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日経ビジネスのインタビュー     バックナンバー 013

日経ビジネスのインタビュー         バックナンバー 013


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ここに掲載しているのは、管理人・藤巻隆が携帯サイトで運営していた時のコンテンツです。

2007年1月8日号からスタートしています。1カ月分毎にまとめてあります。

● 2008.01.07 (No.1)<53>
国を開き、金融を変える
斉藤 惇(さいとう・あつし)氏[東京証券取引所グループ社長]

例えば米国証券大手のゴールドマン・サックスに対して、私も個人的には「負けてたまるか」と思う。

けれど、日本にもたらしている恩恵も無視できない。

利益の多くを海外に持ち出しているにしても、相当部分を国内で費やし、日本の人材に就業機会を与え、金融技術者を育てているのですから。

私の出身である野村証券からも多くの人材が外資に移っています。

お金を目当てに行った人は実はそう多くない。

では何のためかというと、上司がリスクを取らせてくれるから、人材がやりがいを感じて流れていくのです。

日本の金融機関の経営者はこのことを重く受け止める必要があるでしょう。


● 2008.01.14 (No.2)<54>
創造と革新、自然体で
石坂 信也(いしざか・しんや)氏[ゴルフダイジェスト・オンライン社長]

GDOは情けない株価水準ですが、ジタバタしても仕方がない。

資本市場からの評価だけに一喜一憂せず、「足元はしっかり固めたうえで、新しいモノも考える」ということを地道に進めるしかありません。

個人株主から、長期で株を保有した結果、「株を持っていてよかった」と言ってもらえるように頑張りたい。

市況が悪いといっても、機関投資家も個人も本当に面白いモノ、面白いビジネスモデルがあれば、投資はしています。

つまり本当に実力がないと、ますます選ばれなくなってしまう時代であるわけです。

もう2~3年もすれば、日本でも改めてネットが再認識、再評価されるのではないでしょうか。

消費に占めるネット経由の比率がほんの少し上昇しただけで、大きなインパクトになるからです。

そういう意味では、日本は米国の数年前に似た状況とも言えるでしょう。


● 2008.01.21 (No.3)<55>
デジカメ成長、第2幕へ
苅谷 道郎(かりや・みちお)氏[ニコン社長]

(経営スピードを上げるには、組織の壁を壊すことが必要です。どのような手を打っていますか。)

一番よいのは人を入れ替えることです。

今、デジタルカメラの開発本部長を務めているのは、コンパクトカメラの設計一筋の技術者でした。

それをあえてマーケティング部門のゼネラルマネジャーにして、技術とマーケティングの融合を図った。

組織の壁とは、詰まるところ人間の壁です。

それを壊し、互いにフランクに話し合える環境を作れば、組織は活性化していきます。


● 2008.01.28 (No.4)<56>
音楽の「転調」も収益に
廣瀬 禎彦(ひろせ・さだひこ)氏[コロムビアミュージックエンターテインメント社長]

(構造変化で、著作権など権利関係のハンドリングも難しいですね。)

例えば、CDのジャケットがありますが、今までは何も使ってないわけです。

で、ジャケットでTシャツを作って即売したら、CDを出すたびに新しいデザインのTシャツができるじゃないかと。

ジャケットってすごく力を入れてデザインしているわけだから。

デザイン自体をTシャツ用としてライセンスすると、収入が発生する。

その収入について、アーティストとデザイン会社と我々とがどう分けるのか。

これは、全く新しい権利関係なんですね。

その新しいものは作っていかないといけないのですが、これからのチャンスですね。



🔷 編集後記


この元記事をアメブロに投稿したのは、9年前のことです(2013-12-29 11:54:34)。

読み直してみますと、「こんなことも書いていたのだな」「この個所に関心があったのだな」ということが思い出され、当時の自分の心境に思いを馳せています。

それだけ歳をとったのだと実感しています。

編集長インタビューの記事を読み返してみると、当時の経営者の心意気・信念・余裕・揺るぎない自信といったものが伝わってきます。

月日が経ち、自分だけでなく身の回りにも、環境にも変化があります。

しかし、経営に限らず、物事の本質は変わらないものです。

今回のインタビューの中から興味深い言葉を拾い出してみます。

苅谷 道郎(かりや・みちお)氏[ニコン社長]

の言葉から。

組織の壁とは、詰まるところ人間の壁です。


🔴 組織の壁はどこにでもあります。組織の大小に関係はありません。

部署ごとにまとまりがあればあるほど(団結力があればあるほど)、他部署との協力関係を築くことが困難になります。

その理由は、自部署の持つ財産を差し出したくない、という力が働くからです。

あるいは自部署のほうが売上も利益も大きく、会社への貢献度が大きいという、良く言えば自負、悪く言えば驕りが表面に出るからです。

組織は個人の集まりですから、組織の壁は人間の壁ということになります。

ただし、蟻の一穴で、組織の壁があっけなく崩落してしまうことはレアケースではありません。それは人間の壁が崩れた時です。

例えば、部署内の不正を内部告発する人がいたり、エースが退社したりした場合に、人間の壁が崩れ、結果として組織の壁が崩落に至るケースがあります。



1回の投稿ごとに1カ月分にまとめたインタビューの概要を掲載します。

2007年1月8日号からスタートし、2013年7月までの6年7カ月分のバックナンバーだけで79件あります。

途中、数件記事が抜けている個所があります。
データを消失してしまったため現時点では再生できませんが、日経ビジネスの電子版では「2011年10月から最新号まで」のバックナンバーが閲覧できるようですので、抜けている個所に該当する部分が見つかれば、追記します。

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藤巻 隆
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