ANYCOLORという会社を知っていますか?(1)
VTube と VTuber
最近、VTube とか VTuber という言葉を見聞きすることが多くなってきました。
あなたのほうがこれらの言葉について詳しいでしょう。
VTuberとは何か
VTuberについて次のように定義していることを知りました。
VTuber (Virtual Youtuber)
「アニメならではのキャラク ター・世界観の表現が可能
IP*として、コマースやタ イアップ広告等の事業展開が可能」
(* Intellectual Property:知的財産)
⭐出典元: ANYCOLOR 事業計画及び成長可能性に関する事項 2022年6月
🔶 注意点
「バーチャル(virtual)」は「仮想」ではない?
しかも、キャラクター ✕ 配信者 = VTuber という式が成り立つそうです。
キャラクター
「モーションキャプチャーの活用 により、アニメでは表現できな い”人間ら
しさ”を表現
ライブストリーミングを通 じて、相互コミュニケー ションが可能」
配信者
「現実の容姿や生活と関係なく バーチャル世界で活動が可能
属人的なリスクの排除」
⭐出典元: ANYCOLOR 事業計画及び成長可能性に関する事項 2022年6月
✲ ANYCOLORという会社
2022年6月8日に東証グロース市場に上場したANYCOLORという会社について聞いたことがありますか?
上場初日にいきなり人気化して、値段が付きませんでした。公開価格は1530円でしたが、気配値上限の3520円買い気配で初日を終えました。
2日目の9日にも初日の勢いが続き、5510円で引けました。
3日目の10日にはストップ高の1000円上昇し、6510円で引けました。
今後もしばらくは人気株として売買されると予想しています。
🔶 東証市場再編について
2022年4月4日から東証市場は4市場(東証1部・2部・ジャスダック・マザーズ)から3市場(東証プライム・スタンダード・グロース)に再編されました。
VTuberとどういう関係があるんだという声が聞こえてきそうです😂
ANYCOLORを一言で表現すれば、
「VTuberを通じて新しいメディア/コンテンツ体験を提供」するエンターテインメント企業
です。
ANYCOLORの公式サイトにミッションが書かれています(抜粋)。
「僕らは、テクノロジーで、エンタメを変える。
もっと自由で、もっと多彩で、もっとディープなコンテンツを送り出し、
魔法のような新体験を世界に届ける。
そして、その先に見つめるのは、新たな『エンタメ経済圏』だ」
⭐出典元: ANYCOLOR 公式サイト ミッション
日本発(初ではない)のエンターテインメント企業と言ってよいでしょう。
これから公式ウェブサイト等で公開されている資料に基づいて解説していきます。
ボリュームがとても大きいため、1回ではとてもそのすべてを納めることはできません。そのため3回にわたってお話します。
✲ STOCK VOICEで紹介される
STOCK VOICE(ストボ)という株式情報番組(ネットライブ配信 平日の取引時間<場中>前後に配信 8:30~15:30 以後も配信)で、2022年6月10日の後場に、和島英樹さんがANYCOLORについて解説しました。
6月9日の東証グロース市場の時価総額ランキングでANYCOLOR(5032)は3位でしたが、10日にストップ高したため2位になりました。
1950億円(2022年6月10日終値)です。
メルカリはこれまで東証グロースの時価総額ランキングで1位でしたが、東証プライムに市場変更したため東証グロースのランキングから外れています。
ANYCOLOR(5032)まだ上場したばかりの企業ですが、投資家の買い意欲を刺激しています。
🔷 私のスタンス
企業研究の一環として企業紹介をしますが、投資対象と考えています。
実際に投資するか否かは別として、私は評論家やアナリストではないので、個人投資家の視線で企業をご紹介します。
そのため、上場企業だけを取り上げます。
ANYCOLORについて詳しく見ていくことにしましょう。
⭐ 出典元: ANYCOLOR 事業計画及び成長可能性に関する事項 2022年6月
✲ ANYCOLORの事業内容
① VTuberのデビューまでの総合的なサポート体制
・ キャラクターデザイン ANYCOLORがデザインする
・ オーディションを実施
・ 配信ツールを提供
・ VTuberとしてデビュー 多様な活動をサポート
・ ライブストリーミング 配信ツールを活用しライブストリーミングを行う
② VTuberのデビュー以降における顧客接点の拡大
・ ファンコミュニティの拡大 双方向コミュニケーション
(Live Streaming)
・ リアルでのつながり イベントチケット販売 (ライブイベント)
・ エンゲージメントの構築 グッズ/デジタルコンテンツ販売
(コマース)
・ ブランド認知度の向上 (プロモーション/企業案件/協賛)
つまり、ライブ配信に依存せず、複数のマネタイズできる仕組みを構築しているということです。
簡単に表現すれば、下記のような4ステップになります。
VTuberのオーディション(第1ステップ)
VTuberの育成 (第2ステップ)
VTuberのデビュー (第3ステップ)
VTuberに稼いでもらう (第4ステップ)
(各ステップでサポートを行う)
✲ VTuberの活動の拡がりに伴うTAMの拡大
TAMとは?
獲得可能な最大市場規模、総獲得可能市場、アドレス可能な市場全体 (英: total addressable market, total available market, TAM)
⭐ 出典元: TAM Wikipedia
・ VTuberの活動領域の拡がりと共に、広大なエンタメ市場の一部を置き換えていく
✲ サービスローンチ以降の成長
・ 高い成長性の実現
・ 売上高・営業利益の増大 特筆すべきことは営業利益率の高さ
✲ Investment Highlights
🔴 強み
1 VTuber業界のパイオニアとしてのポジショニング 圧倒的な首位
✅ VTuberチャンネル数及びYouTube総再生回数が圧倒的
2 バーチャル世界における競争優位性の構築
✅ 会社がVTuberのIPを保有
✅ 参入障壁が高い
✅ VTuberにとっての 無限の可能性
3 にじさんじブランド価値の強まり (にじさんじ=2次元・3次元)
✅ 認知度・ブランド力の向上
✅ にじさんじコミュニティの構築
4 持続的可能な成長モデル(質・コンテンツ・地域)
✅ 安定的なVTuberデビューのための育成システム
✅ にじさんじエコシステムの更なる深化
✅ 英語圏(北米)における新たな成長可能性の補足
ネットの特性を活用
5 高い成長性と収益性の実現
✅ 多様な事業ポートフォリオにより高成長を実現
ライブ配信に非依存
✅ ビジネスモデルに基づく優れた収益モデル
⭐出典元: ANYCOLOR 事業計画及び成長可能性に関する事項 2022年6月
初回はここまでで終わりにします。
「にじさんじ」ネーミングの理由は?創業間もない頃のエピソードも【田角陸×堀江貴文】
貴重な対談です。短時間ですので、すぐに見終わります。
ANYCOLORの田角 陸社長の当時と上場後を比較すると、顔つきも態度も全く違うことが分かります。責任の重さの自覚と事業に対する自信の現れと考えています。
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