまま歌詞も総君の青春時代の情景が反映されていることをどこかのインタビューで見ていたので、その情報込みで聴くと何だかキュンとなります

さらに違うインタビューだと「破顔」に対しても総君は特別な思い入れがあるようで、そういった曲が連続して演奏したことに対して並々ならぬ気合を感じさせますね


だなんて、しんみりしつつものほほんと楽しんでいたら

4. ループ&ループ(ASIAN KUNG-FU GENERATION)

まさかのアジカンのカバー

いや、共演バンドにちなんだ特別な演出をきっとフジファブリックでもするだろうなぁとは勘繰ってはいたものの、まさかのカバー。しかもフル尺ときた

「ループ&ループ」はダイちゃんによる選曲で、(経緯を話してたかどうかはたくひとは忘れてしまったけれども)思い入れがある楽曲として、実は前々からカバーしたかったのだという。今回のライブでもってようやくダイちゃんの希望が実現した形となる

アジカンによるフジファブリックのカバーが凄いマッチしていて何ならアジカンの曲と化してしまっていた訳だが、「ループ&ループ」のカバーはなかなかフジファブリック感たっぷりで楽しかった。シンセのフレーズがもうフジファブリックのそれだった

これは不毛だけど、アジカンの項目でゴッチと志村の歌声には共通するものがあるのではと仮説を立ててしまった故、志村のボーカルでのアジカンのカバーを聴いて見たかったな……と思ってしまったり。絶対合っただろうなぁ


アジカンのカバーを終えた後の総君のMCで、次はくるりの曲をカバーすることを宣言した。曲名を公表する前に、その曲に対する思い入れをくるりとの思い出込みで語ってくれてたけれども、その中で歌詞について触れており、歌詞中における「出会ったことが全てだったんだ」という一節に言及していた

たくひとはもうこの時点で「あの曲やるんか。マジか」となっていた

5. 魔法のじゅうたん(くるり)

「魔法のじゅうたん」はくるりの中でも結構上位に入るくらい好きな曲である。とはいえ10年以上前の曲である故に、正直くるりのライブでは聴けるチャンスがあまり無さそうだなぁと思っていた

まさかフジファブリックのカバーで先に聴けるとは


6. ショウ・タイム

カバータイムが終わり、再び『PORTRAIT』から「ショウ・タイム」(この曲も聴けるのは個人的にはこれ限りだと思うと切ない・・・)

アルバムではフィナーレの印象が強い曲だけれども、歌詞の内容に加えてこの日の演奏曲数という観点だったり、そしてこの後に続く曲のことを考えると、ここからが後半戦の始まりであるとともにダンサンブルな曲が続くパートへの導入としてなかなか良き選曲

7. 銀河
8. ミラクルレボリューションNo.9

「銀河」はやっぱ盛り上がる。たくひとも大学生時代に何度かコピーしたことがあって、その場は盛り上がってた。ただこの曲のドラムに関していうと(経験者の方はお分かりいただけるかどうかはさておき)、やってて忙しい(笑)もちろん難しくもあるけれども、それ以前に忙しい(笑)16分でハイハットを刻まなきゃいけないパートが大部分を占めているので、あんまり連打を得意としていなかったたくひとには少しばかり億劫であった

「銀河」についてのドラム以外のパートは詳しくないので分からないけども、ベースも意外と大変だという話を聞いたような気もするし、ギターも難しいって話を聞いた覚えがある。鍵盤は忘れた。すまん

そのことを踏まえると、こんな難しい曲をあっさりと、しかも爽やかにやってのけているフジファブリックの技術力の高さよ

あと「銀河」からの流れで「ミラクルレボリューションNo.9」に繋がっていく辺りはJ-ROCKにおけるダンス・ロックの歴史を追っていく演出みたいに感じられて楽しい。ダンス・ロックの文脈は、今日はやらなかったものの「瞳のランデブー」でフジファブリックとコラボしたフレデリックを筆頭にさまざまなバンドが受け継いでいる(と認識している)

9. Feverman

2019年以降の鉄板曲となっているイメージがある「Feverman」だが、こちらも先ほどの「破顔」と同様、たくひとは聴けるタイミングを逃してきたのでようやく回収することができた

ただこの曲の途中、総君がちょっと苦しそうに歌ってた気もする。そういえば冒頭の時点でやや掠れ気味だったような気もするけれど、それだけこの日のライブに全身全霊をかけていたのだと思う


