堀 紘一 名言集 『リーダーシップの本質』(51)
『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』(51)
『リーダーシップの本質』(初版 2003年6月26日 ダイヤモンド社)は、堀 紘一氏が満を持して上梓した優れたビジネス書です。
略歴は著者紹介に譲るとして、堀 紘一氏はボストンコンサルティンググループ日本法人代表、ドリームインキュベータ(DI)創業者となり東京証券取引所に上場させました。単なる経営コンサルタントではありません。
DIは現在電通グループ(電通G)の傘下にあり(電通GがDIの株式を20.95%保有しています。 2022年9月30日現在)、堀氏は代表取締役を退任されています。
著名な経営者と「経営の本質」を議論し獲得した知見は類稀なものです。
優れたビジネス書を数多く執筆しています。難しい言葉は極力排除し、エピソードを交え、分かりやすく解説しています。
もう少し速く来れば、これだけいいことがあるんだ」と言って、社員を指導、教育することが必要
スピードがいかに大事なものかをくどいほど語り続け、たたき込むことだ
会社が大きくなるほどスピードが遅くなるということは、放っておいたらスピードが遅くなるものだということを意味している
✔ 出典元
『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』
2003年6月26日 第1刷発行 ダイヤモンド社
✍ 編集後記
🔶 『リーダーシップの本質』は堀氏の経歴に違わない内容の本です。重要な点は「本質」です。すぐに廃れてしまうハウツーものとは根本的に違います。
私たちは新奇さに目を奪われることなく、常に「本質」とは何かに着目する姿勢を貫きたいですね。
勉強は一生続けることが大切です。世の中は常に進歩しているのですから。劇的な変化にも予兆はあります。感度の良いアンテナを張り、見逃し、聞き逃ししないようにしましょう!
何歳でも、何歳からでも勉強はできます。書籍を手許に置いておけば、いつでも何度でも参照することができます。
「この本は良書だ」と思ったらその1冊の本を何度も読み返すことが重要です。
一度読んだくらいですぐに理解できたという著書は、中身は大したことはないと判断するべきでしょう。「韋編三絶」という言葉がありますね。
🔷「会社が大きくなるほどスピードが遅くなるということは、放っておいたらスピードが遅くなるものだということを意味している」
組織も会社も大きくなると、トップが決断したことを末端の社員に至るまで実行してもらおうとすると、いくつもの「関所」を通過しなくてはならず、その都度止まることになります。
スピードは遅くなるのは明白です。部署内のことしか考えない組織ができていると、さらにスピードが落ちます。
「情報はスピードが命」と言っても過言ではありません。情報の伝達が遅くなればなるほど、取り返しのつかない事態に陥る可能性を否定できません。
🔶「あとがき」にこんな一節が記されていました。
『リーダーシップの本質』は今回で最後となります。
次回からは『コンサルティングとは何か』(2011年5月10日 第1版第1刷発行 PHP研究所)から堀紘一さんの名言をご紹介します。
✒ 堀 紘一氏の略歴
ドリームインキュベータ代表取締役社長。
1945年兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学大学院経営学修士(MBA with High Distinction)。読売新聞、三菱商事、ボストンコンサルティンググループ(BCG)社長を経て、2000年にドリームインキュベータ(DI)創業。
BCG時代には、金融、ハイテク、消費財、Eコマース、中期戦略など数多くの戦略策定及び実行を支援。
『知恵は金なり』『強い会社はこうしてつくれ』『成功する頭の使い方』(PHP研究所)、『人と違うことをやれ!』『どんな「壁」でも突破できる』(三笠書房)、『挑戦! 夢があるからビジネスだ』『脱皮できない蛇は死ぬ』(プレジデント社)、『できることから始めよう!』(ダイヤモンド社)、『ホワイトカラー改造計画』『21世紀の企業システム』(朝日出版社)など著書多数。
(『リーダーシップの本質』の著者紹介から)
✒ 堀 紘一氏の略歴補足
2020年に堀氏はDIの取締役を退任し、DIは電通の傘下となりました。
近況は下記をご覧ください。
「セカンドライフ」を謳歌しているようです。