『夢の中』 シーズン2 第59話 自分で選んだ道
第59話 自分で選んだ道
俺は雛見沢村に来て以来、ずっと何かが間違っていると疑い続けていたんだ。それは雛見沢村での出来事全てであり、俺自身の過去もだ。
その間違いの正体とは……、つまり俺が、自分自身が信じたいと望んでいる事実だけを信じようとすることだった。
そうじゃないんだよな。俺自身だって本当は知っていたんだ……。俺が、俺に優しくしてくれる人間、あるいは俺を好きだと言ってくれる人にしか、興味を持てない狭量な男であることくらい、な。
だから、あの頃の俺は、俺のことを理解してくれようとしている人以外にはまったく興味がなく、それ以外の全ての人を、馬鹿にしていい存在としてしか見て来られなかったのかもしれない……。
そんな奴だから……当然のことながら、沙都子との仲がうまくいかないのは当たり前のことだった。俺には沙都子を本気で助けようという気持ちが全く湧いてこない。俺にとって沙都子が本当に嫌いなのは、そんな薄っぺらな理由に過ぎなかった。……だが、それじゃいけないんだ。
それは、自分の心を偽って生きていくことに他ならないのだから。
沙都子のことは許せないが、そのことで心の底から恨むなんてことが、そもそもお門違いだ。俺はそのことに気付いていなかった。気付くだけの勇気もなかった。だから今日まで……ずるずると関係を続けてきてしまったのだ……。
だけどもう、気付いたぞ。だからこれからは、いや、俺は今日、気付けたんだ。だから……明日はもっと、もっと……強くなれるはずだ……。俺は自分の間違いを認めよう。……そうすることで、初めて、もっと前へ進めるはずだ。
俺は、親父の言ったことを思い出している。自分で決めること。
自分の未来は自分の手で掴み取るしかないのだということの意味を……。
俺の両親は……きっとわかっていた。親孝行だの何だのと言った理屈は後からついてくるもので、親父もお袋も……、あの日あの時あの瞬間に、自分の気持ちに従っただけだ。
そして、俺は自分の心に素直に従うことに決めた……。親父たちの言いなりになるのではなく、……親父たちの言葉に従って、……親父たちに背中を押されるんじゃなくて、……自分の意志をはっきりと伝えることを選ぶことにした。
だから、だから決めたぞ。……詩音……。俺を、……私を……待っていてほしい! もうすぐあなたを救える。だから、……お願い、もう少しだけでいいから、辛抱していてほしい! 私があなたを救うその時まで、どうか堪えていて!!
ごめんなさい……。私は、……あなたに嫌われることよりも……、……あなたに憎まれる方がずっと怖いんです!!……詩音に……本当のことを話せば良かったのか? 私の悩みを聞いてくれますか、と打ち明けるべきだったのか!?……でも、それをしてもし詩音が、私が悩んでいることを悟ってくれたらどうなっただろう。
彼女は俺に相談を持ちかけられたら、必ず俺を助けると誓っていたのに。その相談を聞かなかったことにするとでも言い張ったのだろうか。
詩音は決してそういう姑息なことは言わないだろう。……多分。
でも、その誓いを破ってまで力になろうとしてくれたに違いない。そしてそれは、多分、詩音のためではなくて、私を気遣うためにだろう。
詩音にとってみれば、自分が助かった後の恩など何の価値も見出せないだろうから。……それは、つまり、……詩音自身が悟史への想いに縛られて身動きが取れなくなっているように。……魅音だって、悟史が行方不明になっていることを忘れることが出来ずに苦しんでいたに違いない。
そんな風にお互いが傷つけあう結果になってしまうことを思うと、とてもじゃないが打ち明けられるわけがなかった。……もしそうなれば、……悟史との思い出を共有しているのは詩音だけなのだ。
彼女が居なくなった後、詩音はひとりきりで悟史のことを思い出す羽目になり、……やがて悟史の記憶の片隅に押し潰されてしまいかねない。
詩音は今、……雛見沢村での生活の、一番の友だちだ。……その彼女を自分勝手な感情で失うようなことがあったら、……俺は、……二度と立ち上がれなくなってしまうに決まっていた。
だから結局は、このままでいいのだ。
俺と詩音の仲はそのままでいた方がいいんだ。
そうすれば俺はいつまでも彼女と一緒にいられ、……いつ来るかも知れないその時に怯え続ける必要もないのだから……。
