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二刀流人材の生かし方 副業で伸びる会社 2022.12.12 2/3
【『日経ビジネス』の特集記事 】 No.41
✅はじめに
⭐『日経ビジネス』の特集記事から、私が特に関心を持った個所や重要と考えた個所を抜粋しました。
⭐ Ameba(アメブロ)に投稿していた記事は再編集し、加筆修正し、新たな情報を加味し、再投稿した記事は他の「バックナンバー」というマガジンにまとめています。
⭐原則として特集記事を3回に分けて投稿します。
「私にとって、noteは大切なアーカイブ(記録保管場所)です。人生の一部と言い換えても良いもの」です。
(プロフィールから)
日経ビジネス電子版セット(雑誌+電子版)を「らくらく購読コース」で、2022年9月12日号から定期購読を開始しました。
日経ビジネスの特集記事 41
二刀流人材の生かし方 副業で伸びる会社 2022.12.12 2/3
<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>
PART 2 情報漏えいに働きすぎ・・・・・・ 副業解禁に惑う企業 リスク回避の処方箋
まず、下記の一節をご覧ください。副業解禁にまつわる課題は少なくないようです。
✅副業解禁で生じる課題
副業解禁で生じる課題は少なくない。対応を誤れば裁判にまで発展する恐れもある
副業は特別な働き方ではなくなりつつある。人材を送り出し、受け入れる体制作りが急務だ。だが副業解禁で生じる課題は少なくない。対応を誤れば裁判にまで発展する恐れもある。
トラブルが発生してからでは対応が後手に回ります。
そこで、事前に対策を講じる必要があります。
つまり、リアクティブ(私は泥縄式と考えています。行き当たりばったりの対応)ではなく、プロアクティブ(事前に対策を講じる、対策を考えておく)に事前準備をしておくことが急務であると考えています。
副業先の会社や仕事内容などをできる限り把握しておくこと
「副業先の会社や仕事内容などをできる限り把握しておくことが、結局は会社を守ることになる」と堀田弁護士*は指摘する。
*堀田弁護士(日比谷タックス&ロー弁護士法人の堀田陽平弁護士)
✅3つの課題
リクルートの調査によると、3つの課題があるといいます。
3つの課題 「情報漏えいや利益相反に対する懸念」「労務管理の難しさ」「仕事の成果に対する不安」
リクルートが実施した調査を俯瞰(ふかん)すると、3つの課題が見えてくる。「情報漏えいや利益相反に対する懸念」「労務管理の難しさ」、そして「仕事の成果に対する不安」だ。
考慮しなくてはならないことは、人材の送り出し側、受け入れ側双方に課題があるということです。
もう半年前のことで私を含めほとんどの人が忘れてしまっていると思われる事件がありました。
事件のいきさつは下記のとおりです。
今年(2022年、注:藤巻隆)9月、回転ずし店「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイトの社長が、転職前に在籍していた競合他社の仕入れ情報を不正に持ち出した疑いで逮捕された。経営幹部の転職が契機となった例だが、副業で2足のわらじを履く社員から重要な情報が他社に漏れるリスクはある。
✅再発防止対策
重要な情報を「営業秘密」として管理し、不正競争防止法の保護を受けられるようにしておく必要
副業をする社員に情報漏えいをしてはならないことを改めて認識してもらい、誓約書の提出や、秘密保持契約の締結を求めること
重要な情報を「営業秘密」として管理し、不正競争防止法の保護を受けられるようにしておく必要がある。併せて、副業をする社員に情報漏えいをしてはならないことを改めて認識してもらい、誓約書の提出や、秘密保持契約の締結を求めることが不可欠だ。
厳格な取り組みが欠かせません。少しでも隙きがあればトラブルが発生しかねません。刑事事件、民事事件に発展する可能性があります。
✅副業の禁止や制限
4つの条件があるそうです。
1「労務提供上の支障がある場合」
2「業務上の秘密が漏えいする場合」
3「競業により自社の利益が害される場合」
4「自社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合」
以下の4つの条件のどれかに当てはまる場合は、例外的に副業を禁止したり制限したりできる。1つは「労務提供上の支障がある場合」、2つ目に「業務上の秘密が漏えいする場合」、3つ目に「競業により自社の利益が害される場合」、最後に「自社の名誉や信用を損なう行為や信頼関係を破壊する行為がある場合」だ。
先述の堀田弁護士は次のように述べています。
本業で培ったノウハウや技術を生かしたいと考える人は少なくなく、「線引きは難しい」(堀田弁護士)。トラブルを防ぐには副業を望む従業員が、いつ、どんな業種のどんな会社で、どんな副業をするのかについて事前に報告を受けておく方がよさそうだ。
まったくその通りだと思います。
下図をご覧ください。
人材の送り出し側、受け入れ側ともに様々な課題を抱えていることが分かります。
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二刀流人材の生かし方 副業で伸びる会社 2022.12.12 pp.024-5
上図の文字が小さすぎて見ずらいと思いますので、人材の送り出し側、受け入れ側それぞれの課題の1位と2位を書き出します。
人材の送り出し側の課題
1位 労働時間の管理・把握ができない 50.0%
2位 本業に支障が出る 49.2%
受け入れ側の課題
1位 情報漏えいにリスク 52.0%
2位 労務管理の観点での長時間労働・過重労働などによる健康リスク
48.4%
✅副業人材が心身に支障をきたすレベルで働いて事故が起きた場合
副業人材が心身に支障をきたすレベルで働いてしまい事故が起きた場合、安全に配慮する義務を怠ったと見られるリスクはゼロではない。
こうした事故を未然に防ぐことはできるでしょうか?
