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大前研一 名言集 『即戦力の磨き方』(28)

『即戦力の磨き方』(28)

大前研一氏のような「世界に通用する傑出した人物」は、日本だけでなく、世界でもあまりいません。

私は大前氏の足元にも及ばない、ちっぽけな存在ですが、そんな小さな私でも、少しでも役に立ちたいと熱望しています。

年齢は関係ないと思っています。

やろうとする意志と一歩踏み出す行動力ではないか、と考えます。
その2つに付け加えるとすれば正しい方向性でしょうか。

これはなかなか定めるのが難しい。

自分で正しいと判断しても、必ずしもそれが正しい針路をとっているかどうか確かめることが困難だからです。

メンター(師匠)がそばにいれば、たとえ間違った方向へ進んだとしても、謙虚な気持ちで従うならば修正は可能でしょうが。
私にとってのグル(精神的指導者)は大前研一氏です。
もちろん、大前氏はそんなことを知る由もありませんが。

以前、大前氏の下で働いていた学生の方(今では社会人として働いていることでしょう)からメールを頂いた時、身近で見た大前氏の気さくで、ユーモアあふれる人柄に触れたことを伝えてくれました。

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です
 

危機感のなさと、思考停止
これが『少年ジャンプ』で育った四十代に共通する特徴なのである

危機感のなさと、思考停止。

これが『少年ジャンプ』で育った四十代に共通する特徴なのである

『少年ジャンプ』の発行部数は、最盛期、なんと六百五十万分を超えていた。

そのとき読者の中心にいたのが、いまの四十代。だからみな、この少年マンガ誌の影響を強烈に受けている。

だがそれは、あまりいい影響とはいいがたい。

まず、考え方や振る舞いに個性がない。

自分と自分の周りには関心があるが、上や下の世代とは、積極的に交流をもとうとはしないのだ。だからこの世代の人には一緒にカラオケに行っても、誰かが歌っているのにわれ関せずで、ひたすら膝の上に置いた歌本のページを繰って、自分が次に歌う曲を選んでいるというタイプが多い。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 1 〈418〉                           






                             

なにか理不尽なことがあっても「自分だけじゃない、みんな同じ」と安心してしまって、危機感ももてなければ、怒りも湧いてこない

また、周囲に自分と同じような人間が六百五十万人もいるので、なにか理不尽なことがあっても「自分だけじゃない、みんな同じ」と安心してしまって、危機感ももてなければ、怒りも湧いてこない

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 2 〈419〉                             


自分だけ余計な苦労をするくらいなら、小さな幸せで十分というのも、少年ジャンプ世代の悪しき共通項だ

それから、自分だけ余計な苦労をするくらいなら、小さな幸せで十分というのも、少年ジャンプ世代の悪しき共通項だ

「キャプテン翼」や「キン肉マン」といった、少年ジャンプを代表する漫画には必ず、「友情・努力・勝利」という「ジャンプ三原則」が盛り込まれているのはあまりにも有名だが、おかげでそれを読んで、漫画サイズの小さな友情、小さな努力、小さな勝利で、すぐにおなかがいっぱいになるよう洗脳されてしまったようなのだ。

そして、気がついたらそのまま大人になっていたという人が、四十代にはあまりに多い。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 3 〈420〉                           




➳ 編集後記

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です。


🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。


大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。




🔷 私は中学生の頃までは、『少年マガジン』『少年ジャンプ』『少年キング』といったマンガ雑誌を読んでいました。

高校生になってからは、マンガは読まなくなりました。

大学生以降は小説(主に推理小説)をよく読んでいました。

社会人になってからはビジネス書が中心になりました。現在も読んでいます。

最近になって、小説をもう一度読んでみたくなり、東野圭吾の小説を読み始めました。

さて、大前氏が指摘している『少年ジャンプ』の「キャプテン翼」についてです。世代が違うので、まったく観ていません。

ですが、「キャプテン翼」が世界のサッカー界のスーパースターたちに大きな影響を与えたことを知り、そのマンガを見直しました。

日本の「漫画(アニメも含む)」と「オタク」の二大サブカルチャーが輸出されていると実感しました。

「キャプテン翼」の影響を受けてプロサッカー選手になった人物をご紹介しましょう。スゴイメンバーですよ。

スペインリーグの強豪バルセロナに所属するアルゼンチン代表のリオネル・メッシや、元フランス代表でフランスの優勝メンバーだったジネディーヌ・ジダン、元イタリア代表のアレッサンドロ・デルピエロ、スペイン代表のフェルナンド・トーレス、元ブラジル代表のカカ、今大会大活躍したコロンビア代表のハメス・ロドリゲスなど錚々たるたるメンバーがいます。

本田圭佑が所属するACミランの監督で、元イタリア代表のフィリッポ・インザーギの自宅には、『キャプテン翼』の漫画本全巻が揃っているとか。

最近でも注目発言がありました。
バルセロナの監督、ルイス・エンリケは、「彼(メッシ)はオリベル・イ・ベンジ(キャプテン翼のスペイン語版タイトル)やプレイステーションでも見たことがないようなプレーを見せる」と数日前の試合後のインタビューで答えています。

この発言は、翼がバルセロナに入団したという設定になっていることと関連しています。

大前氏が『少年ジャンプ』で育った日本の40代の人たちへかなり厳しい指摘をしていますが、海外のサッカー選手たちには大きな影響を与えましたね。

同じマンガでも、国内外で影響力に大きな違いがありました。

私見ですが、漫画家として、マンガの父と言われる、手塚治虫が「No.1」だ、と今でも思っています。



⭐ 参考データをご紹介します。


海外で人気の日本の漫画とは?ブームの発端はあの伝説の少女漫画!?

このウェブサイトを見ると、いくつか懐かしいマンガが紹介されています。

美少女戦士セーラームーン

ONE PIECE

DRAGON BALL


このうち、セーラームーンは、娘が幼少時、テレビで放映されていたことがあり、私も一緒に観ていました。どの少女も可愛らしく描かれていましたね。

ですが、原作コミックではそれぞれのキャラクターが大人っぽく描かれていました。

テレビ放映化に際し、子供向けのアニメということで、大人っぽい少女から可愛らしい少女に変更したという経緯がありました。

「美少女戦士セーラームーン30周年プロジェクト公式サイト」をご覧になると、ずいぶん違うなと感じるはずです。

美少女戦士セーラームーン30周年プロジェクト公式サイト



🔶 日本文化で知られ人気があるのは、漫画とアニメとコスプレだけということでは残念ですね。



🔶 大前氏は評論家ではありません。言うだけで自分では何もしない人ではありません。大前氏は行動する人です。だから大前氏の提言は説得力があるのです。



大前研一オフィシャルウェブ

このウェブサイトを見ると、大前氏の出版物一覧を見ることができます。
私は、大前氏の全出版物の半分も読んでいませんが、今後も読んでいくつもりです。

⭐ 出典元: 大前研一 オフィシャルウェブ




大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。

『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。

それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。

『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。








🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-09-15 20:54:17)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。
私にとっては、いわばレガシィです。

その記事を再編集しました。



✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長、韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授、高麗大学名誉客員教授、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。

大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。












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