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大前研一 名言集 『50代からの選択』(14)

『50代からの選択』(14)

 私は6月末(2022年)で67歳になります。前期高齢者です。
その意味で、このタイトルの本は自分の半生を振り返る機会を与えてくれた本ですし、後半生を生き抜いていくためのよすがともなりました。

 「人生とは何ぞや」をご一緒に考えてみませんか。


  
 『50代からの選択』(初版 2004年11月10日 集英社)は、<ビジネスマンは人生の後半にどう備えるべきか>というサブタイトルが示すように、自分の人生を真剣に考えるきっかけを与えてくれます。50代のかただけではなく、実は20代、30代、40代のかたにも読んでいただきたい本です。

 

人生を楽しむということは、時間と金をそっちの方向へ振り向ける
ということ


人生を楽しむということは、時間と金をそっちの方向へ振り向ける
ということ
なのに、来るか来ないかわからない「いざ」というときに備えて、その楽しみをあきらめるなんて本末転倒ではないか。

『50代からの選択』 大前研一の名言 1 〈226〉         


今の高齢者を見ると、保険にも入るわ、貯蓄も持っているわで、
二重にプロテクトをかけているケースが多い
これは実にもったいないことである


保険料が多少かさむことになっても、もしものときにがっちりカバーできる
だけの保険に入っておく。それで十分ではないか。
ところが、今の高齢者を見ると、保険にも入るわ、貯蓄も持っているわで、
二重にプロテクトをかけているケースが多い。
これは実にもったいないことである。


『50代からの選択』 大前研一の名言 2 〈227〉         
         







日本でも同一職種内の収入格差は大きく拡大してきている


日本でも同一職種内の収入格差は大きく拡大してきている
たとえばプログラマーという職業は、単にプログラムを書くだけなら、徹夜を繰り返して納期に間に合わせるような重労働であっても、年収300万円程度の仕事とみなされる。
中国やインドのプログラマーにいくらでも任せることができる作業なので、
競争環境は厳しく、がんばっても年収の上昇は期待薄だ。

           『50代からの選択』 大前研一の名言 3 〈228〉                                                               


➳ 編集後記

『50代からの選択』(初版 2004年11月10日 集英社)は、<ビジネスマンは人生の後半にどう備えるべきか>というサブタイトルが示すように、自分の人生を真剣に考えるきっかけを与えてくれます。50代のかただけではなく、実は20代、30代、40代のかたにも読んでいただきたい本です。


🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。


大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。

🔷 日本人が、お金を貯蓄や保険に重点的に配分しようとします。それは、将来への不安を払拭できないからでしょう。

イタリア人は(全員がそう思っているわけではありませんが)、「死ぬ時破産することを望んでいる」という話を、ある投資家が書いた本で読んだことがあります。

その本のタイトルは忘れてしまいましたが・・・。

現実的にどのようなことをするのか、思い出せないのですが、この考えに似た金融商品があります。

それは、リバース・モーゲージというものです。


リバース・モーゲージとは、高齢者が居住する住宅や土地などの不動産を担保として一括または年金の形で定期的に融資を受け取り、受けた融資は、利用者の死亡、転居、相続などによって契約が終了した時に担保不動産を処分することで元利一括で返済する制度である。

つまりこの制度のメリットは、土地・不動産、金融資産などは持っていても老人であるための漠然とした将来不安や病気、不測の事態に対する怯えのため蓄えを崩せず、現金収入も少ない高齢者が、持家など自分が保有している不動産を担保にして、年金のような形で毎月の生活資金の融資を受ける制度で、住み慣れた自宅を手放さずに住みながら、老後の生活資金を受け取れる点である。

さらに融資は本人が死亡した時点で担保となっていた自宅を売却して清算するシステムになっているため生前に自宅を手放すような抵抗感も感じなくてすむ。

「不動産コラム」                               
不動産鑑定士・(社)不動産証券化協会                     
       認定マスター・司法書士    山田 毅さんのサイト                            
「高齢化社会の起爆剤 リバース・モーゲージ制度」   から引用                    
                          
                                                         
                                                                                                                             
        



果たして、リバース・モーゲージは夢の選択肢なのか? 
即答はできません。



大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。
『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。
それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。
その本が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。






🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。
この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-04-26 22:01:14)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。私にとっては、いわばレガシィです。
その記事を再編集しました。



✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。
大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。








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