【回想録 由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い 第10回】
🔷 「由美子が遺してくれた大切なもの」の中の「一人娘の可奈」を掲載します。 🔷
タイトルは『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』
(ハードカバー 四六版 モノクロ264ページ)です。
2016年1月25日 発行
著者 藤巻 隆
発行所 ブイツーソリューション
✍『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』(第10回)✍
「由美子が遺してくれた大切なもの」の中の「一人娘の可奈」を掲載します。
由美子が遺してくれた大切なもの(3)
一人娘の可奈
由美子は可奈を産み、二十一歳までしっかり育ててくれました。一人っ子のため、多少わがままで、内弁慶のところがありますが、ある程度は仕方がないでしょう。前向きで頑張り屋なところは由美子譲りです。由美子は、可奈に料理を教えてこなかったのですが、可奈は「豚肉の生姜焼き」には自信があるようです。どなたかに召し上がっていただいた際、好評だったとか。私はまだ食べたことはありません。
「自家製クッキー」を作ってくれたことがありました。見た目が美味しそうで、実際口にすると、甘く、香ばしく、お世辞抜きに美味しかったですね。お菓子屋さんで働いてみたいという希望を持っていて、自分で勉強しています。
平成二十七(二〇一五)年四月一日から、⚪⚪⚪警察署で遺失物を担当する警察事務職員(地方公務員)として勤務しています。
職場に恵まれ、上司や同僚に可愛がられ、またしごかれているかもしれません。母親がいなくなり、家庭内で煩雑な家事を教える者がいなくなりましたが、職場で「社会のルール」を教えられ、鍛え抜かれ、あらゆることを身につけていくことでしょう。
可奈が幼少の頃の写真を見ますと、由美子によく似ていると感じますし、成人後も膝から下は、よく似ていると思います。「やはり、母娘だな」と思います。それだけでなく、最近、「顔つきや表情がいっそう由美子に似てきたな」と感じています。私も嬉しく思います。由美子の高校時代のクラスメートの方たちからも「似てる!」と言われ、本人もまんざらではない様子が窺われます。
自分との比較が大切
由美子の長所を引き継ぎ、伸ばしていって欲しい、と願っています。
|他人《ひと》と比較するのではなく、「過去の自分」と「現在の自分」、「現在の自分」と「未来の自分」を比較し、成長していくことが大切と考えています。個性を大事にしつつ、「守破離」によって、自己を確立していって欲しいと願っています。きっと、私が望む以上に成長してくれると信じています。
(PP.32-33)
➳ 編集後記
第10回は「由美子が遺してくれた大切なもの」の中の「一人娘の可奈」を書きました。
可奈は、由美子が他界してしばらく経ってから警察を辞め、IT企業に転職しました。
可奈には「お前の人生だからお前の好きなようにしろよ。お前が選んだ人なら一切反対しないぞ」と言ってありました。
可奈は去年(2021年)12月下旬に入籍し、家を出ました。
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