
日経ビジネスのインタビュー バックナンバー Vol.050
日経ビジネスのインタビュー バックナンバー Vol.050
ここに掲載しているのは、管理人・藤巻隆が携帯サイトで運営していた時のコンテンツです。
2007年1月8日号からスタートしています。1カ月分毎にまとめてあります。
途中、数件記事が抜けている個所があります。データを消失してしまったため再現できません。
⭐「日経ビジネス 電子版使い方ガイド」(全24ページ)を見ると
「雑誌『日経ビジネス』のバックナンバーの閲覧について」で、
閲覧できるのは2011年10月から最新号と書かれています。
そのため、2008年8月18日、25日分の記事は確認できません。
しかも紙の雑誌は、かるか昔に処分しています。
『日経ビジネス』の記事を再投稿することにした経緯
再編集して再投稿することにした理由は、次のとおりです。
自分が当時どんな記事に興味があり、どのような考え方をしていたのかを知りたいと思ったからです。
当時の自分を振り返ることで、当時と現在で考え方は変わったか否か、あるいは成長しているかを確認したいと思いました。
記事データは当然古くなっていますが、本質的な部分は必ずあるはずで、しかも普遍性があります。その個所を再度学んでみたかったのです。
さらに言えば、『日経ビジネス』のバックナンバーをご紹介することで、この記事に目を通していただいたあなたに何らかの有益なヒントを提供することができるかもしれない、と考えたからです。
「私にとって、noteは大切なアーカイブ(記録保管場所)です。人生の一部と言い換えても良いもの」だからでもあります。
(プロフィールから)
● 2011.02.07 (No.1)<207>
失敗は挑戦の結果
田口 三昭(たぐち・みつあき)氏
[バンダイ副社長]
我が社は、定番商品のリニューアルなどを含めると、年間1000商品以上を投入します。
そのうちどのくらいの商品が成功するかというと、残念ながら3割程度にすぎません。7割は失敗するのです。
子供の話題を独占できるようなヒット商品の足元には、うまくいかなかった数多くの商品が転がっています。まさに死屍累々。
言い方は悪いかもしれませんが、“多産多死”モデルと言っていいでしょう。
3割のヒット商品がどれだけ売れるかで業績が大きく変わります。
失敗は、挑んだ結果です。失敗の規模は、その社員がどれだけ周囲を巻き込めるかを測る指標です。
だから、過去に大きな失敗をした人間は、それだけチャレンジ精神に溢れ、周囲の人間を動かす力量があると判断します。
これは、売り出す商品の3割しか成功しない我が社だからこそできる発想かもしれません。
● 2011.02.14 (No.2)<208>
与謝野氏去り、小党揺らぐ
平沼 赳夫(ひらぬま・たけお)氏
[たちあがれ日本代表、衆議院議員]
2011年1月13日、政党「たちあがれ日本」の共同代表だった与謝野馨・衆議院議員から離党届を受け取りました。
事前の相談などはなく、私にとっては突然の出来事でした。
(中略)
与謝野氏は政界きっての財政通という認識が私にはありました。政治を立て直したいという情熱は強く感じます。
宗旨替えの批判は甘んじて受け、今は菅政権で頑張っているようですから、頼むから晩節は汚さないでほしい。
成果を出す行動をしてもらいたいと思うばかりです。
与謝野氏の離党はもう過去のこと。もう済んだことです。
たちあがれ日本の国会議員は5人になってしまいましたが、もう一度、結党時の原点に返って一致団結していきたいと思います。
● 2011.02.21 (No.3)<209>
ゲームのデフレを突破
岩田 聡(いわた・さとる)氏
[任天堂社長]
無料で手に入るものと有料のものが同質ならば、無料にいくのは道理ですよね。
お客様から見れば今、ゲームと名のつくものは、かたや無料あるいは無料に近い値段で遊べ、片やそうではないという状態です。
そこで僕らは、いかに同質にならないかだと思うのです。
任天堂はなぜ任天堂なのか。
ハードとソフトを一体で提案することで、お客さんを驚かす手口をより多く使えるからと思っています。
任天堂は無料や安価といった世界とは一線を画します。
出口を増やすのではなく、出口を最適な場所に絞り込んでお客さんに価値を認めていただくという方向でやっています。
私は必ず、任天堂はゲームソフトのデフレに対応できると考えています。
それには我々が彼らにできないことをしないといけない。
異質なものを提案して価値を認めていただけるかどうかに、すべてがかかっているのではないでしょうか。
● 2011.02.28 (No.4)<210>
渋沢の原点はパリにあり
