【『日経ビジネス』の特集記事 】 No.48
✅はじめに
⭐『日経ビジネス』の特集記事から、私が特に関心を持った個所や重要と考えた個所を抜粋しました。
⭐ Ameba(アメブロ)に投稿していた記事は再編集し、加筆修正し、新たな情報を加味し、再投稿した記事は他の「バックナンバー」というマガジンにまとめています。
⭐原則として特集記事を3回に分けて投稿します。
「私にとって、noteは大切なアーカイブ(記録保管場所)です。人生の一部と言い換えても良いもの」です。
(プロフィールから)
日経ビジネス電子版セット(雑誌+電子版)を「らくらく購読コース」で、2022年9月12日号から定期購読を開始しました。
日経ビジネスの特集記事 48
イケアの執念 超サステナブル経営の内側 2022.12.19 3/3
<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>
『イケアはなぜ「理念」で業績を伸ばせるのか』(立野井 一恵 PHPビジネス選書 2014年4月1日 第1版第1刷発行)という本が手元にあります。
時々参照します。
PART 3 日本で女性管理職50% 異動・昇格は公募制 キャリア形成、個に主導権
イケアは早くから平等性や多様性に取り組み、「全階級で『男女比1:1』を目標に掲げ、日本でも女性管理職50%を達成した」(p.024)企業です。
復帰時は原則として休み前のポジションが用意
イケアの人事制度で特長的なことは、異動・昇格が公募制ということです。
社内公募制度「オープン・イケア」
もう少し具体的に知りたいですね。
すべての階級・役職で男女比を1:1に
日本企業では、なかなかここまで踏み込んだ制度は成立しにくいですし、形だけできてもその制度の運用面で十分に機能しないでしょう。
トップが自ら全力で取り組む姿勢を示し、その熱量が全社に伝わり、皆で必ず達成していこうという雰囲気を作り出せないと難しいと思います。
それは決して大企業に限らない話です。
人間は高い地位や権力を手に入れると、守りの姿勢になり、新しいことに挑戦したがらなくなります。なぜなら、チャレンジして失敗したら責任を取らなければいけないという意識が強く働くからです。
失敗しないためにはチャレンジしないことが一番ということになるからです。
しかし、そうした企業は衰退し、やがて社会からも顧みられない存在になるでしょう。
脱皮できない蛇は死ぬ
「脱皮できない蛇は死ぬ」という言葉があります。
Bing AIに「脱皮できない蛇は死ぬ」とはどういうことか質問したところ、次のような回答がありました。
質問
ニーチェは「脱皮できない蛇は死ぬ」という言葉を遺しているそうですが、どういう意味ですか?そして、その言葉を日々の生活の中で、どのように活かすべきでしょうか?
Bing AIの回答
ニーチェは「脱皮できない蛇は死ぬ。同様に、意見を変えることができない心は、心であることをやめる」という言葉を残しています1。
この言葉は、心が変化することができなければ、心であることをやめるという意味です。つまり、ニーチェは、心の最も基本的な性質は、その変化する能力であると考えていました。
この言葉を日々の生活に活かす方法としては、自分自身の意見や考え方に固執せず、常に新しい情報や視点に対してオープンであることが重要です。
自分自身の意見や考え方を柔軟に変化させることで、新しい発見や成長が得られるかもしれません。
私が求めていた回答でした。
✅経営幹部の女性比率は66%
イケア・ジャパンの女性管理職の割合等と日本企業の比較を見てみましょう。
イケア・ジャパンと日本全体の比較
イケア・ジャパンと日本全体を比較すると、大きく乖離していますね。
「日本でも2014年に制度改革で『同一労働同一賃金』を徹底」(p.025)したことになっていますが、現実にはどうでしょうか?
