【回想録 由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い 第5回】
🔷「由美子のプロフィール」の続きを掲載します。🔷
『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』
(ハードカバー 四六版 モノクロ264ページ)
2016年1月25日 発行
著者 藤巻 隆
発行所 ブイツーソリューション
✍『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』(第5回)✍
「由美子のプロフィール」の17ページから18ページまで掲載します。
由美子のプロフィール(4)
由美子の大切なコレクション
由美子は、モノを収集することには、あまり執着しませんでした。一般論ですが、女性は宝石・貴金属に強い関心があると想いますが、由美子はそれほど関心がなかった気がします。
ただ、それは私の思いすごしで、女性なら誰でも興味があったはずです。由美子も例外ではなかったでしょう。
私の収入はたがが知れたものでしたから、(婚約指輪を除いて)高価な宝石・貴金属を買ってあげられなかった、というのが実情でした。それでも、由美子は不満を漏らすことはなく、「買って! 買って!」とせがむことも「一度だけ」を除いて、ありませんでした。
唯一の例外は、新婚旅行でオーストラリアに出かけた時、由美子がひと目で気に入ったピアスを買ってあげられたことです。星形をした赤いピアスでした。
この経緯については、「オーストラリア東海岸への旅 Ⅰ」で改めてご紹介します。
由美子は、ゴテゴテと宝石を身につけ、見せびらかすようなことが好きではありませんでした。シンプルなファッションが好きでした。
結婚前に、アパレルに勤務していたことがあったそうで、ファッション感覚を磨いたのでしょう。実際、私から見ても、例えば、グレーなどのモノトーンのワンピースに、ネックレスだけといったシンプルな服装が由美子には似合っていると思いました。シンプルなファッションが、由美子をいっそう引き立てていました。
指輪に関して付け加えますと、母親の形見となった指輪は、大切にしていました。寝る時はいつも、その指輪をケースに入れたまま、枕元に置いていました。
この指輪は、岳母(マツエ)→妻(由美子)→娘(可奈)と三代にわたって引き継がれていくことになります。
(PP.17-18)
➳ 編集後記
第5回は「由美子の大切なコレクション」について書きました。 男性の方が収集癖はあるかもしれません。私は資料集めが癖と言えば癖かもしれません。