鹿島 茂(かしま・しげる)氏
[明治大学国際日本学部教授]
渋沢(栄一)は生涯に数多くの株式会社を起こし、鉄道事業に関わり、銀行を設立しました。
このように資本主義のインフラを精力的に整備した渋沢が、その着想をどこで得たのか。
私はその答えが、フランス・パリにあるのではないかと仮説を立てました。
渋沢は明治維新のさなかにパリ万国博覧会への使節団に随行しています。
ここで渋沢は、サン=シモン主義に触れたのではないかと考えたのです。
サン=シモン主義とは、高度資本主義の地盤が全くないところに、インフラを整備して外部注入的に資本主義を植えつけてしまう方法論です。
フランスで提唱され、実践されていたこの考え方と、帰国後に渋沢が実践した資本主義導入のプロセスがそっくりだったことから着想しました。
この人は、人間が好きなんだろうなあと思いますよ。
人格者であり禁欲主義者のように思われていますが、妻妾を同居させるということもしています。
女性好きの井上馨や伊藤博文とは馬が合ったようです。
🔷 編集後記
この元記事をアメブロに投稿したのは、9年前のことです(2014-01-21 22:54:35)。
読み直してみますと、「こんなことも書いていたのだな」「この個所に関心があったのだな」ということが思い出され、当時の自分の心境に思いを馳せています。
それだけ歳をとったのだと実感しています。
編集長インタビューの記事を読み返してみると、当時の経営者の心意気・信念・余裕・揺るぎない自信といったものが伝わってきます。
月日が経ち、自分だけでなく身の回りにも、環境にも変化があります。
しかし、経営に限らず、物事の本質は変わらないものです。
今回のインタビューの中から興味深い言葉を拾い出してみます。
田口 三昭(たぐち・みつあき)氏
[バンダイ副社長]
の言葉から。
我が社は、定番商品のリニューアルなどを含めると、年間1000商品以上を投入します。
そのうちどのくらいの商品が成功するかというと、残念ながら3割程度にすぎません。7割は失敗するのです。
🔴「どのくらいの商品が成功するかというと、残念ながら3割程度にすぎません。7割は失敗するのです」
「80対20の法則」とか「パレートの法則」と呼ばれる経験則があります。
この比率はあくまで目安であって厳密な数値ではありません。
よく例として取り上げられるのは、全商品の20%で全体の売上高の80%を占めているというものです。そして、残りの80%の商品が全体の売上高の20%を占めるというものです。
現実には、70対30のこともあれば、75対25のこともあります。場合によっては全商品の10%で全体の売上高の90%を占めるということもあるでしょう。
ただし、経営の観点から見ると、危険ですね。その10%の商品に依存しすぎているため、競合他社がそれらの商品より品質が良く、安価な商品を市場に投入した場合、売上が急減してしまうこともあり得ます。
いずれにせよ、「80対20の法則」とか「パレートの法則」というものは存在します。
ただし、アマゾンの研究者が膨大なデータを分析し、「ロングテール」という事実を見つけました。
それは、長い尾の部分(=ロングテール 個々の商品では売上高はわずか)の売上高のトータルを計算したら、一部の良く売れた商品の売上高よりも多かったというものです。
ロングテールとは、売れ筋の商品に依存するのではなく、販売総数の少ないニッチな製品を数多く取り扱うことで対象となる顧客の総数を増やし、販売利益を増やす方法です。
2022年11月7日 Senses Lab. 編集部 コラム
下図をご覧ください。私の説明より分かりやすく、理解しやすいと思います。

2022年11月7日 Senses Lab. 編集部 コラム
ロングテールのメリット 3つ
①売り上げが安定すること
②コストパフォーマンスがいいこと
③不良在庫という概念がなくなる
2022年11月7日 Senses Lab. 編集部 コラム
私は、ロングテール戦略はネット販売に特化したものであると理解しています。
1回の投稿ごとに1カ月分にまとめたインタビューの概要を掲載します。
2007年1月8日号からスタートし、2013年7月までの6年7カ月分のバックナンバーだけで79件あります。
途中、数件記事が抜けている個所があります。
データを消失してしまったため現時点では再現できませんが、日経ビジネス電子版では「2011年10月から最新号まで」のバックナンバーが閲覧できるようですので、抜けている個所に該当する部分が見つかれば、追記します。
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