まだまだ格差はあまり縮まっていないようです。
むしろ拡大しているかもしれません。
なぜなら男女格差以外に、正規雇用・非正規雇用という新たな格差が広まってきたからです。
制度と風土を同時に変える
育休とキャリア
つまり、多様性も重視され、実際に運用されているということです。
ユニークな人事制度
これは一般的な日本企業では容易に真似できない制度でしょう。
形から入っても、画龍点晴を欠くことになるでしょう。
✅制度が成り立つ3つのカギ
制度が成り立つカギ 1つ目は「徹底したバリュー(価値観)の浸透」
8つのバリューとは
1 連 帯 感
2 環境と社会への配慮
3 コスト意識
4 シンプルさ
5 刷新して改善する
6 意味のある違うやり方
7 責任を与える、引き受ける
8 手本となる行動でリードする
イケアの執念 超サステナブル経営の内側 2022.12.19 p.026
制度が成り立つカギ 2つ目は「コミュニケーション」
制度が成り立つカギ 3つ目は「可視化」
こうした優れた制度があっても、自信が持てない人たちも当然いることでしょう。そうした人たちに対して、イケアはどのような対応をしているのでしょうか。
挑戦のスピードを上げること、自分で考え、チャレンジする行動力
ここまでで気になったのは、社員の採用はどのような基準で行われているかです。
『イケアはなぜ「理念」で業績を伸ばせるのか』立野井 一恵《たてのい かずえ》に次のような記述があります。
INTERVIEW ジェスパー・ブローディン[イケア運営会社CEO]
みんな熱くなっていい! 失敗したら、私と謝ろう
インタビューの記事を抜粋します。
PROFILE
ジェスパー・ブローディン[Jesper Brodin] 氏
イケアの運営会社、インカグループCEO。1968年スウェーデンのイエーテボリ生まれ。チャルマース工科大で産業エンジニアリングの修士号取得。95年にイケアに入社し、パキスタンの購買マネジャー。99~2002年に創業者イングヴァル・カンプラード氏のアシスタントを務める。08年から中国の地域マネジャーに就き、11年からサプライチェーンのマネジャーに。13年からイケア・オブ・スウェーデン社長。17年9月から現職。趣味はギター演奏。
⭐イケアにあるのは1つのルールだけ。「過ちを犯さなければいけない」
は書き間違いでも、読み間違いでもありません。
⭐挑戦し失敗したとしても、挑戦したことが高く評価される企業文化があるということです。
⭐挑戦を奨励する企業文化
PART 4 創業者カンプラード氏の理念 貧しさが生んだ挑戦魂 サステナブルの民主化へ
ある研究所の話からスタートします。
デンマークにある知る人ぞ知る研究所
⭐構造だけでなく、色彩も実にシンプルな建物ですね。
この研究所の秘密は地下と2階にあるそうです。
⭐イケアの強みはアイデアにとどまらず、ビジネスとして成立させてきたことです。
⭐規律・自律が徹底しているのです。
ユニクロやGUを運営するファーストリテイリングの柳井正・会長兼社長の言葉
最後にイケアの基本理念と理念を実現する9ヵ条をお伝えします。
これらにすべてが凝縮されていると確信しています。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
🔷編集後記
創業者カンプラード氏の理念(「より快適な毎日を、より多くの方々に」『イケアはなぜ「理念」で業績を伸ばせるのか』p.33)は今でも脈々と受け継がれています。
今回の特集は膨大なものになりました。量的に多いだけでなく、質的にも深いものであったと思っています。
日経ビジネスはビジネス週刊誌です。日経ビジネスを発行しているのは日経BP社です。日本経済新聞社の子会社です。
日経ビジネスは、日経BP社の記者が独自の取材を敢行し、記事にしています。親会社の日本経済新聞ではしがらみがあり、そこまで書けない事実でも取り上げることがしばしばいあります。
私論ですが、日経ビジネスは日本経済新聞をライバル視しているのではないかとさえ思っています。
もちろん、雑誌と新聞とでは、同一のテーマでも取り扱い方が異なるという点はあるかもしれません。
新聞と比べ、雑誌では一つのテーマを深掘りし、ページを割くことが出来るという点で優位性があると考えています。
⭐回想録
⭐マガジン (2023.04.09現在)