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日経ビジネスのインタビュー     バックナンバー 009

日経ビジネスのインタビュー         バックナンバー 009


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ここに掲載しているのは、管理人・藤巻隆が携帯サイトで運営していた時のコンテンツです。

2007年1月8日号からスタートしています。1カ月分毎にまとめてあります。

● 2007.09.03 (No.1)<34>
ペットは「かすがい」
山田 昌弘(やまだ・まさひろ)氏
[東京学芸大学教授]

昇給というより、きちんと評価してくれたということに対して、やる気がわくのです。

最近では「傾聴」というのがはやりですが、どういう思いでその仕事をしているのかをきちんと聞き、それを企業にとっても、本人にとってもプラスになるように評価していく必要があります。

その意味で、生産性の高い人は高収入で、低い人は収入が少なくて当然という考え方は必ずしも正しくない。

生産性の高低は「市場の評価」であって、それとは別の「社会的な評価」も重視する必要があります。

これからは、自分が必要とされているという実感が得られる場を、家族と職場の両方で得られる社会にすることを目標にしていくべきではないでしょうか。


● 2007.09.10 (No.2)<35>
品質管理、飽くなき探求
村田 恒夫(むらた・つねお)氏
[村田製作所社長]

会社が大きくなると、その中に安住しがちです。

ITバブル崩壊以降も赤字にならなかったことが、従業員の安心感を醸成してしまったのかもしれません。

それこそ“ゆでガエル”のように、社内にじわじわと停滞感が漂い始めた。

当社は毎年、売上高の7%程度に当たる額を研究開発費として投じていますが、それで次の時代を担える大型製品が登場しているかというと、寂しいものがあります。

「これではいかん」と、全従業員にハッパをかける意味で改革に取り組むことにしました。


● 2007.09.17 (No.3)<36>
顧客の課題解決に全力
岩沙 弘道(いわさ・ひろみち)氏
[三井不動産社長]

保有事業は事業のコアの1つですが、それ以上に、顧客の要望に合った解決策、ソリューションを提供したいと考えます。

その目的が達成できるなら、不動産を所有することにはこだわらない。

投資家自らが不動産を保有したほうがいい場合もあるでしょう。

それで資産価値が高められるなら、我々は不動産管理業務を通じて満足度を高めればいい。

不動産をハードに例えるなら、それをマネジメントするソフトの力と言えるでしょう。

その部分の成長や収益、将来への我々の持っている不動産に関するあらゆるソリューションプロバイダーとしての信頼性を高めていきたい。

既に、三井不動産の利益は約6割が開発とマネジメントで、4割強が保有による利益という構造に変わってきているんですよ。


● 2007.09.17 (No.4)<37>
「異能チーム」で熟考を
カール・W・スターン氏
[ボストン コンサルティング グループ会長]

企業内のチームとは、スペシャリストとゼネラリストをうまく束ね、全体の能力が育成されていく場と言えます。

チームが最も生産性を高められるのは、多くのタイプの人がいて、そこから
多様な発想が生まれる時です。

米サンタフェ研究所の調査で面白い結果が出ています。

非常に多様な人間が集まったチームの場合、一緒にいる時間が短期だと、プロジェクトが失敗するケースが多い。

短期間では、互いの相違点から生まれるメリットを十分に理解できないからです。

これに対し、十分な時間をかけて一緒に過ごしたチームでは、互いの違いも十分に理解したうえで、より多くの創造性を発揮できる。

異能なタイプでチームを編成したら、十分な時間と長期的な任務を与えることが必要です。



🔷 編集後記


この元記事を投稿したのは、9年前のことです(2013-12-23 21:33:00)。

読み直してみますと、「こんなことも書いていたのだな」「この個所に関心があったのだな」ということが思い出され、当時の自分の心境に思いを馳せています。

それだけ歳をとったのだと実感しています。

編集長インタビューの記事を読み返してみると、当時の経営者の心意気・信念・余裕・揺るぎない自信といったものが伝わってきます。

月日が経ち、自分だけでなく身の回りにも、環境にも変化があります。

しかし、経営に限らず、物事の本質は変わらないものです。

今回のインタビューの中から興味深い言葉を拾い出してみます。

村田 恒夫(むらた・つねお)氏[村田製作所社長]

の言葉から。

会社が大きくなると、その中に安住しがちです。

ITバブル崩壊以降も赤字にならなかったことが、従業員の安心感を醸成してしまったのかもしれません。

それこそ“ゆでガエル”のように、社内にじわじわと停滞感が漂い始めた

会社が大きくなると、「自分ひとりぐらい適当にやっていても大勢に影響することはないだろう」と考える輩が必ず出てきます。

一人や二人ならまだしも、そうした考え方をする社員が増殖するとあっという間に会社は傾きます。

「蟻の一穴」という言葉がありますね。

どんなに堅固に築いた堤でも、蟻が掘って開けた小さな穴が原因となって崩落することがある、ということを表す語。一般的に、どんなに巨大な組織でも、些細な不祥事が原因となって、組織全体を揺るがすような深刻・致命的な事態に至る場合がある、といった意味の格言として用いられる。

蟻の一穴 weblio辞書 から                        


また、最近ではあまり使われなくなりましたが、「大企業病」(主に大規模な企業において、組織や社員の間に蔓延するネガティブな意識や勤務態度のこと 「大企業病とは?原因や症状の内容、対策・予防策を紹介」から)です。


「ゆでガエル」も最近では話題にされることは滅多にありませんが、概念は頭に入れておいたほうが良いでしょう。

ゆでガエル理論とは、ゆっくりとした環境の変化に気がつかず、自分が気付かないうちに致命的なダメージを受けることです。

     ゆでガエル理論とは?【意味をわかりやすく解説】事例 kaonavi 2022/07/28                     

⭐出典元: ゆでガエル理論とは?【意味をわかりやすく解説】事例
カオナビ 人事用語集 2022/07/28





1回の投稿ごとに1カ月分にまとめたインタビューの概要を掲載します。

2007年1月8日号からスタートし、2013年7月までの6年7カ月分のバックナンバーだけで79件あります。

途中、数件記事が抜けている個所があります。
データを消失してしまったため現時点では再生できませんが、日経ビジネスの電子版では「2011年10月から最新号まで」のバックナンバーが閲覧できるようですので、抜けている個所に該当する部分が見つかれば、追記します。

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藤巻 隆
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