【ブラッドベリ1000日チャレンジ】#0028
■短編小説 妖精/星新一 ジャッジ:○
悩んでいる19歳の女の子、ケイの傍に突如現れる妖精。
その妖精は、何でも願いをかなえてくれるけど、1つ条件があって、自分のライバル(アイ)にも同じような恩恵を2倍与える。
そう思うと、自分のライバルが自分よりも2倍の恩恵を受けることが嫌になり、願いをかなえたくなくなる、
で、最終的に妖精をライバルのところに行ってと願う。
その後、自分に何かいいことが起こるってケイは思っていたのだが、何も起こらなかった・・・。ここで、自分はアイがライバルだと思っていたけど、実はアイは自分のことをライバルとは思っていなかったことに気づいてしまう。ライバル関係ってなかなか難しい・・・。
■詩・俳句・短歌・歌詞 世情/中島みゆきジャッジ:〇
世の中はいつも 変わっているから
頑固者だけが 悲しい思いをする
シュプレヒコールの波 通り過ぎてゆく
変わらない夢を 流れに求めて
時の流れを止めて 変わらない夢を
見たがる者たちと 戦うため
世の中が流れていく様を、変わらない夢という表現で上手く表現している。
流れを止めるか、止めないか そんなことで夢は変わらない・・・。
見事な表現というしかない。
■論考 ふるさとについて/ 森本哲郎ジャッジ:○
「帰りなんいざ 田園将にあれんとする」
とうえんめい
この1節から始まる。
こういって田舎に帰ろうとする。でも、実際になかなか決心がつかない。
いつの時代も、そう簡単には両方を保証してくれない。
田舎に帰って心が自由であろうとすると、生活が苦しくなる。
暮らしを楽にしようとすると、どうしても精神は束縛される。
肉体的な安楽と、精神の平安。そのいずれを選ぶべきか選択に迷う。
その二つを実現するところは桃源郷であり、本当のふるさと(田舎)は、このような桃源郷であり、現実にこのような場所をつくることが重要である。
そうすることで、田園に変えることが悲壮なものではなく、楽しい気楽な誘いに変わっていく。