堀 紘一 名言集 『リーダーシップの本質』(32)
『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』(32)
『リーダーシップの本質』(初版 2003年6月26日 ダイヤモンド社)は、堀 紘一氏が満を持して上梓した優れたビジネス書です。
略歴は著者紹介に譲るとして、堀 紘一氏はボストンコンサルティンググループ日本法人代表、ドリームインキュベータ創業者となり東京証券取引所に上場させた、単なる経営コンサルタントではありません。
優れたビジネス書を数多く執筆しています。
その場での意思決定がむずかしいとき、または先延ばしにするとき、リーダーはその理由を明確にすべきである
間違ってしまったら、それに早く気づくこと、気づいたらたとえ決定直後であってもすぐに訂正すること、これは実行できるのが真のリーダーの姿である
膨大な情報量に囲まれ、目まぐるしく変化する現代では、リーダーといえども判断を見誤ることがあって不思議ではない。つねに正しい方向への軌道修正を図っていくことが重要である
✔ 出典元
『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』
2003年6月26日 第1刷発行 ダイヤモンド社
✍ 編集後記
🔶 『リーダーシップの本質』は堀氏の経歴に違わない内容の本です。重要な点は「本質」です。すぐに廃れてしまうハウツーものとは根本的に違います。
私たちは新奇さに目を奪われることなく、常に「本質」とは何かに着目する姿勢を貫きたいですね。
勉強は一生続けることが大切です。世の中は常に進歩しているのですから。劇的な変化にも予兆はあります。感度の良いアンテナを張り、見逃し、聞き逃ししないようにしましょう!
何歳でも、何歳からでも勉強はできます。書籍を手許に置いておけば、いつでも何度でも参照することができます。
「この本は良書だ」と思ったらその1冊の本を何度も読み返すことが重要です。
一度読んだくらいですぐに理解できたという著書は、中身は大したことはないと判断するべきでしょう。「韋編三絶」という言葉がありますね。
🔷 「間違ってしまったら、それに早く気づくこと、気づいたらたとえ決定直後であってもすぐに訂正すること、これは実行できるのが真のリーダーの姿である」
私のサラリーマン時代の体験をお話しますと、真のリーダーは少なかったと感じています。
リーダーが間違った決定をしても、それを認めず、部下に責任転嫁し、最後まで訂正せず、逃げた人たちがいました。
その一方で、上手くことが運ぶと、手柄を独り占めしました。
人間として尊敬できない人たちでした。
「人の振り見て我が振り直せ」という教訓を得ました。
それでも、真のリーダーはわずかながらいました。
その人は、部下をかばうだけでなく、経営者に対し、きちんと説明を求めることをしました。その人は経営者からも一目置かれていましたので、経営者も無視することはできませんでした。
部下は上司の背中を見て育つ、と言われますが、部下は上司の行動を観察していることを上司は自覚しないといけません。
地位や権力を背景にパワハラを撒き散らし、ヒラメのように上ばかり見ていると人物は尊敬されないことを心に刻む必要があります。
肩書がなくなれば、誰も相手にしなくなります。
✒ 堀 紘一氏の略歴
ドリームインキュベータ代表取締役社長。
1945年兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学大学院経営学修士(MBA with High Distinction)。読売新聞、三菱商事、ボストンコンサルティンググループ(BCG)社長を経て、2000年にドリームインキュベータ(DI)創業。
BCG時代には、金融、ハイテク、消費財、Eコマース、中期戦略など数多くの戦略策定及び実行を支援。
『知恵は金なり』『強い会社はこうしてつくれ』『成功する頭の使い方』(PHP研究所)、『人と違うことをやれ!』『どんな「壁」でも突破できる』(三笠書房)、『挑戦! 夢があるからビジネスだ』『脱皮できない蛇は死ぬ』(プレジデント社)、『できることから始めよう!』(ダイヤモンド社)、『ホワイトカラー改造計画』『21世紀の企業システム』(朝日出版社)など著書多数。
(『リーダーシップの本質』の著者紹介から)
✒ 堀 紘一氏の略歴補足
2020年に堀氏はDIの取締役を退任し、DIは電通の傘下となりました。
近況は下記をご覧ください。
「セカンドライフ」を謳歌しているようです。