1つの具体策
対応策として考えられるのが、仕事の内容や責任を細かく定めた「ジョブ型雇用」の導入だ。
ただし、これで問題解決できるわけではないことが分かります。
本業で求められる仕事の範囲が曖昧なまま「支障が出る」と副業を制限した場合、「伏業」、つまり黙って副業をする社員が増える恐れがある。
(中略)
業務を委託する際、任せる仕事や期待する成果をはっきりさせておかないと、認識のずれが生じかねない。
結局のところ、「コミュニケーションを密にする」しかなさそうです。
「ミッションをシンプルにし、密なコミュニケーションで意識のすり合わせを怠らないこと」だとアレスグッド(神奈川県鎌倉市)の半井翔汰・事業統括は話す。
副業が解禁になり不可避となったことがあります。
それは転職する人が増えるかもしれないことです。優秀な人材が他社へ流出してしまうかもしれないのです。
しかし、ここで考えていただきたいのは、その優秀な人材がなぜ他社へ移籍してしまうのかです。他社の方に仕事のやりがいや正当な評価、高給などの魅力を感じたからです。
ではどうするか?
企業としては職場の魅力を高めて人材の定着を図っていくしかない
副業先に魅力を感じ、本業を見限る動きが相次ぐのではないかと警戒する声は根強い。ただ現状で、「これを客観的に示すデータはない」と関係者は口をそろえる。
もっとも、副業が一般化すれば、転職する人も増えるかもしれない。企業としては職場の魅力を高めて人材の定着を図っていくしかない。
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●副業解禁に当たって企業が注意すべきポイント
二刀流人材の生かし方 副業で伸びる会社 2022.12.12 p.026
そうであれば、副業を禁止すればよいのではないかという意見もあります。
その件について日経ビジネスは次のような見解を述べています。
副業に不寛容な企業は優秀な人材から選ばれなくなるかもしれない。「社員を縛り付けるような会社は淘汰される」と副業人材マッチングサービス「複業クラウド」を展開するAnother works(東京・港)の大林尚朝・代表取締役は指摘する。最大のリスクは副業に背を向け続けることにある。
次回は
PART 3 大手出身ベテランが中小企業に活路 副業人材が地方を救い日本経済再生のカギに
EPILOGUE 副業が持つ「もろ刃の剣」 生かすも殺すも企業次第
をお伝えします。
🔷 編集後記
副業解禁にともなうさまざまな課題があぶり出されました。
人材の送り出し側、受け入れ側双方に課題が或ることが分かりました。
人材の流出、心身障害の発生、機密情報の漏えいなど一筋縄では解決できないことばかりです。
それでも、やってはいけないことは、副業禁止です。
どうしても副業禁止をするのであれば、人材を他社より厚遇し、流出を防ぐしかありません。
しかし、それが実際に出来るでしょうか? 否。
出来ないと思います。人材流出は避けられないと思います。
なぜなら、現代は情報が入手しやすい環境が整っているからです。
経営陣が社員を見くびっているとしっぺ返しを食らうことになりかねません。肝に銘じておくべきです。
AIを使って要約を生成してもらいました
人材流出を防ぐには、やりがいのある職場を作り、社員を厚遇し、魅力的な企業であることを示すことが重要です。また、副業を認めてスキル向上を支援し、リスキリングの面からも捉え直す必要があります。
下記が元データです。
人材の流出を防ぐにはどうしたらよいか。
・やりがいのある職場を作り出す
・社員を厚遇する
・他社より魅力ある企業であることを具体的に社員に示す
・副業を認める
・社員のスキル向上を支援する
・副業はリスキリングの面から捉え直す
これらを含めた文章を要約してください。
日経ビジネスはビジネス週刊誌です。日経ビジネスを発行しているのは日経BP社です。日本経済新聞社の子会社です。
日経ビジネスは、日経BP社の記者が独自の取材を敢行し、記事にしています。親会社の日本経済新聞ではしがらみがあり、そこまで書けない事実でも取り上げることがしばしばいあります。
私論ですが、日経ビジネスは日本経済新聞をライバル視しているのではないかとさえ思っています。
もちろん、雑誌と新聞とでは、同一のテーマでも取り扱い方が異なるという点はあるかもしれません。
新聞と比べ、雑誌では一つのテーマを深掘りし、ページを割くことが出来るという点で優位性があると考えています。
⭐ 回想録
⭐ マガジン (2023.03.08現在)
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