『夢の中』 シーズン2 第65話 未練
第65話 未練
■その日の放課後。
昨日と同じ場所で魅音と待ち合わせをする。魅音との話し合いの結果を報告するためだった。……悟史が無事に見つかったなら、そのことについての話は、昨夜の電話で大体決まっていた。
だが、その前に、私はどうしても魅音に聞いておかなければならないことがあった。それは、悟史が見つかったら私と詩音の関係を完全に清算しようと思っているということを。
そのことを魅音に伝えることだった。それを言い出した時の、私の声の震えがどれだけのものか。たぶん想像できたのは、詩音だけだったと思う。
でも詩音はいない。詩音がいなくなった以上、いつまでも詩音を引きずっているわけにもいかないし、私自身が引きずられていることを認めてはいけないのだと思った。
詩音のことを吹っ切るために、私は自分自身で決着をつけなければならない。魅音には辛い決断だというのは重々承知していたが、それでも言わなくてはならないのだ。
私は昨夜のうちに書き上げておいたメモを手渡す。魅音の答えはすでに知っていた。魅音はその通りに承諾したのだ。
それを聞き届けた後、ようやく、私は悟史を見つけたことを告げる。
その時の、魅音の驚き様は昨夜の電話を切ってからずっと、頭の中で反すうしていた言葉が、いかに真実味のない妄言に過ぎなかったかをまざまざと思い知らせてくれた。
私が詩音のところにいたのでは、私が望む悟史を迎えられる未来など決してありえない。それは魅音もよくわかっていたはずだった。
だから、魅音はあんなにも怒ってくれていたんじゃないか。
なのに、そんな私の気持ちを無視して、詩音の存在や、私の居場所に居座ろうとしてくれたことがとても嬉しいと感じてしまった。
私は本当にずるくて意地悪な人間なんだと自覚してしまう。
詩音が許してくれたなら、私は本当に甘えてしまう。私は私のまま、ありのままの詩音を受け入れよう。詩音が私を許してくれているうちは。
そして私が詩音に許されているうちに、私が詩音を必要としなくなるくらいの、大きな大人になろう。詩音にとって、自分が必要とされなくなるのが一番悲しいように。
詩音にとっても、私はいつまでも必要な存在であって欲しいけど、詩音が必要じゃなくなるくらいの大人に、なってみせよう。それが私の詩音に対する誠意だと思った。
それから詩音の話をたくさんした。私がどれほどに寂しかったのかを魅音に伝えたかったからだ。私を受け止めてくれるのは魅音しかいないということを伝えたかった。私はもう悟史がいなくても生きていけることを伝えることで。
でも、本当はそれだけじゃなくって……。魅音に詩音を認めて欲しかったのかもしれない……。
■そして、数日後の日曜日。
沙都子と圭一の二人が連れ立ってやって来た。どうやら沙都子が、二人を連れて来ることを決心してくれたらしい。そうか、あの時は突然のことだったもんね。沙都子もまだ気持ちが落ち着かなかったろうに。沙都子はいい子だ。
私と圭一、魅音は、縁側に並んで座り、庭先に立った二人のやり取りを見守る。二人は何を話しているんだろうか?たぶん、これからの生活のことだと思う。
圭ちゃんはまだバイト生活を続けているみたいだし。沙都子の方はというと、これから叔父叔母と一緒に暮らすのかどうか。
叔父の方とはいろいろあったし、叔母の方にしてもそうだ。一緒に暮らせと言われたら、戸惑ってしまうのは当たり前だろうと思う。
それに、私達は沙都子を騙すような形で、雛見沢から去らせたんだから、
その償いもしていかなくちゃならない。
だから沙都子に、私達が村を出て行くことは伝えないことにした。
それは沙都子が望まないだろうと思えたから。だから沙都子が帰る時が来た時、私達からは何の説明もなく去ることになる。
私達の口から説明しないのは申し訳なく思うが、私達にできることはせいぜい、こっそり隠れて見守っていることだけ。沙都子たちの動向を気にかけながら生活することなんてできっこないし、もし沙都子が村に戻れば、私達は二度と、会うこともできなくなってしまう。私も魅音もそれを望んでいたはずだ。
