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大前研一 名言集 『即戦力の磨き方』(33)

『即戦力の磨き方』(33)

大前研一氏のような「世界に通用する傑出した人物」は、日本だけでなく、世界でもあまりいません。

私は大前氏の足元にも及ばない、ちっぽけな存在ですが、そんな小さな私でも、少しでも役に立ちたいと熱望しています。

年齢は関係ないと思っています。

やろうとする意志と一歩踏み出す行動力ではないか、と考えます。
その2つに付け加えるとすれば正しい方向性でしょうか。

これはなかなか定めるのが難しい。

自分で正しいと判断しても、必ずしもそれが正しい針路をとっているかどうか確かめることが困難だからです。

メンター(師匠)がそばにいれば、たとえ間違った方向へ進んだとしても、謙虚な気持ちで従うならば修正は可能でしょうが。
私にとってのグル(精神的指導者)は大前研一氏です。
もちろん、大前氏はそんなことを知る由もありませんが。

以前、大前氏の下で働いていた学生の方(今では社会人として働いていることでしょう)からメールを頂いた時、身近で見た大前氏の気さくで、ユーモアあふれる人柄に触れたことを伝えてくれました。

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です
 

まず考えることは、「隣が何をやっているか」でなく、「自分の人生」を独自に設計すること
もう一つは、家族で設計を行うこと

2007年以降、団塊の世代が大量に引退する。

彼らの悲劇は、人生設計を本気で考えずに定年まで来てしまったことだ。

彼らを観察すれば、ロウア-ミドルの賢い生き方が見えてくる。

まず考えることは、「隣が何をやっているか」でなく、「自分の人生」を独自に設計すること。

もう一つは、家族で設計を行うこと


奥さんの望んでいる生き方とは何か、子どもの教育に何が要らないか、などについて価値観を共有しなければ、待っているのは「熟年離婚」と「一家離散」である。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 1 〈433〉                           






                             

「昇進と昇給は当たり前」という前提でステップアップローンを組んだが、その前提が崩れてしまった

持ち家を買ったサラリーマンの多くが、三十五歳で三十五年ローンを組んだ。完済は七十歳。

彼らは「昇進と昇給は当たり前」という前提でステップアップローンを組んだが、その前提が崩れてしまった

定年を過ぎてローンを払う当てもない。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 2 〈434〉                             


悲惨なのは、住宅ローンの支払いが主として金利の返済に消え、十年後も元本があまり返済されずに残ってしまう事態だ

悲惨なのは、住宅ローンの支払いが主として金利の返済に消え、十年後も元本があまり返済されずに残ってしまう事態だ

五千万円の家なら四千万円が依然として負債として残っており、その時点で地価が半値なら、売却したとたん二千万円の債務超過者になってしまう。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 3 〈435〉                           




➳ 編集後記

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です。


🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。


大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。



🔷 私たちの親の世代は、右肩上がりの景気が続き、「年功序列と終身雇用」が守られていました。

ところが、私たちの世代以降から「年功序列と終身雇用」は完全に崩壊しました。

35年の住宅ローンは、「年功序列と終身雇用」を前提としたものでした。それが崩れてしまったのです。

穿った見方をすれば、国と金融機関が協力し、国民に持家を取得させるために長期ローンを組ませた、と言えます。

「あとは野となれ山となれ」という「自己責任」という言葉を押し付けたのです。

そのつけが回ってきている、と言えます。

前回にも書きましたが、リストラが常態になってきましたので、解雇されたら再就職は難しくなり、仮に再就職できても、以前の給与より下がることが
多くなります。

「七五三」と言われたことがあります。

以前の年収を基準にして、再就職後の年収が7割、5割、3割に大幅に減額してしまうということを表現したものです。

「住宅ローン破綻」はメディアで報道されることはあまりありませんが、今後の動向次第では、大量の「被害者」が出現しないとも限りません。

国と金融機関を信じた初(うぶ)な生活者が、泣きを見るようなことがないようなセーフティネットを構築してもらいたいものです。

それがせめてもの、罪滅ぼしだと思いますが、あなたはどう考えますか?

こんな記事が見つかりました。

実際にローン破たんした人の状況レポートはテレビなどでたまに見かけるが、公的な統計データが見当たらないのだ。

金融庁や日銀、全国銀行協会(全銀協)のホームページには開示されていない。

まあ、お金を管理する側としては、住宅ローンの破たん状況をあまり知られたくないのだろう。

   住宅ローン破たん、年間100世帯に2~3世帯 BLOGOSから (リンク切れ)            
         




🔶 大前研一氏と私とは年齢が一回り違います。大前氏は1943年2月21日生まれで、私は1955年6月30日生まれです。

大前氏は、私にとってはメンター(師匠)です。もちろん私が勝手にそう思っているだけです。




🔶 大前氏は評論家ではありません。言うだけで自分では何もしない人ではありません。大前氏は行動する人です。だから大前氏の提言は説得力があるのです。



大前研一オフィシャルウェブ

このウェブサイトを見ると、大前氏の出版物一覧を見ることができます。
私は、大前氏の全出版物の半分も読んでいませんが、今後も読んでいくつもりです。

⭐ 出典元: 大前研一 オフィシャルウェブ




大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。

『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。

それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。

『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。








🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-09-26 19:19:31)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。
私にとっては、いわばレガシィです。

その記事を再編集しました。



✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長、韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授、高麗大学名誉客員教授、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。

大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。












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藤巻 隆
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