堀 紘一 名言集 『リーダーシップの本質』(29)
『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』(29)
『リーダーシップの本質』(初版 2003年6月26日 ダイヤモンド社)は、堀 紘一氏が満を持して上梓した優れたビジネス書です。
略歴は著者紹介に譲るとして、堀 紘一氏はボストンコンサルティンググループ日本法人代表、ドリームインキュベータ創業者となり東京証券取引所に上場させた、単なる経営コンサルタントではありません。
優れたビジネス書を数多く執筆しています。
リーダーには見せるべき姿と見せてはならない姿がある
リーダーはつねに明るさを失ってはならない
夢を語るとき、非常に大事なのは、その夢が育っていく過程における考え方、つまり考え方の道筋、「シンキング・パス(thinking path)」を聞き手に伝えることである
✔ 出典元
『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』
2003年6月26日 第1刷発行 ダイヤモンド社
✍ 編集後記
🔶 『リーダーシップの本質』は堀氏の経歴に違わない内容の本です。重要な点は「本質」です。すぐに廃れてしまうハウツーものとは根本的に違います。
私たちは新奇さに目を奪われることなく、常に「本質」とは何かに着目する姿勢を貫きたいですね。
勉強は一生続けることが大切です。世の中は常に進歩しているのですから。劇的な変化にも予兆はあります。感度の良いアンテナを張り、見逃し、聞き逃ししないようにしましょう!
何歳でも、何歳からでも勉強はできます。書籍を手許に置いておけば、いつでも何度でも参照することができます。
「この本は良書だ」と思ったらその1冊の本を何度も読み返すことが重要です。
一度読んだくらいですぐに理解できたという著書は、中身は大したことはないと判断するべきでしょう。「韋編三絶」という言葉がありますね。
🔷 「リーダーには見せるべき姿と見せてはならない姿がある」
企業や組織が危機に瀕している時、リーダーの真価が問われます。
リーダーの発する言葉や行動が部下の行動に大きな影響を及ぼします。ネガティブな言葉や強権を発動しただけの言葉は、部下を萎縮させてしまいます。
ただし、リーダーは最悪を覚悟しなくてはならない場面が必ずあります。
それでもおくびにも出してはいけません。
ストラテジストのピーター・タスカ氏は、
「賢者は最善を望みながら、最悪を覚悟する」
と語っています。
物事を考える場合、3つだけを想定すれば良いと考えています。
1 最善の場合 2 最悪の場合 3 普通の場合
しかも、それぞれを具体的な数字で捉えることができれば、個々の可能性を示すことができ、対策も立てやすくなります。
⭐ 参考になるデータ
シナリオプランニングとは?: 進め方とその効果
このウェブサイトを見ると、シナリオプランニングを次のように定義しています。
「設定したテーマにおいて起こり得る不確実な未来の可能性を検討し、その結果をインプットとして不確実な未来の可能性に備える対応策を検討する。さらに、このステップを繰り返すことで、未来のとらえ方をアップデートし続ける取り組み」
「シナリオ・プランニングを活用し、自分たちの『シナリオ』を作成することで、過度に悲観的な予測に立って不安に飲み込まれることも、将来の可能性を過度に楽観視することもなく、『健全な危機感』をもって未来を捉え、将来に対する備えをしていくことができるようになります」
⭐ 出典元: Stylish Idea
✒ 堀 紘一氏の略歴
ドリームインキュベータ代表取締役社長。
1945年兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学大学院経営学修士(MBA with High Distinction)。読売新聞、三菱商事、ボストンコンサルティンググループ(BCG)社長を経て、2000年にドリームインキュベータ(DI)創業。
BCG時代には、金融、ハイテク、消費財、Eコマース、中期戦略など数多くの戦略策定及び実行を支援。
『知恵は金なり』『強い会社はこうしてつくれ』『成功する頭の使い方』(PHP研究所)、『人と違うことをやれ!』『どんな「壁」でも突破できる』(三笠書房)、『挑戦! 夢があるからビジネスだ』『脱皮できない蛇は死ぬ』(プレジデント社)、『できることから始めよう!』(ダイヤモンド社)、『ホワイトカラー改造計画』『21世紀の企業システム』(朝日出版社)など著書多数。
(『リーダーシップの本質』の著者紹介から)
✒ 堀 紘一氏の略歴補足
2020年に堀氏はDIの取締役を退任し、DIは電通の傘下となりました。
近況は下記をご覧ください。
「セカンドライフ」を謳歌しているようです。