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【回想録 由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い 第56回】

🔷 「入院」の中の「主治医の一言」の後半を掲載します。🔷

 『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』
(ハードカバー 四六版 モノクロ264ページ)
2016年1月25日 発行
著者   藤巻 隆
発行所  ブイツーソリューション

 ✍『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』(第56回)✍

「入院」の中の「主治医の一言」の後半を掲載します。

入院

主治医の一言 後半

『ビタミンCはガンに効く』

 また、医師で医学博士の澤登雅一氏は、『ビタミンCはガンに効く』(ディスカヴァー・トゥエンティワン 二〇〇八年十月十五日 第一刷)の中で次のように語っています。

 「ビタミンC療法の評価すべき点は、代替療法の科学的裏付けを重要視する米国立衛生研究所や米国立がん研究所などのグループにより、ガン細胞を死滅させるメカニズムや治療の安全性について、すでに著名な医学雑誌に論文として報告されていることです。

 ビタミンCによる治療は副作用がほとんどなく、従来のガン治療の効果を高め、副作用や合併症を減らし、全身状態や栄養状態を高めることも確かです。さらには、病気に苦しむ方たちの精神状態を安定させるとも言われています。こうしたことから私は、この治療にガン治療の新しい可能性を感じているのです」
(前掲書 七~八ページ)


 私は、ビタミンCの大量摂取や点滴療法を行えば完治したはずだ、と断言するつもりはありません。ただ、主治医に全否定されたことに納得がいかなかったのです。

米国のライナス・ポーリング博士

 “ビタミンCががんに効く”という論文を最初に発表したのは、米国のライナス・ポーリング博士です。ポーリング博士は、ノーベル化学賞と平和賞の二つの受賞者です。しかも、“ビタミンCががんに効く”という論文を一九七〇年代に書いています。四十年近く前のことです。ポーリング博士の論文は、長年にわたって否定されてきましたが、近年になって正しいことが認められました。

 こうした諸事情を考慮すると、ビタミンC点滴療法を実施している病院に、転院させたほうが良かったのではないか、と今もずっと悩み続けています。もちろん、この療法を施したからといって由美子のがんが完治したという保証はどこにもないのですが。

(PP.127-129)


➳ 編集後記

第56回は「入院」の中の「主治医の一言」の後半を書きました。

「たら」「れば」を言っても無駄なことは分かっています。

あの世に旅立った由美子を救うことができなかった自分の無力さと後悔が入り交じった気持ちがスッキリすることはないでしょう。

由美子自身が、がんという病魔に冒されていたと自覚する以前から、私は由美子に「ビタミンCのサプリメントを取れよ」を言っていました。

ビタミンC含有の商品は時々取っていたようですが、サプリメントを1日に2g(2000mg)以上摂取していたら、また検査に行っていたら、初期の段階で発見され、治療に専念すれば、命を落とすことはなかったかもしれません。

すべては後の祭りでした。





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