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大前研一 名言集 『考える技術』(3)

『考える技術』(3)

『考える技術』(初版 2004年11月4日 講談社)は、大前研一氏の考え方のフレームワーク(枠組み)のエッセンスを述べた本です。

なかには、かなり厳しい意見もありますが、真摯に受け止め、少しでも実行する心がけが必要であると痛感しました。


問題解決の根本にあるのは、論理的思考力である

問題解決の根本にあるのは、論理的思考力である。問題解決のみならず、先見性とか直観と呼ばれるものも、じつは論理的思考があってこそ生まれる。ところがほとんどの日本人には論理的思考の癖がついていないため、問題解決のための思考回路が抜け落ちている。こうした思考回路の欠如は政治や経済を含めて日本の将来を危うくするし、ビジネスマン個人にとっても、それで新しい時代を生き抜くことは不可能である。

『考える技術』 大前研一の名言 1 〈7〉


抱えている問題を解決するためには、問題がどこにあるのかを分析して原因を解明し、それを解消しなければならない

抱えている問題を解決するためには、問題がどこにあるのかを分析して原因を解明し、それを解消しなければならない。それは論理的に考えれば導き出せるものなのだが、日本の経営者のほとんどはこうした思考回路を持っていない。私の目からみれば当たり前ことが、なぜか日本企業の中では見逃されてしまうのだ。それどころか、自分の立場や派閥の利益といった、問題解決の上では逆効果でしかない思考回路がまかり通ってしまうケースも珍しくない。

『考える技術』 大前研一の名言 2 〈8〉


データを分析して出てくるものは仮説にすぎない

データを分析して出てくるものは仮説にすぎないのだが、日本のほとんどの経営者やビジネスマンは、その仮説を結論だと思い込んでしまう。そこで「結論を得た」と思って安心し、仮説を裏付けるだけの証拠収集や、本当の結論に至るまでの論理的思考を怠ってしまうのだ。

『考える技術』 大前研一の名言 3 〈9〉


➳ 編集後記

『考える技術』(初版 2004年11月4日 講談社)は、約18年前に書かれた本です。今、この本を読み返してみても内容はまったく陳腐化していません。それどころか、現代の社会情勢を的確に捉えていると思います。

大前研一氏の先見性がいかに凄いかは、これらの名言からもその一端が垣間見られるでしょう。

今回の指摘も(!)かなり厳しいものですが、大前氏のものの見方、考え方を理解する上で重要な部分です。大前氏の真意を深く考えなくてはなりません。

この元記事は15年前にFC2ブログで書きました(2007-12-28 19:55 by 藤巻 隆)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。私にとっては、いわばレガシィです。
その記事を再編集しました。

✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。

現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。    (Wikipedia から)

大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。

大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。


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