大前研一 名言集 『50代からの選択』(16)
『50代からの選択』(16)
私は6月末(2022年)で67歳になります。前期高齢者です。
その意味で、このタイトルの本は自分の半生を振り返る機会を与えてくれた本ですし、後半生を生き抜いていくためのよすがともなりました。
「人生とは何ぞや」をご一緒に考えてみませんか。
『50代からの選択』(初版 2004年11月10日 集英社)は、<ビジネスマンは人生の後半にどう備えるべきか>というサブタイトルが示すように、自分の人生を真剣に考えるきっかけを与えてくれます。50代のかただけではなく、実は20代、30代、40代のかたにも読んでいただきたい本です。
会社人間はたいてい65歳の退職と同時にしょぼくれる
だが、50歳で成仏し第2の人生に向ければ、75歳、80歳まで輝けるのである
50歳にもなって、ファイティングポーズ丸出しで生臭く生きるより、成仏して自分の楽しみを追求した方が、ほとんどの人にとっては幸せだと思う
今の時点で10個上げるのは無理であっても、60歳、65歳になったとき、「やりたいことが10個以上ある」ことは、その後の人生を充実させるための最低ラインである
➳ 編集後記
『50代からの選択』(初版 2004年11月10日 集英社)は、<ビジネスマンは人生の後半にどう備えるべきか>というサブタイトルが示すように、自分の人生を真剣に考えるきっかけを与えてくれます。50代のかただけではなく、実は20代、30代、40代のかたにも読んでいただきたい本です。
🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。
Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。
大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。
➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。
🔷 大前氏と私は、年齢が一回り(12歳)違います。
それでも、大前氏は若々しいですよね。
その理由は、大前氏にはやることがたくさんあるからでしょう。
経営コンサルタントとして、教育者として、経営者として、執筆家として、多彩な趣味を謳歌する人として、海外を飛び回る人として、講演者としてなど、八面六臂の活躍をしています。
大前氏には、やること(やりたいことではなく)が10以上あると思われます。やりたいことはもっとあると思います。
心と体は不可分の存在です。
心は頭とも、つながっています。私は、心≒頭と考えています。
心が萎えてきたり、頭が老化してくると、体も老化してきます。
動きたくなくなってくるのですね。
心や頭を若々しく保つためには、いろいろなことに関心を持ち、感動することが大切です。
さらに、深く考えることが重要だ、と考えています。
中高一貫の進学校・渋谷教育学園幕張の教育方針は、「自調自考」です。
自分で調べ、自分で考えるということです。
現在では、インターネットで検索すれば、大概のことが調べられます。90%くらいのことが調べられる、という人もいます。
残りは、インターネット上に公開されていないノウハウや、個人情報などです。
試しに、あなたの名前を検索してみてください。
エゴサーチですね。
検索したらそれでおしまいではありません。どうしてそうのか、なぜそうなるのか、こんなことがあってもいいのではないか、と考えることが大切です。
「なぜの5乗」(勝間和代さんの言葉)ですね。なぜ、なぜ、なぜ、なぜ、なぜと深く掘り下げていくのです。
調べ、考えたら、それで「終わり」ではありません。
私は考えました。
調べ、考えたら、行動しましょう、という意味で、「自調自考」に「自働(自ら働く)」を付け加えて「自調自考自働」としました。
学生なら、調べ、考えるまででもよいでしょう。ですが、社会に出たらそれだけでは不十分です。
自ら行動して「結果」を出さなくてはなりません。
「自調自考自働」とは、そういう意味です。
大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。
🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。
『企業参謀』(1985/10/8 講談社)という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。
それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。
その本が好評であったため、『続・企業参謀』( 1986/2/7 講談社)が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。
🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。
大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。
この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-05-01 18:09:28)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。私にとっては、いわばレガシィです。
その記事を再編集しました。
✑ 大前研一氏の略歴
大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本の経営コンサルタント、起業家。マサチューセッツ工科大学博士。マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長[1]、韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授[1]、高麗大学名誉客員教授[1]、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役[1]、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長[1]等を務める。 (Wikipedia から)
大前研一氏の略歴補足
大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。
その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。
都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。
大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。