堀 紘一 名言集 『リーダーシップの本質』(1)
『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』(1)
『リーダーシップの本質』(初版 2003年6月26日 ダイヤモンド社)は、堀 紘一氏が満を持して上梓した優れたビジネス書です。
略歴は著者紹介に譲るとして、堀 紘一氏はボストンコンサルティンググループ日本法人代表、ドリームインキュベータ創業者となり東京証券取引所に上場させた、単なる経営コンサルタントではありません。
優れたビジネス書を数多く執筆しています。
真のリーダーとは、私益を超えて公益を求める犠牲的精神の持ち主でなければならない。つねにもっとも正しい選択を行える決断力の持ち主でなければならない
日本にリーダーがいないのは、意識して育ててこなかったからである
真のリーダーシップ教育は行われていない
✍ 編集後記
🔶 『リーダーシップの本質』は堀氏の経歴に違わない内容の本です。重要な点は「本質」です。すぐに廃れてしまうハウツーものとは根本的に違います。
私たちは新奇さに目を奪われることなく、常に「本質」とは何かに着目する姿勢を貫きたいですね。
勉強は一生続けることが大切です。世の中は常に進歩しているのですから。劇的な変化にも予兆はあります。感度の良いアンテナを張り、見逃し、聞き逃ししないようにしましょう!
何歳でも、何歳からでも勉強はできます。書籍を手許に置いておけば、いつでも何度でも参照することができます。
「この本は良書だ」と思ったらその1冊の本を何度も読み返すことが重要です。
一度読んだくらいですぐに理解できたという著書は、中身は大したことはないと判断するべきでしょう。「韋編三絶」という言葉がありますね。
🔷 堀氏は「機会としての平等ではなく結果としての平等」と述べています。
私は機会の平等、結果の不平等で良いと思っています。
チャンスは平等に与え、その結果、成果を上げる者と成果を上げられない者が出てきます。これは仕方のないことです。結果を真摯に受け止めるべきです。
ところが、チャンスを与えず(門前払い)、特定の人間にしかチャンスを与えないというケースがあります。それは機会の平等に反することです。チャンスが与えれらなくては結果の出しようがないからです。
野球やサッカーなどのプロスポーツを例に取ればよく理解できると思います。監督の好みで、選手起用をし、傍目から見たら優れた選手であっても、干されることがしばしばあります。
もちろん、プロスポーツの世界ですから、結果が出せなければ監督がクビになります。そのため自分好みの選手を使い、勝負に出ることになります。
干された選手は、その監督の元で使ってもらうことが難しいという判断ができたら、自ら移籍するという選択肢やチームからトレードされるということが行われますね。
サラリーマンでも同様です。
チャンスが与えられるか与えられないかは所属する組織によって決まってきます。自分にはチャンスがないと判断したら、転職の道を選択するべきです。いつまでも1つの会社にしがみついている時代ではありません。
✔ 出典元
『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』
2003年6月26日 第1刷発行 ダイヤモンド社
✒ 堀 紘一氏の略歴
ドリームインキュベータ代表取締役社長。
1945年兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学大学院経営学修士(MBA with High Distinction)。読売新聞、三菱商事、ボストンコンサルティンググループ(BCG)社長を経て、2000年にドリームインキュベータ(DI)創業。
BCG時代には、金融、ハイテク、消費財、Eコマース、中期戦略など数多くの戦略策定及び実行を支援。
『知恵は金なり』『強い会社はこうしてつくれ』『成功する頭の使い方』(PHP研究所)、『人と違うことをやれ!』『どんな「壁」でも突破できる』(三笠書房)、『挑戦! 夢があるからビジネスだ』『脱皮できない蛇は死ぬ』(プレジデント社)、『できることから始めよう!』(ダイヤモンド社)、『ホワイトカラー改造計画』『21世紀の企業システム』(朝日出版社)など著書多数。
(『リーダーシップの本質』の著者紹介から)
✒ 堀 紘一氏の略歴補足
2020年に堀氏はDIの取締役を退任し、DIは電通の傘下となりました。
近況は下記をご覧ください。
「セカンドライフ」を謳歌しているようです。