10. 手紙

本編最後はこの曲。やっぱりこの曲。総君の故郷で鳴らされる故郷の歌は、やはりエモかった

フジファブリックの活動は止まるが、旅路はこれからもずっと続くことでしょう


アンコール待ちの間、ふと終電(東京行きの新幹線)が気になり調べてみる

調べてみたところ、最終便は21:30

本編終了の時点でもう21:00行くか行かないかの時間帯だった


正直迷いましたよ。今日は日帰りのつもりで来ていたので。翌日は平日でしたし

居残るか退場するかで迷いましたが、結論として「アンコールは1曲目だけ聴いて帰る」という選択肢を取りました

でも結果的にこの選択肢で良かったと思う

アンコール
11. 若者のすべて with 後藤正文、くるり

この日何度目かのスペシャルセッション。ASIAN KUNG-FU GENERATIONから後藤正文 a.k.a ゴッチと、くるりのお2人をお招きし、「若者のすべて」を披露(当然くるりから佐藤氏も客演しているので、フジファブリックとしてはレアなツインベース体制である)

総君ボーカルも素晴らしい上で、このセッションにおける岸田氏とゴッチのボーカルにおける違った良さを感じることもできた

岸田氏の「若者のすべて」は総君とは違った素朴さがありながらも、歌詞中の主人公が"少年から大人になってしまった人物"であることをより汲んだ歌唱のように感じた。素朴で落ち着きがあり、どこか憂いを帯びている・・・というのは原曲の志村ボーカルにおいてもそうっちゃそうなのだが、岸田氏が歌うとより歳を取った大人の要素が強まった風に聴こえた

対するゴッチの「若者のすべて」はというと順当に志村正彦が重なって聞こえてくるボーカルだった。声の質とか同じではない筈なのに。ただそれでもゴッチが歌うと、急に「若者のすべて」の歌詞中の人物像がアジカンの様々な曲で描かれてきた人物に重なってくる。つまり、なんかアジカンの曲に聴こえてくる

とは言え、岸田氏が歌った時も「くるりの曲」に聴こえていた。そして総君がボーカルをしていると、なんだか総君ボーカル時代のレパートリーとして既に存在する曲のように聴こえてくる。「これ僕の歌です」と宣言されても違和感がない

たくひとの持論なのだが、優れた楽曲は誰が歌ってもすごく良く聴こえるものと考えている

「若者のすべて」という曲は2024年現在に至るまで様々な歌手やバンド、お笑い芸人、そしてステゴザウルスの男の子にまでカバーされている。全ては網羅し切れていないが、こちらが聴けている範囲内で言えばどのカバーも何だかんだで素晴らしい。この日の「若者のすべて」のセッションだって、誰のボーカルパートでもすごくしっくり来た

つまり「若者のすべて」はすんごい優れた楽曲なのである

12. SUPER!!

「若者のすべて」のセッションの後には正真正銘のラスト曲「SUPER!!」が控えていたようだが、新幹線の終電を優先して退場した

なのでこれについては省略


でも「SUPER!!」もすごい好きな曲だから聴きたかったな・・・


最初から最後までサンキューソノダマンさん

さいごに

帰りはかなりドタバタしてしまい、新幹線の中もライブの余韻に浸っていたので、この記事を形にするまで結構時間がかかってしまった(文字数もかなりのもの。ここまでよく読んでくれましたね。ホントありがとうございます)

この日はフジファブリックだけでなく、アジカンやくるりにとっても思い入れのあるライブだったようで、後日どちらのnoteにも日記もしくは雑感として当日のことが述べられているので、それも合わせて読んでみると更なる思いを馳せることができる

そしてもちろん出演者だけでなく、この日観に来た1人1人にとっても特別なライブとなったと思う。私にとっても


来年2月のNHKホールのチケットが取れなかった場合、これが最後に観たフジファブリックのライブということになる

ただ活動休止というのは決してバンドの終焉を指すものではないし、きっとフジファブリックは止まっても個々の音楽活動は継続されるものと思っているので、総君、ダイちゃん、そして加藤さんの動向を追っていきたいと思う

ゆくゆくは、どんな形になるかはわからないけれども、再びフジファブリックを観られる機会が訪れたら嬉しい


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