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大前研一 名言集 『即戦力の磨き方』(10)

『即戦力の磨き方』(10)

大前研一氏のような「世界に通用する傑出した人物」は、日本だけでなく、世界でもあまりいません。

私は大前氏の足元にも及ばない、ちっぽけな存在ですが、そんな小さな私でも、少しでも役に立ちたいと熱望しています。

年齢は関係ないと思っています。

やろうとする意志と一歩踏み出す行動力ではないか、と考えます。
その2つに付け加えるとすれば正しい方向性でしょうか。

これはなかなか定めるのが難しい。

自分で正しいと判断しても、必ずしもそれが正しい針路をとっているかどうか確かめることが困難だからです。

メンター(師匠)がそばにいれば、たとえ間違った方向へ進んだとしても、謙虚な気持ちで従うならば修正は可能でしょうが。
私にとってのグル(精神的指導者)は大前研一氏です。
もちろん、大前氏はそんなことを知る由もありませんが。

以前、大前氏の下で働いていた学生の方(今では社会人として働いていることでしょう)からメールを頂いた時、身近で見た大前氏の気さくで、ユーモアあふれる人柄に触れたことを伝えてくれました。

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です
 

まじめな人のためにいっておくが、英語に正しい発音などはないのである


まじめな人のためにいっておくが、英語に正しい発音などはないのである

アメリカ人だってニューヨークとテキサスでは、同じ単語でも発音がまるで違う。

それでもなんとか通じるのだからそれでいいくらいに、アメリカ人は思っている。

どちらが正しい発音だなんて問題にしているのは、言語学者くらいのものだ。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 1 〈364〉                           






                             

不可欠な三種の神器の2つ目は財務力だが、この財務力も世界標準と比べると、語学力同様、日本のビジネスパーソンはかなり心もとないといわざるをえない


即戦力のプロフェッショナル人材になるために、不可欠な三種の神器の2つ目は財務力だが、この財務力も世界標準と比べると、語学力同様、日本のビジネスパーソンはかなり心もとないといわざるをえない

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 2 〈365〉                             


日本人の場合は、自分の価値を把握するどころか、バランスシートという概念すら持っていないのが普通


だいたい財務力を鍛えようにも、日本のビジネスパーソンには財務を意識する環境がほとんどないのが実情だ。

その証拠に、アメリカ人ならたいがいは「お前の賞味価値(net worth)は?」と聞かれれば、「家と年金と株で資産はいくら、そこから借入金を引いてこれだけです」と、即座にバランスシートで答えられる。

ところが日本人の場合は、自分の価値を把握するどころか、バランスシートという概念すら持っていないのが普通だからだ。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 3 〈366〉                           


➳ 編集後記

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です。


🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。


大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。


🔷 真のプロフェッショナルになるには、大きな壁が立ちはだかっています。

大前氏は、「語学力、財務力、それに問題解決力、この3つが即戦力のプロフェッショナル人材として必要な三種の神器である」と述べています。

その中の「財務力」について力説しているのは、日米のビジネスマンの「財務」に対する認識の差があるからです。

米国ではお金を稼ぐことは後ろめたいことではなく、むしろ正当な報酬として手に入れ、財産を築くことができた人は、尊敬に値するという意識が根底にあります。

一方、日本では金を稼いだ人は、汚いことをしたからだという考えがいまだに根強く残っています。実際、そういう人たちはいますが。

こうした意識が、財務に対する理解が深まらない一因となっています。

経理、会計、財務は違います。

経理は、日常業務を行います。仕訳から決算書作成までを扱います。


経理の仕事の仕事は会計の仕事の一部とも言い換えられ、伝票を起票して帳簿に記帳する作業を日々行います。

その他に決算書の作成も経理業務の一つになります。
 

税理士ドットコム 顧問税理士                     



経理に似たものに会計があります。
会計は、経理よりも広い意味で、お金を管理することです。


 取り扱う資料や大きく分類した組織内での役割は似ているものの、
「会計」と「経理」は言い表す範囲が少し異なり、「会計」の方が広義な意味でお金を管理することを意味します。
 

税理士ドットコム 顧問税理士                   

  

財務は、資金の「運用」と「調達」が中心です。


企業における財務

企業において財務と言った場合はおよそ以下のような意味になることが多い。

資産、負債、損益、キャッシュフローの管理

資金の調達、および調達した資金の運用
 

財務 Wikipedia                            

  

これら3つの関係を図示すると下記のように
なります。

会計SE、泥水を飲む。           





個人レベルでも、資金を調達し運用することに長けているのは、米国人です。

CFO(最高財務責任者)は、Chief Financial Officerという言葉が表しているように、ファイナンスを行う、資金の調達と運用の最高責任者です。

まさに企業のお金を管理するプロフェッショナルです。

大前氏は、超一流のビジネスコンサルタントでしたので、世界の一流経営者やビジネスマンに接する機会が多くありました。

その人たちと比較すると日本人は見劣りする、と感じてしまう面は否定できません。


🔶 大前氏は評論家ではありません。言うだけで自分では何もしない人ではありません。大前氏は行動する人です。だから大前氏の提言は説得力があるのです。




⭐ 参考になるデータをご確認ください。


自分の価値を見つける10の質問「存在価値がない」は勘違い

このウェブサイトを見ると、次のように書かれています。
日本人は完全主義を追求しすぎているのかもしれません。

「日本人は世界的にみても、自分に価値がないと思っている人の割合が多いことがわかっています」

「自信がない人は、他人との比較によって長所を長所と認識できずにいたり、多くの人に備わっていることは長所と言えないと考えたりするため、長所がないと思い込みがち

「幼少期に褒められた経験が少ない人の中には、大人になっても自分に価値を見出せないばかりか、『価値がない自分は酷い扱いを受けても仕方がない』と思う傾向もある」

普通に生きているだけでも十分価値がある

感謝されたということは、価値提供できたということ

「身近な人であれば、何かしら自分の魅力を答えてくれます」

「価値がないと思うなら今から新しく作る、もしくは自分の価値が感じられる場所に移動する

「自分の適性を知り、自分に合った環境に身を置くことで、自分の価値に気付ける」

抜粋した個所を読むと、かけ離れたことではなく、より身近な問題であることが分かります。

少しでも参考になったでしょうか? もしそうであれば光栄です。

⭐ 出典元: オープンイノベーション大学 2022年2月27日 





大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。

『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。

それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。

『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。






🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-08-08 20:50:26)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。私にとっては、いわばレガシィです。

その記事を再編集しました。


✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。
大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。











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