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堀 紘一 名言集 『リーダーシップの本質』(34)

『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』(34)

 『リーダーシップの本質』(初版 2003年6月26日 ダイヤモンド社)は、堀 紘一氏が満を持して上梓した優れたビジネス書です。

 略歴は著者紹介に譲るとして、堀 紘一氏はボストンコンサルティンググループ日本法人代表、ドリームインキュベータ創業者となり東京証券取引所に上場させた、単なる経営コンサルタントではありません。
 優れたビジネス書を数多く執筆しています。


とくにリーダーとして心すべきは、間違ったときに間違ったと言える勇気を持つことである

 とくにリーダーとして心すべきは、間違ったときに間違ったと言える勇気を持つことである。そんなことをしてはリーダーの尊厳が失われるなどと思ってはいけない。むしろ、間違いを率直に認めるリーダーの姿に、部下は人間的な大きさ、親しみを感じ、助けていこうという気持ちになるものである。

『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 1 <100>                  


リーダー候補の人材としては、相手の気持に立って物を感じる事ができるかどうかということも非常に大事なことになる

 リーダー候補の人材としては、相手の気持に立って物を感じる事ができるかどうかということも非常に大事なことになる。一般につねに学校の成績がよかった人は、人の気持ちを知らないでもいい立場にあって、感性が磨かれないままきてしまうことが多いことだ。

『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 2 <101>                  


相談レベルでは、部下が答えに窮して相談に来るケースはほぼ四つのパターンに分けることができる
そしてこの四つのポイントをチェックするだけで、仕事は飛躍的にうまくいくのである

 リーダーに持ち込まれる相談のほとんどは、仕事がうまくいかなかったときの困った相談である。しかし相談レベルでは、部下が答えに窮して相談に来るケースはほぼ四つのパターンに分けることができる。そしてこの四つのポイントをチェックするだけで、仕事は飛躍的にうまくいくのである
 第一は、「前提に問題がある」ということだ。かなり多くのビジネスマンが、こういうことが問題であると勝手に決めてかかり、枠組みを固定している。
 だがとくにビジネスの前提は、とりあえずのものであって、それは絶対変えられないものではない。
(中略)
 第二は、「方法論が限定的」ということだ。「解決策がない」 と言うが、よく聞いてみると解決の選択肢を二つしか考えていない。どちらもうまくいかないと言うが、そういうオプションはその気になれば五つでも十でも作り出せるのだ。
(中略)
 第三は、自分で勝手に反対されると思っているパターンである。こんなことは上司が許してくれないだろうとか、他部門がとてもそんな条件は飲んでくれないだろう、といったものである。
(中略)
 第四は上司や他部門への遠慮で、うまく解決策へ結びつけられないケースである。よく話を聞いてあげると、「なんでそんなこと遠慮するのか」と不思議に思うが、その気持ちを伝えてあげるだけで即解決という話は想像以上に多い。

『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 3 <102>                  


✔ 出典元

『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』
2003年6月26日 第1刷発行 ダイヤモンド社


✍ 編集後記

🔶  『リーダーシップの本質』は堀氏の経歴に違わない内容の本です。重要な点は「本質」です。すぐに廃れてしまうハウツーものとは根本的に違います。

私たちは新奇さに目を奪われることなく、常に「本質」とは何かに着目する姿勢を貫きたいですね。

勉強は一生続けることが大切です。世の中は常に進歩しているのですから。劇的な変化にも予兆はあります。感度の良いアンテナを張り、見逃し、聞き逃ししないようにしましょう!

何歳でも、何歳からでも勉強はできます。書籍を手許に置いておけば、いつでも何度でも参照することができます。

「この本は良書だ」と思ったらその1冊の本を何度も読み返すことが重要です。
一度読んだくらいですぐに理解できたという著書は、中身は大したことはないと判断するべきでしょう。「韋編三絶」という言葉がありますね。


🔷 「とくにリーダーとして心すべきは、間違ったときに間違ったと言える勇気を持つことである」

この言葉は特に大切なことだと思います。

自分の間違いを認めたくないという気持ちが強くなることがあるでしょう。
人間なのですから誰でも間違いはあります。

その間違いをすぐに認めて、訂正すればよいのです

自信のある人は自分の失敗を認めたがらない傾向があります。
それどころか部下に責任を転嫁してしまうことがあります。
そうなると部下からだけでなく、同僚や上司からの信頼を失うことになりかねません。

リーダーである人、これからもリーダーでありたい人、そしてリーダーを目指す人は、この点を肝に銘じておくべきだと思います。

何かが起こると、その時、人間の器の大きさが問われます




✒ 堀 紘一氏の略歴

ドリームインキュベータ代表取締役社長。
1945年兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学大学院経営学修士(MBA with High Distinction)。読売新聞、三菱商事、ボストンコンサルティンググループ(BCG)社長を経て、2000年にドリームインキュベータ(DI)創業。
BCG時代には、金融、ハイテク、消費財、Eコマース、中期戦略など数多くの戦略策定及び実行を支援。
『知恵は金なり』『強い会社はこうしてつくれ』『成功する頭の使い方』(PHP研究所)、『人と違うことをやれ!』『どんな「壁」でも突破できる』(三笠書房)、『挑戦! 夢があるからビジネスだ』『脱皮できない蛇は死ぬ』(プレジデント社)、『できることから始めよう!』(ダイヤモンド社)、『ホワイトカラー改造計画』『21世紀の企業システム』(朝日出版社)など著書多数。
(『リーダーシップの本質』の著者紹介から)


✒ 堀 紘一氏の略歴補足

2020年に堀氏はDIの取締役を退任し、DIは電通の傘下となりました。
近況は下記をご覧ください。
「セカンドライフ」を謳歌しているようです。




⭐ 出典元: 『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』


⭐ 私のマガジン (2022.07.31現在)





















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