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大前研一 名言集 『サラリーマン再起動マニュアル』(18)
『サラリーマン再起動マニュアル』(18)
今回から『サラリーマン再起動マニュアル』から名言を取り上げます。
大前研一氏は、私にとってメンター(師匠)であり、グールー(思想的指導者)の存在でもあります。
大前氏の著作を読んでいつも感じるのは、物事の本質を捉える、ずば抜けた能力です。
凡人である私は大前氏の足元にも及びませんが、不断の努力を怠らず、一歩でも彼に近づきたい、と思っています。
『サラリーマン再起動マニュアル』
目次
[イントロダクション]志のあるサラリーマンは、きつい仕事を厭わない
第1章[現状認識]なぜ今「再起動」が必要か?
第2章[基礎編]「再起動」のための準備運動
第3章[実践編]「中年総合力」を身につける
第4章[事業分析編]“新大陸エクセレントカンパニー”の条件
第5章[メディア編]「ウェブ2.0」時代のシー・チェンジ
[エピローグ]新大陸の“メシの種”はここにある
税収が90年度の60兆円をピークに減少を続けているにもかかわらず、政府は歳出を削減せず、歳入と歳出のギャップはますます拡大し、その分を公債で補ってきた
国と地方を合わせた日本の借金は、2008年度末には776兆円に達する見通しだ。
国民1人あたり約640万円の借金を背負っている計算になる。
一方、税収は53兆円(07年度)しかないから、借金は実にその15倍。
年収530万円のサラリーマンが7760万円のローンを抱えているようなものである。
さらに問題は、その借金が年々増え続けているということだ。
税収が90年度の60兆円をピークに減少を続けているにもかかわらず、政府は歳出を削減せず、歳入と歳出のギャップはますます拡大し、その分を公債で補ってきた。
「日本の借金時計」
というサイトを見ると、タクシーの料金メーターのように刻々と上がり続ける借金額のカウンターに恐怖を感じるだろう。
しかし、誰がその借金を返すのかという議論はほとんどない。
また、誰が、なぜこんな無責任な国の運営をしたのか、という反省もない。
➳ 編集後記
『サラリーマン再起動マニュアル』 はタイトルから推測すると、マニュアル本のように感じられたかも知れませんが、いわゆるマニュアル本ではありません。
私たちが身につけるべき、本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている普遍性のある本です。
🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。
Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。
大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。
私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。
➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。
🔷 最近の試算によれば、国と地方を合わせた日本の借金は1000兆円を超えるそうです。
大前氏が紹介している「日本の借金時計」(財部誠一さんのサイト)を見ると、既に
1200兆円を超えていることが確認できます。
日本の借金時計
国債には、2種類あって、1つは建設国債で、もう1つは赤字国債です。
建設国債はほとんど発行されていないので、赤字国債が発行され続けていることになります。
国債の償還期日が到来すると、利息と元本の返済のために国債を新規に発行し、埋め合わせに使われます。
この繰り返しですから、いつまでたっても日本の借金(正確には日本政府の負債)は減りません。
日本の悪弊である「先送り政策」がもたらしたつけを払わされるのは私たち国民です。
もっとも、そうした状況を作り出した要因は国民にもあります。
私たち国民は、悪政を行なってきた政党や政治家に対して、選挙でNOと示してきたのかどうか、国や自治体に対して税金の使い方を監視してきたのかどうか、を考えてみますと、十分ではなかったと言わざるを得ません。
⭐ 参考文献
⭐ 参考データ
国の借金ではなく、政府の負債であることを再確認する必要があります。
🔶 大前研一氏と私とは年齢が一回り違います。大前氏は1943年2月21日生まれで、私は1955年6月30日生まれです。
大前氏は、私にとってはメンター(師匠)です。もちろん私が勝手にそう思っているだけです。
🔶 大前氏は評論家ではありません。言うだけで自分では何もしない人ではありません。大前氏は行動する人です。だから大前氏の提言は説得力があるのです。
大前研一オフィシャルウェブ
このウェブサイトを見ると、大前氏の出版物一覧を見ることができます。
私は、大前氏の全出版物の半分も読んでいませんが、今後も読んでいくつもりです。
⭐ 出典元: 大前研一 オフィシャルウェブ
大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。
🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。
『企業参謀』(1985/10/8 講談社)という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。
それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。
『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』( 1986/2/7 講談社)が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。
🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。
大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。
この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-12-27 20:35:55)。
「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。
私にとっては、いわばレガシィです。
その記事を再編集しました。
✑ 大前研一氏の略歴
大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本の経営コンサルタント、起業家。マサチューセッツ工科大学博士。マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長、韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授、高麗大学名誉客員教授、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長等を務める。 (Wikipedia から)
大前研一氏の略歴補足
大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。
その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。
都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。
大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。
⭐ 私のマガジン (2022.08.04現在)
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