【大人の流儀 伊集院 静 心に響く言葉】 Vol.70
大人の流儀
伊集院 静氏の『大人の流儀』から心に響く言葉をご紹介します。私は現在『大人の流儀』1~10巻を持っています。このうちの第1巻から心に響く言葉を毎回3件ずつご紹介していこうと考えています。全巻を同様に扱います。
時には、厳しい言葉で私たちを叱咤激励することがあります。反発する気持ちをぐっと堪え、なぜ伊集院氏はこのように言ったのだろうか、と考えてみてください。しばらく考えたあとで、腑に落ちることが多いと感じるはずです。
『大人の流儀3 別れる力』をご紹介します。
ご存知のように、伊集院氏は小説家ですが、『大人の流儀』のような辛口エッセーも書いています。
第一章 別れて始まる人生がある
「愛する人が残してくれたもの」から
伊集院 静の言葉 1 (207)
「愛する人が残してくれたもの」から
伊集院 静の言葉 2 (208)
「愛する人が残してくれたもの」から
伊集院 静の言葉 3 (209)
⭐ 出典元
『大人の流儀 3 別れる力 』
2012年12月10日第1刷発行
講談社
表紙カバーに書かれている言葉です。
✒ 編集後記
『大人の流儀』は手元に1~10巻あります。今後も出版されることでしょう。出版されればまた入手します。
伊集院静氏は2020年1月にくも膜下出血で入院され大変心配されましたが、リハビリがうまくいき、その後退院し、執筆を再開しています。
伊集院氏は作家にして随筆家でもあるので、我々一般人とは異なり、物事を少し遠くから眺め、「物事の本質はここにあり」と見抜き、それに相応しい言葉を紡いでいます。
🔷「二百九日後、妻は亡くなり、私は茫然とした」
夏目雅子さんは、入院後209日間、癌と闘いました。
抗癌剤の副作用により症状が急激に悪化し、若かったため癌の進行が早く27歳で亡くなりました。
当時伊集院氏は35歳でした。
お二人とも若かったため癌宣告を受け入れることは非情に困難なことだったと推測します。
209日間は、夏目さんと伊集院氏にとって苦悩の日々であったでしょう。
運命を呪い、取り乱すことはなかったのでしょうか?
私の妻は、入院後わずか19日間で旅立ちました。
入院7日目に主治医から直接説明を受けた時のことは、今でも鮮明に覚えています。
私は、妻の死後、大きなショックで食事が喉を通らない状態となり、激やせしました。
しかし、娘や母、姉が身近にいたので、いろいろと気を遣ってくれたおかげで、妻の後を追うことなく過ごすことができました。
心が落ち着くまで辛く長い日々でしたが・・・
🔶『大人の流儀3 別れる力』について『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』に言及しています。
夏目雅子さんのプロフィール
🔶 伊集院静氏の言葉は、軽妙にして本質を見抜いたものです。随筆家としても小説家としても一流であることを示していると私は考えています。
<著者略歴 『大人の流儀』から>
1950年山口県防府市生まれ。72年立教大学文学部卒業。
91年『乳房』で第12回吉川英治文学新人賞、92年『受け月』で第107回直木賞、94年『機関車先生』で第7回柴田錬三郎賞、2002年『ごろごろ』で第36回吉川英治文学賞をそれぞれ受賞。
作詞家として『ギンギラギンにさりげなく』『愚か者』などを手がけている。