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流通新勢力 驚きなしでモノは売れない 2013.6.3 #9 2014-01-22 21:55:37

【『日経ビジネス』の特集記事】 #9  初出 2014-01-22 21:55:37 <バックナンバー>

⭐『日経ビジネス』の特集記事から、私が特に関心を持った個所重要と考えた個所を抜粋しました。

⭐ 当面は、Ameba(アメブロ)に投稿していた記事を再編集し、加筆修正し、新たな情報を加味し、「バックナンバー」と表示し投稿します。

⭐ 1つのテーマについて複数回投稿している場合(ほとんどが該当しますには、1つにまとめて投稿します。タイトルの後の日付は雑誌の発行日で、最後の日付は投稿日を表わしています。

⭐ 一方、新規で投稿した記事については、異なる壁紙を用意し、本文内に「タイトル」「雑誌発行年月日」を表示します。


再投稿することにした経緯

再編集して再投稿することにした理由は、次のとおりです。

自分が当時どんな記事に興味があり、どのような考え方をしていたのかを知りたいと思ったからです。

当時の自分を振り返ることで、当時と現在で考え方は変わったか否か、あるいは成長しているかを確認したいと思いました。

記事データは当然古くなっていますが、本質的な部分は必ずあるはずで、しかも普遍性があります。その個所を再度学んでみたかったのです。

さらに言えば、『日経ビジネス』のバックナンバーをご紹介することで、この記事に目を通していただいたあなたに何らかの有益なヒントを提供することができるかもしれない、と考えたからです

「私にとって、noteは大切なアーカイブ(記録保管場所)です。人生の一部と言い換えても良いもの」だからでもあります。
プロフィールから)


2022年5月25日現在、週刊誌『日経ビジネス』を購読していませんが、新たに電子版セット(雑誌+電子版)を「らくらく購読コース」で今年の6月以降に定期購読する予定です。



日経ビジネスの特集記事 #9


流通新勢力 驚きなしでモノは売れない 2013.6.3 1/3 2014-01-22 21:55:37

<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>

「未完成」こそ魅力

アベノミクスの3本の矢、(1)金融、(2)財政、(3)成長戦略が放たれました。

アベノミクスを好感し、一時、日経平均株価は急上昇、為替は円安へ転換しました。

期待感が推し進めた結果でした。

そうした中で、5月23日に日経平均株価が1000円以上も大幅下落しました。
その後も下げ続け、2週間で2000円以上も下落し2か月前の水準に戻りました。

私はエコノミストでも評論家でもないので、推測でしか話せませんが、期待感が先行し、実体が伴って行かなかったことが原因の一つではないかと思います。

もう一つは、相当前から仕込んでいた外国人投資家(機関投資家も含む)が、日経平均株価のあまりに急激な上昇に危機感を抱き、下げる前に利益確定売りを仕掛けたのではないか、と思います。

私は、他でも書きましたが、5月21日(火)に放送されたテレビ東京系「ガイアの夜明け」の中で、世界的に著名な投資家、ジム・ロジャーズ氏「以前に買っていた日本株は、短期間で50%以上上昇したので、利益確定のためすべて売却した」と述べていました。

放送日は21日でしたが、実際にインタビューしたのはもっと前だったでしょう。日経平均株価の急落を予知していたかのような行動に見えます。

ジム・ロジャーズ氏は投資の豊富な経験と株式市場の長い歴史から、何かを感じていたのかもしれません。だからこそ著名な投資家といわれるのでしょう。

さて、本題に入ります。
流通業界は今、どうなっているのでしょうか?

久々に百貨店業界はお中元商戦に期待を寄せているようです。
ボーナスが増加に転じるというニュースが伝えられたからです。

では、生活用品はどうなのでしょうか?

「ラッキーピエロ」の場合


函館で今や敵なしというハンバーガーチェーンがあります。
「ラッキーピエロ」です。

初めて聞いた名前です。あなたはご存知でしたか?

ラッキーピエロは全16店舗あるそうですが、1つとして同じデザインの店がない、ということです。ある店では絵画が壁を埋め、ある店ではサンタクロースで溢れかえっているというのです。

なぜ、ハンバーガーチェーンでありながら、このような「常識外れ」の進化を遂げてきた(進化せざるを得なかった?)のは、「マクドナルド」などの強大な全国チェーンに勝つためであったといいます。

驚くべきことに、全店合計で年間150万人もの客が押し寄せるそうです。

店の運営で最も大切なことは、集客ではないか、と私は思います。

お客さんが来店してくれないことには、売上は上がりません。
これは実店舗だけに当てはまることではなく、仮想店舗でも同様です。
訪問してくれなくなったら「シャッター街」になってしまいます。

