「敗軍」の法則 なぜ、リーダーは失敗を繰り返すのか 2014.09.08 1/3 2014-09-12 21:26:43
<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>
「敗軍」の法則 なぜ、リーダーは失敗を繰り返すのか 2014.09.08 1/3 2014-09-12 21:26:43
CONTENTS
PART 1 「失敗」を糧に捲土重来を期す
PART 2 経営者が陥る5つの「罠」
PART 3 新たなリスクに立ち向かう
第1回は、
PART 1 「失敗」を糧に捲土重来を期す
を取り上げます。
今週の特集記事のテーマは
成功は偶然の産物だが、失敗は同じことをすれば
繰り返す。
「暴走」「執着」「隠蔽」「忘却」「慢心」。
過去の事例を振り返り、五つの「敗軍」の法則を
導き出した。
次への一步を踏み出す時ほど、冷静な判断が必要。
今こそ、過去の失敗に学び、前進する時だ
です。
『日経ビジネス』に、長寿コラム「敗軍の将、兵を語る」があります。
「敗軍の将、兵を語らず」という言葉がありますが、あえて敗軍の将に兵を
語らせるという趣向のコラムになっています。
約四十年にわたる連載の中から導き出されたのが、「暴走」「執着」「隠蔽」「忘却」「慢心」の五つの「罠」でした。
これら五つの「罠」の詳細はPART2でご紹介します。
PART1では、3人の経営経験者に「失敗」を語らせています。誰でもそうでしょうが、自分の「失敗」を自らの口で語ることには勇気がいりますし、辛いことです。
PART 1 「失敗」を糧に捲土重来を期す
片山幹雄 シャープ元社長
挫折経験を買われ
新天地で丁稚奉公
日経ビジネスが2年半前に、当時シャープ社長だった片山さんにインタビューしたのは、「『2012年3月期に連結最終赤字が過去最大の2900億円になる見込みだ』と発表した翌朝」(p. 028)だったそうです。
そして、今回のインタビューは、片山さんが10月1日付けで日本電産の副会長に就任するという直前のことでした。
片山さんが語ったことをお伝えします。
片山さんは今なお「敗軍の将、兵を語らず」というスタンスを保っています。
日本電産で「復活してみせる」という意気込みがそうさせているのでしょう。
熊谷正寿 GMOインターネット会長兼社長
自殺の悪夢を乗り越え
社員とともに企業再建
GMOインターネットの転落のきっかけは、「2005年に手掛けた個人向けローンクレジット事業会社、オリエント信販の買収だった」(p. 030)と、日経ビジネスは述べています。
「過払い金の返還請求に対し、10年分の引き当てを一気に求められた」
(p. 030)からでした。
その結果、「2006年12月期と2007年12月期に計上した最終赤字は合計約300億円と、当時の年間売上高の約6割に相当する規模となった」(p. 030)のです。
熊谷さんが普段から、経営者として真剣に事業に取り組んでいた姿を見ていた人がいたということです。いい加減な気持ちで経営していたとしたら、助けてくれる人はいなかったでしょう。
中島義雄 セーラー万年筆社長
エリート官僚の失脚
志を捨てず、社長に
中島さんは、「1995年、当時の大蔵省(現財務省)で事務次官候補の一人と嘱望されていた」(p. 031)そうです。
ところが、「後に背任容疑で東京地検特捜部に逮捕されたイ・アイ・イ・インターナショナル社長の高橋治則から、過剰な接待を受けていたなどとして、マスコミの集中砲火を浴びて失脚した」(p. 031)のです。
当時の心境を語っています。
このように「人生最大の挫折を味わった」中島さんでしたが、「捨てる神あり、拾う神あり」を実感します。
中島さんは現在の心境を語っています。
人生の辛酸を舐めた人だけに、言葉に重みがあります。教訓としてとても参考になります。
次回は、
PART 2 経営者が陥る5つの「罠」
PART 3 新たなリスクに立ち向かう
をお伝えします。
🔷編集後記
この特集記事(元記事)が公開されたのは、9年前のことで、アメブロでも9年前(2014-09-12 21:26:43)のことでした。
日経ビジネスは、「暴走」「執着」「隠蔽」「忘却」「慢心」の五つの敗軍の法則を取り上げていますが、これらに付け加えるならば、「傲慢」「驕り」です。
権力を持つと、必ずと言っていいほどに「権力必腐」(権力を持つと必ず腐敗する)に陥ります。人間の弱さでもあります。
自己を律することができなくなります。周りからちやほやされるだけでなく、周囲にイエスマンばかりを配置することで反対意見をシャットアウトしてしまいます。裸の王様です。
注意:2023年(令和5年)4月1日、日本電産はニデック(NIDEC)に社名変更しました。
尚、「敗軍の将、兵を語る」は現在は連載されていません。