だがこうして、圭一の訪問という形で、別れが来ることを告げられてしまった今になってみると、やっぱり、胸の奥に鈍く重い痛みを感じた。その感情が何に由来するものなのか、私は知らない。だが、きっと、たぶん、未練……なのだろう。
悟史が帰ってくるまでの数年間だけの仮初めの生活。それこそが、この園崎家に住み込むことになった理由だったはずなのに、いつしかそれは私の日常になりかけていた。
でも、それを私から切り離すことで、もう一度初心に帰れと言い聞かせたかったに違いない……。
でも、それでも私は、いつかはまた必ず帰って来られると信じている。その時は必ず、詩音と共に、それまではここで待っていて欲しいと思う。そして、私が再び帰ってきた時には、どうか私を迎えて欲しい。それが私にとって何よりもの幸せなのだから……。
だから、その時のことを考えると、……こんなに痛くなるんだよ。詩音。詩音。会いたいよ。いつの日か、再び詩音に会いたいと願うのはいけないことかな……。
続く……
<編集後記>
最初の「夢の中」(シーズン1と仮に命名)は299話で話が中断してしまいました。AIのべりすとが意味不明のテキストを出力し続けたためです。
2023年1月3日にプレミアム会員「ボイジャー会員」に登録したことを機に、過去に遡って再度AIのべりすとにテキストを生成させてみました。
AIのべりすとによる一貫したテキスト生成がいつまで続くかは定かではありませんが、続く限り継続していきます。
言い換えれば、意味不明なテキストを生成し始めた場合には、一旦中断し、再度遡りテキストを生成させるか、新たな小説に挑戦するか決定します。
🔴お知らせ
2022/11/19 23:00頃に突然AIのべりすとのサイトに接続できなくなりました。
しばらく様子を見ることにしました。
20分程経った後、AIのべりすとのサイトに接続できました。
よく見ましたら、言語モデルがバージョンアップしていました。
使用中の言語モデル: とりんさま6.8B beta V2 → とりんさま7.3B V3
2022/11/19 23:25頃
接続が切れた時、もうこれで終わりかと一瞬思いました。
AIのべりすとが旧言語モデル(とりんさま6.8B beta V2)でテキストを生成していた時、バージョンアップが行われたため接続できなくなったことが分かりました。
言語モデルは (とりんさま7.3B V3) から とりんさま7.3B V5 (3WAY)(2023/01/03)に変更しました。
「AIのべりすと」の設定
「AIのべりすと」の言語モデルは下記のものです。
2023年1月3日にプレミアム会員の1つの「ボイジャー会員」(970円+税/月)に登録しました。
プレミアム会員の詳細については「AIのべりすと プレミアム」をご覧ください。
使用中の言語モデル: とりんさま7.3B V3(2022/11/19 バージョンアップ) → とりんさま7.3B V5 (3WAY)(2023/01/03)
このモデルを使い、テキストを生成してもらうのですが、3種類の設定のどれかを選ぶとあとは自動的に生成します。文章が途切れることがあるので加筆修正が必要です。
1. デフォルト AIに好きに書かせます
2. セリフ 台詞を優先
3. ナラティブ 地の文を優先
この3つの設定の中から一つを選び、AIにテキストを生成させます。
設定を変更することは任意です。
いつでも変更はできますが、ストーリーがつながらなくなる恐れがあります。その際には、修正が必要になります。
「2. セリフ 台詞を優先」から
「3. ナラティブ 地の文を優先」に変更しました。
✅文章を単調化させないために、2023年2月17日から「2. セリフ 台詞を優先」と「3. ナラティブ 地の文を優先」を併用することにしました。
⭐ 実際に出力された画面
使用したAI
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⭐回想録
⭐マガジン (2023.03.11現在)
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