楽天市場に店舗を持ちたいという経営者が多いのは、楽天市場の集客力が尋常ではないからです。

ラッキーピエロの話に戻りますが、「お得意様のえこひいき」をするという、思い切った接客手法を取り入れています。

王一郎社長は、その理由をこう説明しています。
「地元のヘビーユーザーこそ大事」

つまり、リピーターを大事にしている、ということです。

会員サービス「ラッキーピエロサービス」に加入すると、店舗で買い物をした際にポイントが加算されます。

利用金額によって、「準団員→正団員→スター団員→スーパースター団員」と階級が上がる仕組みになっています。

スーパースター団員になると、還元率が6%以上になるだけではなく、
「スーパースター団員の〇〇さん、ありがとうございます」と声をかけられるそうです。

遊び心がいっぱいですね。




日経ビジネスの特集記事 #9

流通新勢力 驚きなしでモノは売れない 2013.6.3 2/3 2014-01-22 23:20:03

<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>


寝ても覚めても新しいことをせよ

スーパー「ハローデイ」の場合


北九州市に本拠を置く地域スーパーのハローデイの店の中は奇抜な作りになっています。

天井を泳ぐ巨大なクジラ、至るところに置かれたロボット、パート従業員の
手作りのぬいぐるみなど。

「寝ても覚めても新しいことをせよ」というのが、同社の重要な経営理念
だそうです。派手な内装もその表れと言えます。

北九州市にある足原店では、驚くことに1本(1リットル入り)1980円もする瓶入りのトマトジュースが次々と売れていくそうです。

陳列しているのはジュース売り場ではなく、青果コーナーで販売しているトマトの隣だといいますから、二度驚きました。

「あの店は行くと発見がある」という評価を勝ち取ることこそが、同社の戦略である、と日経ビジネスは伝えています。

宝物探しですね。


死に筋を「お宝」に変える

「北野エース」の場合


「カレー(華麗)なる本棚」と銘打ち、ユニークなレトルトカレーが300種類も書店の棚のように並ぶコーナーがあります。

カレーに限らず、100種類のドレッシング、100種類の醤油と実に多様で、来店客にとって見るだけでも楽しいものでしょう。

一見、無駄のように見えるこうした陳列には、秘密が隠されていました。

「売れ筋しか置かない大手スーパーには絶対にない、圧倒的な品揃えを追求する」という戦略を取っているのです。

重要と思われることは、顧客が食べたことがない商品を多数扱うため、店長は多くの商品を自ら試食し、味を確かめていることです。

店長は仕入れを担当するバイヤーを兼ねていることと考え合わせると、納得できることですね。

「顧客の声に耳を傾け、品揃えを充実させた結果、このような業態になった」と高橋専務は述べています。

顧客のために、当たり前のことを当たり前のように違うやり方で行えば、顧客は離れないと言えるかもしれません。




日経ビジネスの特集記事 #9

流通新勢力 驚きなしでモノは売れない 2013.6.3 3/3 2014-01-22 23:38:38

<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>

お客様は“平等”にあらず

地場スーパー「フレスタ」の場合


宗兼社長はふと疑問を抱いたそうです。
優良顧客に当社は支えられている。なのに、その人たちから得た利益で特売日しか来ない人ばかりに恩恵がいくのはおかしい」

そこで戦略を変更したのです。
日替わりの特売を重視する従来の手法をやめ、同じ月ならいつでも特売価格で買えるよう、月間の重点販売商品を設定するやり方にしたのです。

「あなただけポイント5倍」という独自のポイントサービスがあります。

これは、店側が設定するポイントサービスの「倍増日」を、利用者が自分の都合に合わせて、月に1日だけ自由に設定できる仕組みになっています。

誰にでも提供されるのがサービスであり、個人ごとに提供されるのはホスピタリティ(おもてなし)です。

おもてなしは日本が得意とするもので、帝国ホテルや東京ディズニーリゾートでの顧客への取り組みは素晴らしいものです。

世界に誇れる、人を幸せにする「武器」です。

顧客はわがままです。

そのわがままを満たしてあげることができたら、顧客を維持するすることができるのです。

顧客の言うことを聞いているようで、実は顧客をコントロールしているのです。




🔷編集後記

流通業界は栄枯盛衰が激しく、地場産業としていかに地元消費者にアピールし続けるかが重要なポイントです。

既存顧客を維持し、新たな顧客も含め囲い込む戦略が不可欠です。
その戦略は、一度決めたからそれで終わりではありません。
常に同業他社のみならず、異業種からの参入にも眼を光らせ、顧客を逃さない策を講じ続ける必要があります。

そのためには自社の強み、弱み、機会、脅威を分析することが大切です。
そのためにSWOT分析があります。

SWOT分析

S Strengths   自社の「強み」
W Weaknesses  自社の「弱み」
O Opportunities 自社が参入できる「機会」
T Threats    他社が参入する「脅威」

この4つで分析します。とてもシンプルですが、非常に効果的な分析手法です。




⭐ 参考データをご覧ください。

この記事で紹介されたハンバーガーチェーンやスーパーのその後を追ってみました。8年前と比較してサービスが変更されていることがありますので、確認したいと思いました。

🔷ラッキーピエロ

ど派手なウェブサイトが目に飛び込んできます。
会員サービス「ラッキーピエロサービス」はどうなっているでしょうか?
サーカス団入団案内を見ると、このサービスは残っていました。

サーカス団入団案内


🔷スーパー「ハローデイ」

ハローデイの「安心価格宣言。」というページがありました。

「毎日ず~っと安い」というキャッチコピーが目立つように書かれています。ウォルマートの Everyday Low Price というキャッチコピーと同様な表現ですね。


🔷北野エース


GINZA SIXに期間限定で販売するようです。
「カレーなる本棚」の画像が掲載されています。「カレーなる本棚」は健在です。


🔷地場スーパー「フレスタ」

「あなただけポイント5倍」は現在では実施していないようです
代わりに「会員ランクアップ特典」を実施しています。

「エブリデイフレスタには『ブロンズ』『シルバー』『ゴールド』『プラチナ』会員の4つの会員ランクがあり、ランクに応じて様々な特典が受けられます」と書いてあります。


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藤巻 隆
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