俺と魅音の関係は……これでよかったんだ……。……そう自分に納得させようとしながら、……俺は、……この村を出る準備を整え始めていた……。
ダム戦争の時、俺が親父の言う通りに働いていれば、沙都子の祖父が俺と同じような境遇に陥っていたかもしれない。そしてその時も、俺が同じ気持ちになってさえいたなら、あるいは沙都子の味方をしてやってもいいという心境になれていたのかもしれない……。……親父には悪いが、俺はやっぱり雛見沢村が大嫌いだ。こんなところに一生住まなければならないなんて……考えただけでも気が狂ってしまいそうだ……。
親父たちは俺のことを心配してくれているが、……そんなものは知ったことではないと思った……。だってそうだろ? そんなことで親父が俺のために心を砕くのであれば、……俺は親父と喧嘩した時や何かに行き詰まった時に頼ればいいじゃないか。
でも、そんな都合のいい関係なんてあるはずがない。俺はもう大人なんだ。自分で決断し、行動するだけの力は持っているはずだ。だから、自分で選んだ道を歩むだけだ。……それがどれだけ過酷なものであるかは、まだ知る由もなく……。ただ自分の心に素直に従うだけだった……。……だから、……俺は……雛見沢村を離れようとしたんだ…………。
悟史に、謝るために……ッ!!! そうすることで初めて俺は前に進める。
続く……
<編集後記>
299話で話が中断してしまいました。AIのべりすとが意味不明のテキストを出力し続けたためです。
2023年1月3日にプレミアム会員「ボイジャー会員」に登録したことを機に、過去に遡って再度AIのべりすとにテキストを生成させてみました。
AIのべりすとによる一貫したテキスト生成がいつまで続くかは定かではありませんが、続く限り継続していきます。
言い換えれば、意味不明なテキストを生成し始めた場合には、一旦中断し、再度遡りテキストを生成させるか、新たな小説に挑戦するか決定します。
🔴お知らせ
2022/11/19 23:00頃に突然AIのべりすとのサイトに接続できなくなりました。
しばらく様子を見ることにしました。
20分程経った後、AIのべりすとのサイトに接続できました。
よく見ましたら、言語モデルがバージョンアップしていました。
使用中の言語モデル: とりんさま6.8B beta V2 → とりんさま7.3B V3
2022/11/19 23:25頃
接続が切れた時、もうこれで終わりかと一瞬思いました。
AIのべりすとが旧言語モデル(とりんさま6.8B beta V2)でテキストを生成していた時、バージョンアップが行われたため接続できなくなったことが分かりました。
言語モデルは (とりんさま7.3B V3) から とりんさま7.3B V5 (3WAY)(2023/01/03)に変更しました。
「AIのべりすと」の設定
「AIのべりすと」の言語モデルは下記のものです。
2023年1月3日にプレミアム会員の1つの「ボイジャー会員」(970円+税/月)に登録しました。
プレミアム会員の詳細については「AIのべりすと プレミアム」をご覧ください。
使用中の言語モデル: とりんさま7.3B V3(2022/11/19 バージョンアップ) → とりんさま7.3B V5 (3WAY)(2023/01/03)
このモデルを使い、テキストを生成してもらうのですが、3種類の設定のどれかを選ぶとあとは自動的に生成します。文章が途切れることがあるので加筆修正が必要です。
1. デフォルト AIに好きに書かせます
2. セリフ 台詞を優先
3. ナラティブ 地の文を優先
この3つの設定の中から一つを選び、AIにテキストを生成させます。
設定を変更することは任意です。
いつでも変更はできますが、ストーリーがつながらなくなる恐れがあります。その際には、修正が必要になります。
「2. セリフ 台詞を優先」から
「3. ナラティブ 地の文を優先」に変更しました。
✅文章を単調化させないために、2023年2月17日から「2. セリフ 台詞を優先」と「3. ナラティブ 地の文を優先」を併用することにしました。
⭐ 実際に出力された画面
使用したAI
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⭐回想録
⭐マガジン (2023.03.05現在)
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