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大前研一 名言集 『サラリーマン再起動マニュアル』(42)

『サラリーマン再起動マニュアル』(42)

今回から『サラリーマン再起動マニュアル』から名言を取り上げます。

大前研一氏は、私にとってメンター(師匠)であり、グールー(思想的指導者)の存在でもあります。

大前氏の著作を読んでいつも感じるのは、物事の本質を捉える、ずば抜けた能力です。

凡人である私は大前氏の足元にも及びませんが、不断の努力を怠らず、一歩でも彼に近づきたい、と思っています。


『サラリーマン再起動マニュアル』

目次
 [イントロダクション]志のあるサラリーマンは、きつい仕事を厭わない

 第1章[現状認識]なぜ今「再起動」が必要か?

 第2章[基礎編]「再起動」のための準備運動

 第3章[実践編]「中年総合力」を身につける

 第4章[事業分析編]“新大陸エクセレントカンパニー”の条件

 第5章[メディア編]「ウェブ2.0」時代のシー・チェンジ

 [エピローグ]新大陸の“メシの種”はここにある

✅ 小学館  出版年月日 2008/9/29 

 

鴻海 中国本土に進出して急成長し、世界最大のEMS[電子機器受託製造サービス]メーカーとなった)がまとめて最終組み立てをしているのだ

たとえばiPodの場合、アップルはコンセプトやデザイン、機能の仕様を決めているだけで、HDDとフラッシュメモリはサムスンおよび東芝、HDD用基盤は昭和電工、磁気ヘッドはTDK、小型モーターは日本電産が開発・製造し、ボディの鏡面仕上げは小林研業という新潟県の小さな会社が受け持っている。

それを鴻海(鴻富錦工業。1974年に台湾でOEMメーカーとして創業。中国本土に進出して急成長し、世界最大のEMS[電子機器受託製造サービス]メーカーとなった)がまとめて最終組み立てをしているのだ

『サラリーマン再起動マニュアル』 大前研一の名言 1 〈486〉             



➳ 編集後記

『サラリーマン再起動マニュアル』 はタイトルから推測すると、マニュアル本のように感じられたかも知れませんが、いわゆるマニュアル本ではありません。

私たちが身につけるべき、本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている普遍性のある本です。


🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。

あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。


大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います

私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


➔ 大前氏の言葉は、いつでも私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。


🔶 『サラリーマン再起動マニュアル』が出版された当時は、iPhone も iPad もまだこの世に出ていませんでした。

ですが、最終組み立てを行なうのは台湾メーカーであり、部品を製造するのは日本メーカーであり、アップルは完成品を販売するという構図に変化は
ありません。

そして、一番売上が大きく、一番儲けているのは、アップルです。

スマホ(スマートフォン)にしても、完成品の製造・販売に関しては、日本メーカーは韓国のサムスン電子の後塵を拝しています。

視点を変えると、日本の部品メーカーの助けを借りなければ、サムスン電子は製品化できないことになります。

この状況はアップルの iPhone や iPad にしても同様です。

この本を通じて、鴻海(ホンハイ)という台湾メーカーを知りました。
現在、非常に強い会社に成長しています。

シャープを買収するのではないか、と何度も経済紙や経済誌に取り上げられました。

日本メーカーの完成品が、日本で売れないことは淋しいですね。

たとえ、いくらソニーのイメージセンサー技術が優れていると言っても、日本のスマホ市場を占有しているのは、アップルの iPhone です。

欧州では、ソニーの Xperia シリーズの売れ行きは好調のようですが。

ソニー製品にかぎらず、日本で売れなくなったのは、日本製品からワクワクドキドキ感がなくなってしまったことが原因でしょう。

✅ 日本電産、台湾ホンハイグループとEV用モーター合弁会社設立を検討

2021年7月26日の記事です。

日本電産は7月21日、台湾企業で電気自動車(EV)事業参入する鴻海科技集團(ホンハイ)と、傘下の鴻華先進科技と3社間で、合弁会社設立に向けて検討することで合意したと発表した。

Response Automotive media 2021年7月26日(月)09時58分           
                        


合弁会社の設立によって鴻海科技集團と鴻華先進科技はトラクションモータやその他自動車用のモータを安定調達し、日本電産にとっては新たな市場、客先へ販売を拡大するのが目的。

Response Automotive media 2021年7月26日(月)09時58分           

トラクションモータエンジンの代わりとなる自動車の心臓部。 運動性能を左右するトルク特性や航続距離を伸ばすための効率性、更には静粛性、小型軽量化、そして信頼性やメンテナンスのしやすさなど、求められる性能は多く、品質への要望も急速に高まっています。


✅ トラクションモータシステム「E-Axle」(EV駆動モータシステム) 日本電産

このウェブサイトからポイントを抜粋します。

エンジンに大小様々な排気量があるように、「E-Axle」も小型車から大型SUVまで世界中のほぼ全ての車両セグメントに対応できるようラインナップを拡充しており、2023年までに5種類の標準製品を量産化できる見込みです。


電気トラクションモーターの市場規模、2027年に222億米ドルに到達予測


このウェブサイトからポイントを抜粋します。

電気トラクションモーターの市場規模は、2022年の123億米ドルからCAGR12.6%で成長し、2027年には222億米ドルに達すると予測されています。高性能モーターに対する需要の増加、政府の有利な政策や補助金、鉄道分野への投資の増加などが、市場成長の原動力となっています。

*CAGR:年平均成長率



⭐ 関連書籍



🔶 大前研一氏と私とは年齢が一回り違います。大前氏は1943年2月21日生まれで、私は1955年6月30日生まれです。

大前氏は、私にとってはメンター(師匠)です。もちろん私が勝手にそう思っているだけです。


🔶 大前氏は評論家ではありません。言うだけで自分では何もしない人ではありません。大前氏は行動する人です。だから大前氏の提言は説得力があるのです。


大前研一オフィシャルウェブ

このウェブサイトを見ると、大前氏の出版物一覧を見ることができます。
私は、大前氏の全出版物の半分も読んでいませんが、今後も読んでいくつもりです。

⭐ 出典元: 大前研一 オフィシャルウェブ



大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。

『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。

それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。

『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。





🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。


大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は7年前にAmebaブログで書きました(2015-05-09 18:00:59)。
「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。
私にとっては、いわばレガシィです。

その記事を再編集しました。


✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長、韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授、高麗大学名誉客員教授、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長等を務める。 (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。

大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。


⭐ 今までにご紹介してきた書籍です。















⭐ 私のマガジン (2022.08.28現在)




















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藤巻 隆
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